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「鈴木敏文の「統計心理学」―「仮説」と「検証」で顧客のこころを掴む 」勝見明

2003/03/10公開 更新
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鈴木敏文の「統計心理学」―「仮説」と「検証」で顧客のこころを掴む (日経ビジネス人文庫 (か3-2))


【私の評価】★★★★★(92点)


要約と感想レビュー

経営とは、人と組織の中に染み付いた過去の成功体験を壊し、新しいものに気づかせ、創らせることです。よく、経営に必要なものは人、モノ、金であるといいますが、人、モノ、金が揃っていればいるほど、企業は唯我独尊になり、時代適応ができなくなる。そこで、新しい企業が次々生まれてくる。(鈴木敏文)


 セブン-イレブンでは、毎週月曜日に全国の幹部によるマネージャー会議(230人)、毎週火曜日に現場の店舗で指導にあたるオペレーション・フィールド・カウンセラーによるFC会議(1200人)を開いています。


 ここで、鈴木敏文会長の考えが周知され、問題、成功事例が共有され、情報の共有がなされるのです。これは一種の「研修」です。しかし、1500人もの人間が全国から毎週!東京に集結するのは、規模も費用も想像をこえたものでしょう。


 セブン-イレブンの強さは、これだけでなく、幾つもの業界の常識を超えてきた結果なのです。感動しました。皆さんにも、ぜひ読んでいただきたいと思います。


この本で私が共感した名言

常識を破らなければ感動を伝えられる仕事はできません。


 鈴木敏文氏のすごいところは、考え方から行動までが普通の人と異なり、かつ、現実に適合しているということです。

 
 まず、考え方では、お客の心理を考え、ものごとを客観的に見なくてはならないといいます。そうすると、ウソのような本当の結論が出てくるのだという。ここで言う"ウソのような"とは、言い換えれば"供給者の視点に立った思い違い"ということです。


 例えば、「今は多様化の時代ではなく画一化の時代である」「店舗の密度が高まると、あるときから売り上げは急激に伸びる」「「先手」を打つより変化対応が可能な体質がより重要」などです。


 次に、行動ですが、このウソのような本当の話を実行に移そうとすると、当然周囲の人は凡人ですから反対します。しかし、鈴木氏はそれを根気強く説得していきます。そして、実現し、成功させているのですから、脱帽です。


 この説得ということは、文字にすると簡単ですが、常識破りの考え方を説得するのは、並大抵ではありません。ここで今日の名言が光ってくるのでしょう。


鈴木敏文の「統計心理学」―「仮説」と「検証」で顧客のこころを掴む (日経ビジネス人文庫 (か3-2))
勝見 明
日本経済新聞社
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【私の評価】★★★★★(92点)



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