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「なるほど!これでわかった図解よくわかるこれからのポカミス防止対策」 竹内 均

2012/07/29公開 更新
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なるほど!これでわかった 図解 よくわかるこれからのポカミス防止対策 (DO BOOKS)


【私の評価】★★★★★(93点)


要約と感想レビュー

 ポカミス防止の専門書と思い購入したら、現場の品質管理の本質を教えてくれる一冊でした。


 「チェックシートは有効ではない!」と本質をズパっと指摘しています。仮にチェックシートを作ったとしても、実際にはチェックされず作業者は連続して記入するようになり、効果がないのです。チェックシートは、根本原因を解決し、チェック項目を減らしたことを見える化するためにあるのです。


・チェックシートを増やすと不良も増える・・・作業者はいつの間にか「もの」を見ず、連続で「レ点」のみを記入するようになる(p52)


 標準時間は、最短とする。始業前に、朝礼は完了。設備は、内製化自分でメンテナンスする。他社が真似できない標準を作れ!と、厳しい要求が並びます。


 こうした本質を捉え、現実を変えて、実効性のある改善ができなければ、仕事はよくならないのです。本気を出さないと、普通の会社では著者にはついていけないかもしれません。


・自分の職場なのに、自分でメンテナンスができない「長」が増えている・・・メンテナンスランクと内容、ライン名、設備名、タイムベースと実施日を明記したカードを発行します(p180)


 最後に、ISOなんてUSO(うそ)9000と全否定しているように、見た目だけの改善ではないホンモノを目指す人だと感じました。製造業では、改善活動は時間外にやっているんだなあ・・と感心?しつつ、改善活動の厳しさを実感しました。


 竹内さん、良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

加工と検査を1人で行う・・・検査結果を加工にフィードバックし、最適加工条件を設定していく(p19)


・注意力だけではポカミスは防げない・・・不良を感知する機能を入れる(p174)


1台ずつ異なるエンジンを組み付けている・・・連続で同じエンジンが流れてきたらどうでしょう・・・1台1台きちんと検査するのは、10台くらい・・が集中力の限界だからです。(p36)


・朝礼は、生産がはじまる始業時刻前に終了していなければなりません・・・朝の1台目が、生産開始からどのくらいの時間で算出されたかを管理するようにします(p138)


・ISO認証を受けている工場に限って、ラインを止めることをしません・・・ISOは、金と時間ばかりかかって、ろくなシステムじゃありません(p212)


▼引用は下記の書籍からです。


【私の評価】★★★★★(93点)


目次

第1章 ものづくりの弱さは不良という形で姿を現わす
第2章 ポカミス不良とは何か
第3章 ポカミス不良予備群の発見
第4章 まずは、ムダを表に出そう
第5章 改善力を身につけよう
第6章 品質は段取りのよし悪しで決まる
第7章 ポカミス不良が発正しない環境づくり
第8章 ポカミスを防ぐための対策
第9章 ものづくりは人づくり
第10章 これからのポカミス不良対策



著者経歴

 竹内均(たけうち ひとし)・・・ものづくり再生コンサルタント。1962年、山形県生まれ。1983年、国立鶴岡工業高等専門学校電気工学科卒業。1983年、オリエンタルモーター(株)入社。新製品開発、生産技術、一個造り生産管理システムの構築など、一個造り推進役に従事。1994年、付加価値経営研究所入社。チーフコンサルタントを経て独立。1999年、改善技術研究所を設立。半導体から造船まで、製造業のものづくり改善コンサルタントとして活動中。日本国内はもとより、アジア各国やアメリカ、メキシコなどで実践中心のコンサルティングを展開していることで定評がある


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