2度目の本屋大賞「汝、星のごとく」凪良 ゆう
2024/01/27公開 更新河西祐子 [PR]
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【私の評価】★★★★★(--点)
要約と感想レビュー
はじめに
今回も勝手ながらタイトルの意味を考えてみました。こりないやつだなぁ・・・、とお思いの方もいらっしゃるでしょうが読んで頂けたら幸いです。
「汝」とは誰を意味しているのでしょうか。
一般的に汝とは2人称を意味しているようで、「あなた」「おまえ」などのようです。では今回の場合はどうでしょうか。読者に対しての言葉なのでしょうか。それとも「櫂(かい)」が「暁海(あきみ)」に対して言っている言葉なのでしょうか。
両方のような気がします。「櫂」、「暁海」のみならず読者全体にもメッセージを送っている気がします。「星のごとく」は著者が読者に対して「星のように××しなさい」と言うメッセージが含まれていると思いました。
それでは「××」とは一体何が入るのでしょうか。例えば、「星のように輝きなさい」とか・・・。これはすごくポピュラーのような気がします。「星たちのように煌めきながら散りなさい・・・・」。これです、これ。
5W1Hで考えるとどうなる?
When:17歳~32歳くらいまで。
When:瀬戸内の島、今治市、東京
Who:井上暁海(イノウエ アキミ)、青埜 櫂(アオノ カイ)など
What:多様性、ヤングケアラー、性的マイノリティーなどについて
Why:社会問題になっているから
How:読者に伝わるように、少しでも刺さるように
ポイント1<取捨選択。それが一番大事!!>
全て手に入れようとしてもうまくいかないものである。何かを犠牲にしてはじめて欲しいと思ったものの価値がわかるから。
本気で目指すなら、捨てなくてはいけないものもある (p162)
ポイント2<年齢にとらわれない生き方してみたいよね!>
年齢で壁を作ってはいけないと思うから。
人はいくつになっても成長するし変わっていく(p227)
ポイント3<こんな未来を描いて上書きしていこう!!>
未来は自分の手で切り開いていくことができて、いくらでも変えられるから。
過去は変えられないと言うけれど、未来によって上書きすることはできるようだ(p323)
評価のまとめ
星(金星)がキーワードだと思いました。読み終わった後の感想は、最初に「切ない」気持ちが余韻として残る感じでした。
1行1行が心にグッと刺さるような内容だと思いました。
確かにそうだよねぇ~って思ってしまう文章だと思いました。
目次も波の状態を起承転結のような書き方をしていておもしろいと思いました。
今、社会的に問題になっている「ヤングケアラー」「性的マイノリティー」「多様性」などにも触れられていて、このような経験をしている人たちは「生きていくのはしんどいなぁ・・・」と感じているのではないでしょうか。おもしろがって書き込みをするSNSなどに負けないで欲しいと思います。
こんな人におすすめ!!
・進路に迷っている人
・親に振り回されて悩んでいる人
・人生に疲れ切っている人
・互助会結婚をしたい人(読んで頂けたら意味は分かります!!)
・なんでもいいからウィスキーを瓶ごと飲める人(これはすごいことです!!)
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【私の評価】★★★★★(--点)
目次
プロローグ
第一章 潮騒(しおさい)
第二章 波蝕(はしょく)
第三章 海淵(かいえん)
第四章 夕凪(ゆうなぎ)
エピローグ
著者経歴
凪良 ゆう(なぎら ゆう)・・・京都在住。2006年にBL作品にてデビューし、代表作に2021年に連続TVドラマ化された「美しい彼」シリーズなど多数。2017年非BL作品である『神さまのビオトープ』(講談社タイガ)を刊行し高い支持を得る。2019年『流浪の月』で本屋大賞を受賞。同作は2022年に実写映画が公開された。2020年刊行の『滅びの前のシャングリア』で2年連続本屋大賞ノミネート。本書は2度目となる2023年本屋大賞受賞作、第168回直木賞候補作、第44回吉川英治文学新人賞候補作、2022王様のブランチBOOK大賞、キノベス!2023第1位などに選ばれている。
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「汝、星のごとく」 紹介ありがとうございました。どうしても 小説は中々手がのびず、グズグズ迷っているうちに 関心が薄れてしまう私です。この作品もどんなものか…と想いをめぐらせていたら ドンピシャで 紹介され ラッキーでした。