「ハンチバック」市川 沙央
2024/02/24公開 更新河西祐子 [PR]
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【私の評価】★★★★★(--点)
要約と感想レビュー
はじめに
今回は、物語ではなかったので5W1Hは書きませんでした。かなり書評が難しかったです。でも、自分なりに思ったことを素直に書いてみました。
書評がおもしろかったから本をちょっと買って読んでみようかなぁ~と思って頂けたら幸いです。ぜひ、最後まで読んでくださいませ。
意外と素直だなぁ・・・と思ったところ
・40歳を過ぎても大学生ということにしがみついている自分を恥じているところ
・お金目的の収入ではないので、稼いだ収入を全額子どもシェルターやフードバンク、あしなが育英会に寄付するところ
特にネガティブだなぁ・・・と思ったところ
・悪魔の囁きみたいな「子どもを宿して中絶したい」という夢
・性格が歪んでいるのは背骨が歪んでいるからだという考え方
心に残ったフレーズ
新幹線も乗ったことないけど子どもの頃の海外旅行はいつもビジネスクラスだった(p10)
一言:お嬢様なのにファーストクラスじゃないんだなぁ・・・。残念!!いっそのことファーストクラスで世界一周した、と書いて欲しかった。
両親とお金に庇護されてきた私は不自由な身体を酷使してまで社会に出る必要がなかったから。私の心も、肌も、粘膜も、他者との摩擦を経験していない。(p38 )
一言:世の中の人はどちらを選ぶだろう、richだけど重度の障害者かpoorだけど健常者か。また、摩擦を経験していないなんて、なんということでしょう!!うらやましい限りでございます。でもアントニオ猪木さんのように「コブラツイスト」で闘って欲しかった!!
親の遺産で生きている私という人間が不労所得の金の塊にでも見えているのだろう(p57)
一言:不労所得で思い出したのがFIREです。親の遺産がなくても資産運用で生活費を確保できるらしいですよ。素晴らしいことでございます!!でも資産運用にかけるお金を調達する資金はご自分でなんとかして下さいませ・・・。
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評価のまとめ
「中絶するのが夢」などを淡々と語っていたり、物事を鋭く観察して世情に反映させて書いていたりするところがおもしろいと思う。確かに産めない身体なのだから中絶しかないよね、という言い分もあるかも知れないが、産めないなら妊娠そのものを諦めてはどうか、とも思う。
もしくは養子という選択肢もある・・・。なにも授かった命を殺めることはないのでは、と思ってしまうのだが・・・。ドライに割り切ってセックスだけを思う存分すればいいのでは、と思ってしまうがそういう問題ではないのかなぁ・・・と思ってみたり。
自分にはない感覚がそこにはあった。それがいいものか、悪いものなのか分からないが、そういう感覚に触れるとまた一つ自分の中でそれが咀嚼されて吸収されていく。心地よいのでやめられない・・・・。
おすすめの人
・ネガティブな人
・高級娼婦になって中絶したい人
・いかがわしい記事に興味のある人
・なんでもいいからハプバに通いたい人(私は通いたくないです!!)
▼引用は、この本からです
市川 沙央、文藝春秋
【私の評価】★★★★★(--点)
著者経歴
市川沙央(いちかわ さおう)・・・1979年生まれ。早稲田大学人間科学部eスクール人間環境科学科卒業。筋疾患先天性ミオパチーによる症候性側湾症および人工呼吸器使用・電動車椅子当事者。本作で第128回文學界新人賞を受賞し、デビュー。第169回芥川賞受賞作。
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