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【書評】「要領のいい人が最初に考えること」 岡崎 かつひろ

2026/08/25公開 更新
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「要領のいい人が最初に考えること」 岡崎 かつひろ


【私の評価】★★★★☆(87点)
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要約と感想レビュー


相手があることを優先して処理する

人気飲食店のオーナーにして、ビジネス書作家、さらに毎月1,000人規模のイベントを開催する講演家でもある著者は、その仕事量の多さから「本当は二人いるんじゃないの?」と言われるという。


それだけの仕事をこなすコツは、どこにあるのでしょうか。著者は朝の移動中に「今日やることリスト」を作成し、上から順番に処理していくという。問題は、そのリストの「優先順位」のつけ方です。著者が最初にするのは、「やらないこと」を決めることです。


具体的には、未来に役立たないものは切り捨て、捨てると心が軽くなるものは手放し、ほかの人に任せたほうがいいことは任せるのです。実は、この「捨てる」という割り切りこそが難しいのでしょう。


そして次に、自分が手をつけることで、ほかの人が動き出す仕事を優先します。つまり、自分がボトルネックにならないようにするのです。


仕事に追われる人は、急ぎの仕事から処理したり、面倒なことを後回しにしたりしがちです。その結果、自分のところで仕事が止まり、チーム全体の仕事まで遅れてしまうというわけです。


「捨てられる者こそ、すべてを得る」・・・優先順位を理解し、捨てるべきものを捨てる(p125)

人に気持ちよく動いてもらう方法

ほかの人に仕事を任せるためには、まず人を育てる必要があります。人を育てるには時間がかかりますが、一度育てば、将来にわたって自分の代わりに仕事を進めてくれるようになります。長い目で見れば、人を育てることは将来への投資なのです。


そして仕事を任せたら、その人の心に寄り添うことも大切です。ほんの数分でも話を聞き、「大変だったね」と声をかける。それだけでも信頼関係が生まれ、より協力してもらいやすくなるのです。


相手から意見をもらったときも、すぐに否定してはいけません。たとえ自分とは違う意見であっても、「なるほど、その視点は大事ですね」「言いたいことはすごくわかります」と、まず肯定して受け取る。それだけで相手との雰囲気がよくなるというのです。


著者はセールスについて学んでいたとき、「正しさで勝つと人が離れるよ」と教えられたという。著者も自分の正しさを証明しようとして、何度か失敗したことがあるのでしょう。


どうすれば相手のメンツを守りながら話を進められるのでしょうか・・・人は、自分の言ったことを一度肯定してもらえるだけで、心の防御力が下がります(p63)

最悪に保険をかける

著者の説明で印象的なのは、「最悪を想像して、あらかじめ保険をかけておく」という考え方です。例えば、一緒に仕事をする人の電話番号とメールアドレスを聞いておくこと。連絡手段を複数確保しておけば、非常災害や緊急事態にも対応できます。


待ち合わせに遅れそうなら、「もしかしたらギリギリか、少し遅れるかも」と早めに連絡しておく。そうすれば、実際に遅刻してしまった場合でも、相手への迷惑を最小限に抑えることができます。


仕事でも同じで、あらかじめ撤退ラインを「数字」で決めておく。例えば、「予算が50万円を超えたら一旦やめる」「睡眠が3日連続で崩れたら休む」といった具合に、判断基準を数字でルール化しておくのです。


要領のいい人は「何とかなる」ではなく、「何とかならなかったとき」のことを考えているのです。


「最悪を想像すると動けなくなる」と思いがちですが、実際は逆です。最悪を書き出した人ほど、行動が早くなるのです(p101)

チーム全体の知性を活用する

要領のいい人は、自分一人の能力だけで仕事をしようとはしません。繰り返す仕事はテンプレート化して、誰が見ても使いやすく、どんな場面でも応用できるように準備しておきます。


また、机に向かっているときだけでなく、移動時や体を動かしながら常に考えているという。そして、思いついたアイデアはすぐに決定せず、いったん「寝かせて」からブラッシュアップします。さらに、一人の考えで独断せず、チーム全体の知性を活用して、よりよい答えを生み出していくのです。


この本を読んで本当に「要領がいい」人とは、自分の能力だけで頑張る人ではなく、周囲の不安を先回りして取り除き、人の力を引き出し、チーム全体の知性を高めることのできる人だと思いました。


岡崎さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言


・断るときは健康上の理由か第三者のせいにする(p90)


・締切りより早めに一度「途中報告」を出す・・・困らせないように予告を入れる(p110)


・結果だけではなくプロセスを見せる(p113)


・自分のポートフォリオを作る・・・「自分ができること」「これまでの成果」「人から評価されたこと」を積み重ねていく(p38)


▼引用は、この本からです
「要領のいい人が最初に考えること」 岡崎 かつひろ
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岡崎 かつひろ (著)、三笠書房


【私の評価】★★★★☆(87点)


目次


第1章 どうせ動くなら「一石三鳥」を狙おう
第2章 「逃げ道」を確保すれば9割成功できる
第3章 最高と最悪を想定しておくだけでいい
第4章 ラクする仕組みを考えておくとマジでラク
第5章 スケジュールに空白を作れば対処できる
第6章 予定が崩れる前提でプランB&Cを考える
第7章 焦りや怒りで動かないために感情を整える


著者経歴


岡崎かつひろ(おかざき かつひろ)・・・ビジネス書作家、飲食業、不動産業、研修講師、コンサルタント。全国出版オーディション主宰、一般社団法人 食育日本食文化伝承協会理事、株式会社XYZ 代表取締役。1980年埼玉生まれ。東京理科大学経営学部卒。大学卒業後、ソフトバンク入社。20代にして、コールセンターのKPI(目標達成に向けた進捗を具体的に示す指標)を構築し、2008年起業。「すべての人の最大限の可能性に貢献する」を企業理念に、企業研修、全国出版オーディション主宰、早稲田大学エクステンションセンターでの講座開催。


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