「あきらめの壁をぶち破った人々―日本発チェンジマネジメントの実際」中尾英司
2005/06/02公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(77点)
●企業で働くでサラリーマンの悩みは、
組織をどうやって動かすか、ということです。
これは、大企業、中小企業でも同じでしょう。
本書は、製薬会社に文書共有システムを
導入しようとするドラマですが、
それだけで組織は大きな抵抗を生み出します。
●上司が反対する、部下が非協力的、ほかの部門が動かない・・・
これらの原因としては階層が多すぎる、
部門縦割りなど根本的な問題もあるでしょう。
それはしかし、今すぐ解決できませんので、
さしあたり自分のプロジェクトを
どうやって進めるかという問題になります。
●本書は、中級産業カウンセラーであり
家族相談士である著者の実体験を
まとめたものであり、
上司の壁、部下の壁をひとつ一つ破っていきます。
・相手の気持ちを受け止めることによって、
相手を変える。(p166)
●本書で伝えたいことは、
あなた自身に熱意と知恵が必要だということでしょう。
あなたのなかに人を動かす魅力を
生み出すことが第一ということです。
・手足のように使いたい上司にとっては
自立した人間は面倒で使いにくい。
そうした上司の下で自信をなくし、
自己卑下して小さくなっている者たちを
これまでどれほど見てきたことか。
使えるか使えないかは部下の個性にあるのではない、
ひとえに上司の器なのだ。(p228)
●実話をベースにした小説仕立てですので、
「ゴール」のように違和感なく
「そうだよね」と楽に読める一冊でした。
■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・WHAT:どの治験薬が優先なのか
WHY:なぜその治験薬に取り組むのか
WHERE:どこの部署がなにをするのか
WHO:だれが責任者なのか
WHEN:いつまで
HOW:どのように
HOW MUCH:もうかるのか(p25)
・人間に感情があるかぎり、その人間が作る組織にも
"組織感情"とでも言うべきものがある。
その感情を無視して、理屈や建前だけでは人も
組織も動けないんだ。(p66)
・ポジションにはキャリアを必要とするポジションと、
キャラクターを必要とするポジションがある(p192)
・本当に力のある管理職は、
議論を尽くさせて一言で決めるんですよ(p247)
日本経済新聞社
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