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「あんぽん 孫正義伝」佐野 眞一

2014/09/10公開 更新
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あんぽん 孫正義伝 (小学館文庫 さ 19-1)

【私の評価】★★★☆☆(71点)


■時価総額10兆円となったソフトバンクの
 孫正義の周辺を取材した一冊です。


 非常に気性の荒い父親に育てられた
 正義少年は非常に起業意識の強い
 子どもだったとわかります。


 なんと、高校生にして塾経営を
 画策
しています。


・孫や要するに、自分がオーナーをやるから、
 元担当教師の河東に雇われ社長になってくれないか、
 とスカウトしにかかったのである・・
 ちょっとまってくれ、君はまだ高校生だ・・(p81)


■恐るべき経営者感覚だと思います。


 そして、日本がだめなら、アメリカと
 16歳でアメリカに留学します。


 そこでも猛勉強しながら、
 一日一発明のアイデアを出し、
 「自動翻訳機」を作っています。


 結果して、シャープの佐々木正さんと出会い、
 シャープに「自動翻訳機」を2000万円で売却。


 佐々木正さんは孫の起業資金1億円の
 保証人にまでなっています。


 出光の出光佐三に資金を提供した
 日田重太郎を思い出しますね。


・孫がバークレー校に在学時代、
 「自動翻訳機」のアイディアを提案したといわれる
 宇宙物理学者のモーザー博士が・・
 妻にこう言ったという。
 「私のラボに来ている若者は、いつか日本を
 手中におさめるかもしれない
」(p93)


■丹念に孫正義の周辺を取材し、
 自分の感想を加えたもので、
 記録として読むといいと思います。


 ちなみに「あんぽん」とは、
 孫の父方が日本姓として安本を名乗ったから。


 佐野 さん、
 良い本をありがとうございました。


─────────────────────────────


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・日本国籍取得にこれほど時間がかかったのは、
 帰化申請を出すたび、「孫」という韓国姓が
 使えないと法務省から言われ続けたためである・・・
 「孫」という名字は日本にはない。先例がないものを 
 認めるわけにはいかない。日本に帰化したいなら
 日本風の名前に改名しなさいい。
 これが法務省の言い分だった(p96)


・商売って要するに、できるだけ安く買って
 高く売ることですよね。でも事業化は違います。
 鉄道や道路、電力会社など天下国家の礎を作るのが、
 事業家です(孫正義)(p101)


・サラ金をやりよったときも、日本人はきちんと返すのに、
 朝鮮人はだいたい、一回目の利息は返しても、
 あとは返さんのですよ(孫三憲)(p122)


・韓国は日本とまったく違う世界です。
 行くと、親戚が一気に集まる。
 そして、お土産を持っていかないと、 
 もらえなかった親戚ばぶうぶう文句を言う。
 韓国人は、もう、とるばっかり。(孫三憲)(p147)


あんぽん 孫正義伝 (小学館文庫 さ 19-1)
あんぽん 孫正義伝 (小学館文庫 さ 19-1)
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佐野 眞一
小学館 (2014-09-05)
売り上げランキング: 6,280

【私の評価】★★★☆☆(71点)



■目次

第1章 孫家三代海峡物語
第2章 久留米から米西海岸への「青春疾走」
第3章 在日アンダーグラウンド
第4章 ソフトバンクの書かれざる一章
第5章 「脱原発」のルーツを追って
第6章 地の底が育てた李家の「血と骨」
第7章 この男から目が離せない


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