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「戦争が嫌いな人のための戦争学」日下 公人

(2013年5月23日)|本のソムリエ
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戦争が嫌いな人のための戦争学

【私の評価】★★★★☆(85点)


■最近、中国は沖縄の領有権まで
 主張しはじめているようですが、
 2002年発行のこの本では、
 10年後に中国は戦争をする、
 と予言しています。


 その理由は、若者が増えるから。


 若者が増えたとき、
 そのエネルギーを放出する捌け口があれば、
 いいのです。


 日本の場合は、若者が増えたとき、
 高度経済成長を捌け口にしました。
 中国は、何を捌け口にするのでしょうか。


・15歳から25歳の若者が全人口に占める比率が15%を超えると、その国は戦争をするのである。・・・現在、それはどこの国かというと、中国である。・・・10年後に戦争か内乱が起きる可能性が高い・・(p99)


■さらにこの本では、沖縄が独立するのも、
 夢物語ではない、とも予言しています。


 その理由は、独立は簡単だから。


 10人くらいで独立を宣言する。
 中国に独立を承認してもらう。
 中国と友好条約を結ぶ。
 中国軍を派遣してもらう。
 これで独立国家ができるのです。


・宮古島が独立しようとした場合を考えてみよう。・・・10人くらいでホテルの一室を占領して、インターネットで世界中に独立宣言をする・・・それが済むと、すぐに近隣の強国に独立の承認を要求する。たとえば、中国に宮古島国の独立を承認してもらう(p13)


■国家とは、人工的に作られたもので、
 簡単に作れ、簡単に崩れるもの。


 そして国家は、人が生きていくうえで、
 必要不可欠であり大切なものなのです。
 今が正念場なのかもしれません。


 日下先生、
 良い本をありがとうございました。


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・中国や台湾や韓国が日本に戦争を仕掛けても、東京まで侵攻する気はないだろう。しかし、仕掛けることはあり得る。台湾は沖縄だけ取れればいい。韓国は対馬だけ取れればいい(p124)


・イギリスのアジア侵略に勢いがついたのは、当時のインドや中国が千年の平和に慣れて、軍備と外交を軽視していたせいでもある(p72)


・最近、日本に対してふたたび戦争賠償を言う勢力があるが、・・・戦争賠償を要求して受け入れられるのであれば、ベトナムはアメリカに対して戦争賠償を要求するだろう。インドネシアはオランダに、フィリピンはアメリカに、ビルマ(ミャンマー)はイギリスに要求するはずだ。それを言わないのは、欧米諸国は絶対に戦争賠償金を払わないからだ。日本には戦争賠償を払った実績がある。(p153)


・革命的な現状打破派を穏健派に転向させるために、援助漬けにするという方法がある。援助漬けにされると骨抜きになって、現状打破勢力の運動は減速する。日本の農業が全滅していくのと同じである。保護すれば結局、全滅していく(p121)


・ニューヨークのジュリアーニ前市長は凶悪犯罪を激減させた功績で有名だが、警察に対しては次のように訓示した。「常に相手より一段ヘビーは武器を持って対応せよ。相手が素手なら棒で、相手が棒を持っているときはピストルで、相手がピストルを持っているときはショットガンで対応せよ」(p2)


・日本も明治時代に国民をつくった。・・・それが成功したのは、目の前にロシア・イギリス・フランス・アメリカによる植民地化の危険と戦争の恐怖があったからである(p39)


・中華人民共和国は国家の体をなしていないと言える。まず、中華人民共和国の建国は1949年で、国の歴史が50数年しかない・・さらに、外国に対して条約や約束を守る能力がない。というのも、税法や合弁会社法をすぐ変えるからである(p55)


・日本のマスコミが「アメリカは怒っている」という言い方をすることが多いが、怒っているのは議会だけで大統領府は別だという場合が結構ある。(p48)


日本では、議論といえば怒った人が勝つことが多い・・「日頃穏やかな人があれだけ怒ったのだから」と相手が譲歩する。怒ると得することが多いから、それを交渉の武器に使うことが多い。しかし、そうしたやり方は外交交渉の席では通用しない(p168)


・「アングロ・サクソンは攻撃的だ」と言っているばかりでもいけない。アングロ・サクソンの中の穏健派が勝利を得るように援助をしないといけない。穏健派が負けると、ルーズベルトやチャーチルが正しいということになってしまう。(p82)


・ヨーロッパ諸国はお互いに、負ければ皆殺しという戦争を何度も繰り返したから、平和愛好家や和解主義者の遺伝子は何回も半減してきた。その淘汰と受けて完成した戦争大好き民族は、たとえばバイキングとアンブロ・サクソンである。(p69)


戦争が嫌いな人のための戦争学
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【私の評価】★★★★☆(85点)



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■目次

第1章 こうすれば国家が造れる
第2章 「好戦的な民族」と「平和的な民族」
第3章 「戦争」と「平和」は表裏一体


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