「パパラギ―はじめて文明を見た南海の酋長ツイアビの演説集」エーリッヒ・ショイルマン
2003/11/18公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(77点)
腹いっぱい食べ、頭の上に屋根を持ち、
村の広場で祭りを楽しむために、
神さまは私たちに働けとおっしゃる。
だがそれ以上になぜ働かねばならないのか。
●お金持ちになると、
わたしたちの生活はどこがかわるでしょうか。
ちょっと考えてみますと、車が高級車になる、
時計が高くなる、お金を気にせずに本を買える、
住宅ローンを考えなくてよい、
お金のために頭を下げなくてよい、
お金の心配がない、好きなものが食べられる、
好きなところにいける、
自分の金のためでなく人のために
何かができる・・・・・・。
●でも、これらのお金持ちになってできることは、
今できることと
あまり変わらないような気がします。
車は今のままで十分、携帯が時計、
本はいまでも買える、
住宅ローンはゆっくり払う、頭は下げる、
お金は工夫して使う、回転寿司で十分、
旅行もそこそこいける、
今でも人のために何かができます。
●お金持ちになるということは、
制約が減っていくだけなんですね。
私たちは、お金持ちとあまり変わらない生活を
送っているとも言えます。
ですから、お金持ちを目指しつつ、
今からお金持ちのつもりで
理想の生活を実践していくことが
必要ではないでしょうか。
【今日の自問】
お金持ちになったらやりたいことで、
今でもできることはないだろうか。
●80年前、サモア人の酋長ツイアビが
ヨーロッパを訪れ、考えたことです。
そのときサモアは財産すべてが
村人で共有されていたそうです。
ですから、ヨーロッパのこれは
オレのものという個人主義は
受け入れがたいものだったのですね。
●お金という仕組みは非常に良い点が多いのですが、
お金が全てといった悪い点を減らしていく努力も
必要ということでしょう。
(でも、いっぱいあったほうがいいな・・・・・・)
●絵本が最近出版されて好評なようです。
気軽に愉しむならこちらをどうぞ。
「絵本 パパラギ」エーリッヒ ショイルマン
■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・私はおまえたちに語ろう。
お金で人は楽しくなったり、
幸せになったりすることはない、
それどころか、人の心を,人間のすべてを、
悪しきいざこざの中へ引き込んでしまうことを。
・物がたくさんなければ暮らしてゆけないのは、
貧しいからだ。
大いなる心によって造られたものが乏しいからだ。
・ヨーロッパには、自分の顔に火の管を当て
自分を殺してしまう人たちがいる。
これは本当の話なのだ。
物がないのなら死んだほうがましだ、
この人たちはそう考える。
・まったく同じ繰り返しの仕事ほど、
人間にとってつらいことはないのだから。
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【私の評価】★★★☆☆(77点)
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