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パチンコ「30兆円の闇」 (小学館文庫)
溝口 敦
小学館
売り上げランキング: 9981
【私の評価】★★★★☆(81点)


■電力業界の売上が20兆円もいきませんので、
 30兆円のパチンコ業界は一つの
 巨大産業といえるでしょう。

 この本では、8割が北朝鮮系、韓国系といわれる
 パチンコ業界についてレポートしています。


■まず、問題となるのが、これだけの業界でありながら、
 パチンコ専用の法律が存在しないことです。

 現在は風営法(風俗営業等の規制及び
 業務の適正化等に関する法律)が適用されていますので、
 警察がパチンコ業界をコントロールしているのです。


・署長は1回動くたびに400万~500万円入る。
 場所がよければ3回異動すれば家が一軒建つとさえ
 いわれている。(p34)


■次に問題となるのは、
 こうした警察と密接な業界が、
 完全なカジノ化し、多くのギャンブル中毒者と
 経済的破産者を生み出しているということでしょう。

 そしてその金の8割は在日のものとなり、
 一部は北朝鮮、警察に還流しているわけです。


■アルコールやたばこを禁止できないように
 ギャンブルを禁止することも難しいでしょう。

 しかし、そこに一定の規制というものが
 必要ではないでしょうか。
 (徹底的に税務調査に入るなど)


■日本の闇を見るような一冊でした。

 これで日本は大丈夫なんだろうか・・・
 と考えさせられる一冊です。

 「軒先を貸して母屋を取られる」ではなくて、
 「軒先を貸して、お金を取られ、ロケットが降ってくる」

 本の評価としては★4つとしました。


─────────────────

■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・76年、在日朝鮮人商工会(挑戦総連系)と国税庁は
 「五箇条の密約」を交わしている・・・北系のパチンコ店などに
 万一税務調査が入っても決算書などの経理書類を商工会を通じて出せば、
 税務署はほぼノーチェックで通してきたという経緯がある。
 さすがに最近は改められたようだが・・・(p222)


・『レジャー白書2004』には03年のパチンコの市場規模は
 29兆6340億円とある。中央競馬の年間売り上げが3兆円、
 競輪が1兆円、競艇が1兆1000億円、宝くじが1兆円だから、
 他のギャンブルが束になってもパチンコ一業種にかなわない(p14)


・パチンコで1日10万円やられた、逆に20万円儲けた、
 という客は掃いて捨てるほどいる。つまりパチンコは庶民の
 健全な娯楽ではなくなり、札びらの飛び交う鉄火場に様変わりした(p253)


▼引用は、この本からです。

パチンコ「30兆円の闇」 (小学館文庫)
溝口 敦
小学館
売り上げランキング: 9981
おすすめ度の平均: 5.0
5 パチンコファンにお勧め
5 その闇の深さに慄然
5 パチンコ業界は警察の「植民地」
4 パチンコ業界の基本的な仕組みを一冊で網羅
5 客だけが損している

【私の評価】★★★★☆(81点)


■著者紹介・・・溝口 敦(みぞぐち あつし)

 1942年生まれ。
 暴力団や中国マフィアから宗教、食の安全まで
 幅広く調査、レポートしている。
 ノンフィクションの著書多数。


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■関連書評■

a. 「わが朝鮮総連の罪と罰」韓 光熙
【私の評価】★★★★☆


b. 「外交敗北」重村 智計
【私の評価】★★★★☆


c. 「天晴れ!筑紫哲也NEWS23」中宮 崇
【私の評価】★★★☆☆


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国をつくるという仕事
【私の評価】★★★★☆(87点)


■世界銀行の副総裁まで勤めた
 西水さんの一冊です。

 西水さんの秘密兵器は、
 ホームステイです。

 その国の貧困層の家にホームステイすることにより、
 その国の社会インフラの状況、役人の汚職などを
 庶民の生の情報を集めるのです。


  ・貧困解消への道は、「何をすべきか」ではなく、
   「すべきことをどう捉えるか」に始まる(p8)


■西水さんは、初めての調査で、エジプトの貧困街を訪問し、
 病気の子どもを抱き上げました。

 彼女は羽毛のように軽かった。
 そして、腕の中でその子は息を引き取ったのです。

 彼女の病気は、下痢からくる脱水症状。
 きれいな水さえあれば、彼女は死なずにすんだのです。

 彼女のなかでなにかが弾け、
「貧困こそ敵、その国の国民がお客様」という
 西水さんの信念の原点となったのです。


■日本ではありえないくらいの、
 途上国の汚職に驚きます。

 給食が出ない、電柱を立てるのに賄賂が必要、
 年金目当てに教職を買う
(日本でも似たような事件がありましたが・・・)

 賄賂は社会の潤滑油という人もいますが
 ここまでひどい汚職では
 実際の生活に悪影響があるはずです。


■世界銀行にこれだけ現場主義の人が
 いるのに驚きました。
 やはり現地現物は強力です。

 発展途上国の現実と、世界銀行の雰囲気が
 伝わってくる学ぶべき点の多い一冊でした。
 本の評価としては★4つとします。


─────────────────

■この本で私が共感したところは次のとおりです。


  ・ただひとつ世界銀行で学んだのは、
   リーダーの善し悪しが決定的な差を生むという
   政治の現実だった。(p285)


  ・年金目当てに教職を賄賂で買う・・・教科書配布には
   賄賂が要る、と子供たちから教わった。某国文部省
   役人らの給食詐欺(p40)


  ・電柱一本につき礼金五百ドル。この村にそんな大金はない」。
   無理な金を都合してせっかく引いたとしても、賄賂は続くという。
   集金人が・・・袖の下の交渉(p234)


▼引用は、この本からです。 

国をつくるという仕事
西水 美恵子
英治出版
売り上げランキング: 1909
おすすめ度の平均: 5.0
5 かっこいいです
5 マスメディアでは分からないこと
4 現場の人、行動の人
3 現実世界の複雑さを説明する内容を期待していた。。
5 日本の政治家に読んでもらいたい。

【私の評価】★★★★☆(87点)


■著者紹介・・・西水 美恵子(にしみず みえこ)

 米国ガルチャー大学にて経済学を学ぶ。
 1970年トーマス・J・ワトソン財団フェロー。
 1975年ジョンズ・ホブキンス大学大学院博士課程修了。
 1980年世界銀行入行。
 1992年同行、国際復興開発銀行 局長。
 1997年同行、副総裁。
 2003年世界銀行退職。 
 現在、米国ワシントンと英国領バージン諸島に在留。
 2007年よりシンクタンク・ソフィアバンクのパートナー。


─────────────────

■関連書評■

a. 「エコノミック・ヒットマン」ジョン・パーキンス
【私の評価】★★★★★

b. 「緒方貞子という生き方」黒田 龍彦
【私の評価】★★☆☆☆

c. 「万国「家計簿」博覧会」根岸 康雄
【私の評価】★★★★☆


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本当はヤバくない日本経済 破綻を望む面妖な人々

【私の評価】★★★★☆(82点)


■日本のニュースや報道番組を見ていると、
 ニュースの内容とキャスターの一言コメントばかりで
 論調の根拠となるデータがないことが多いものです。

 この本は、そうした社会問題についてデータを基に考えよう!
 という一冊です。


■まず、著者は「日本は外需依存ではない」と
 断定しています。

 輸出のGDP比率は、日本15%、米国8%、ドイツ40%、
 中国37%、韓国38%、ロシア27%。

 したがって、「円高で輸出企業が困る」のは事実としても、
 それが最重要課題ではないということです。

 問題は、為替ではなく、絶対需要が減少しているということ。
 日本の製品は高くなっても売れるのですが、
 需要自体が減ったら、これは売れないということです。


  ・日本は外需依存国家ではない・・・
   輸出企業が苦境に陥っている最大の理由は、円高ではない
   未だかつて、通貨高で経済破綻した国は存在しない(p24)


■また、「日本が米国の言いなり」という表現については、
 日銀の米国債の保有残高が減っているという事実から
 これを否定します。

 米国の言いなりは、米国債の保有残高を増やしている
 中国である。これは、中国の外需依存であることと、
 関係があるのでしょう。


  ・日本銀行は大々的な為替介入を実施した04年をピークに
   米国債の保有残高を減らし続けている・・・
   飼い犬のように米国債を購入し続けていると言えば、むしろ
   明らかに中国の方である。(p79)


■著者の結論は、
 日本のマスコミは信用できないということです。

 マスコミの論調は、
 「円高・・・日本は破綻する」
 「円安・・・日本は破綻する」
 といったように、どうなっても日本はあぶない、
 政府の対策は悪い、というものです。

 つまり、これは報道ではなく「プロパガンダ」なのでしょう。


■日本の経済も良くはありませんが、
 他の国と比べれば「まだまし」ということです。

 それでも日本には、さらに良くなってもらいたいものです。
 本の評価としては、★4つとしました。


─────────────────

■この本で私が共感したところは次のとおりです。


  ・1 絶対値で見ない(割合で見る)
   2 流れで見る(瞬間で見ない)
   3 他者と比較をする(p14)


  ・120兆円・・・この途轍もない規模の資産を運用する国富ファンドは、
   「年金積立金管理運用独立行政法人」という名称を持つ。・・・
   以前はもっと単純な名前だった。すなわち、大規模年金保養施設
   「グリーンピア」建設で悪名高い、年金福祉事業団である。(p186)


  ・日本は元々の件数が少ないにもかかわらず、年々犯罪件数が
   減り続けている。・・・但し、日本には唯一、認知件数が高止まり
   している犯罪の種別がある。それは外国人犯罪、特に来日した
   中国人と韓国人、それにブラジル人による犯罪である。(p196)


  ・世界中のブログを専門的に調査しているテクノラティ社によると・・・
   世界のブログ投稿において、最も使用されている言語は
   日本語なのである。(p209)


▼引用は、この本からです。

本当はヤバくない日本経済 破綻を望む面妖な人々
三橋貴明
幻冬舎
売り上げランキング: 410
おすすめ度の平均: 3.5
1 現状を見れば、本の内容が嘘であることは明白
1 今やネトウヨ御用達経済学者
5 この本はヤバイ!
5 軽妙な筆運びでややこしい経済の話を明快に説明しています
3 本書の目次

【私の評価】★★★★☆(82点)


■著者紹介・・・三橋 貴明(みはし たかあき)

 1994年外資系IT企業、NEC,日本IBMなどに勤務後、
 2007年、2ちゃんねるで韓国経済に対する分析、予測をする。
 「本当はヤバイ!韓国経済」「本当にヤバイ!中国経済」「ドル崩壊!」
 「崩壊する世界 繁栄する日本」など著書がある。


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■関連書評■

a. 「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」武田 邦彦
【私の評価】★★★★☆

b. 「「未納が増えると年金が破綻する」って誰が言った?」細野 真宏
【私の評価】★★★☆☆

c. 「天晴れ!筑紫哲也NEWS23」中宮 崇
【私の評価】★★★☆☆

d. 「「法令遵守」が日本を滅ぼす」郷原 伸郎
【私の評価】★★☆☆☆

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国連専門機関の事務総局長が

【私の評価】★★★★☆(83点)


■ITU(国際電気通信連合)において8年間、
 事務総局長として、国際交渉の場にいた著者が、
 国際社会の実情を教えてくれる一冊です。

 ITUでのエピソードが
 国際社会の現実をリアルに教えてくれます。


■エピソード1

 2002年、イギリスはITUの選挙に立候補
 しました。そして、「イギリスがITUに支払う分担金を増額する」
 という公約で、選挙戦を戦ったのです。

 しかし、結果は残念ながら落選。

 そして、イギリスはどうしたかというと、
 公約とは逆に「分担金を引き下げた」のです。


  ・英国代表は、「ITUに多大な貢献をしている英国を
   選ばない国に対して、思い知らすために分担金を
   引き下げるのだ」と説明した(p23)


■エピソード2

 ITU最高幹部が帰国することになりました。

 ところが、国連の規定どおりの手当てをもらったにもかかわらず、
 「赴任したときよりも金額が安い」と文句を言い出しました。

 さらには、家族ぐるみの付き合いだったにもかかわらず、
 「妻は、お前を憎んでいる」と捨て台詞を残して、
 それから関係はなくなってしまいました。


■エピソード3

 ITU事務総局長になった著者は、
 ITU運営についての改善の意見や、
 注意点を教えてほしいと職員全員にメールを送りました。

 しかし、返信されたメールには、
 人事についての個人的苦情ばかり。

 さらには、総局長が「密告」を推奨していると
 問題になりました・・・。


■こうしたエピソードから見えるのは、
 いかに国際社会が、公正と信義のない社会であるのか
 ということです。

 約束は守らない、法外な要求をする、
 自分の利益だけを考える・・・これが現実なのです。


  ・国際社会は、現日本国憲法が前提としている、
   国連を中心とした条理と平和愛好民族で成り立っている 
   わけではありません。むしろ、皆が倭寇であり、海賊である
   と考えたほうがよほど現実に近いのです。(p18)


■著者が提案しているのは、海外の担当者を
 人事異動で頻繁に変更しないことです。

 海外では組織ではなく個人プレーが基本なので、
 長期間、担当者が変わらないことが
 国際社会で戦っていく基本になるのです。


■海外で仕事をしている私も
 納得の一冊でした。
 「K国だけでなく、どこでもそうなんだ・・・」

 海外で仕事をする人や、外国人と仕事をする人、
 そして、非武装中立がいいなどと思っている人には
 最適の一冊ではないでしょうか。

 本の評価としては★4つとします。


─────────────────

■この本で私が共感したところは次のとおりです。


  ・あまりに法外なことを要求すれば、国際社会でも無視されますが、
   かなりの要求をしても「法外」になりません。「だめもと」で
   努力することが重要です。(p64)


  ・会議を有利に進めるためには、自分自身が顔役にならなければ
   なりません。それには、百戦錬磨の経験と顔が必要です。・・・
   日本政府の代表は、役所の頻繁な人事異動のため、会議出席の
   経験が浅く、まことに惨めな状況に立たされています(p122)


  ・分からないジョークに愛想笑いをしない!
   分からないのは相手の能力がないから。
   分からなければ聞けばいい。(p52)


▼引用は、この本からです。

国連専門機関の事務総局長が
内海 善雄
日刊工業新聞社
売り上げランキング: 6883
おすすめ度の平均: 5.0
5 各国別性格チャートだけでも十分価値有りますよ
5 「日本人は超お人よし」ということが良くわかった

【私の評価】★★★★☆(83点)


■著者紹介・・・内海 善雄(うちうみ よしお)

 ITU(国際電気通信連合)事務総局長。
 郵政省国際部長、総務審議官、郵務局長などを歴任。
 ITU京都全権委員会議長の采配ぶりから、
 1998年ITU事務総局長に選出される。


─────────────────

■関連書評■
a. 「鷲の人、龍の人、桜の人 米中日のビジネス行動原理」キャメル・ヤマモト
【私の評価】★★★★★

b. 「エコノミック・ヒットマン」ジョン・パーキンス
【私の評価】★★★★★


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正義で地球は救えない
【私の評価】★★★★☆(83点)


■テレビや新聞ばかり見ていると、
 どうも納得できないことが数多くあります。

 京都議定書というけど、お金を払うのは日本だけ?
 大麻取締法違反というけど、本当に大麻は悪いの?
 リサイクルというけど、本当にリサイクルされているのか?


■この本では、主に「CO2排出量削減キャンペーン」と
 「自然の生態系保護」政策の矛盾点について、
 議論されています。

 私が興味を持ったのは、
 「CO2排出量削減キャンペーン」です。


■まず、大元、基本的なところですが、

 本当に「地球温暖化」しているのか?

 温暖化や海水面の上昇の原因は、温暖化ガスなのか?

 ということについては、
 実は、まだ研究者間で議論がある問題なのです。


  ・ほんとうにCO2の人為的排出によって地球は
   どんどん温暖化が進むのだろうか・・・
   「地球温暖化」論事態がウソであると言っている
   科学者は少なからずいる。(p20)


■では、どうして欧米各国がそのような
 あいまいな理論で「CO2排出量削減キャンペーン」を
 行っているのでしょうか?

 それは、需要が供給を上回る可能性のある地下資源を
 中国、インドなどの新興国に
 使わせたくないからです。


  ・欧・米が政治的に手を組んでまで大掛かりな地球温暖化キャンペーン
   を張ったわけです。・・・結局、西側諸国はそういう新興国
   に向かって「石油をあまり使うな」と言っている(p111)


■さらに、納得できないのは、
 最もGDPあたりのCO2排出量が少ない日本が、
 削減目標を達成できず、排出枠を買わなくてはならない
 状況になっているという事実です。

 もっとも成績のよい人が、
 自分で厳しい目標を作り、
 達成できないために他国に罰金として数兆円を払う。
 このようなことがあって良いのでしょうか。


  ・地球温暖化対策の推進に関する法律に基づいて環境庁(当時)
   が指定した「全国地球温暖化防止活動推進センター」・・・
   の代表は、京都議定書を締結した第二次橋本改造内閣の環境庁
   長官だった大木浩である。(p52)


■テレビは新聞では報道されない内容ですので、
 読む価値のある本だと思いました。

 この本がすべて正しいといことはないと思いますが、
 視野を広げるには良いのではないでしょうか。
 本の評価としては、★4つとしました。


─────────────────

■この本で私が共感したところは次のとおりです。


  ・EUは、たとえば、省エネという面では大きく遅れていた
   旧東ドイツが西ドイツと統一後に急速に省エネルギー技術を
   進めることでCO2排出量を大幅に減少させることが可能
   ・・・日本はEUに嵌められたのである。(p42)


  ・各国にとって、CO2をどうやって減らすかなどということ
   よりも、この原油高に対応してどうエネルギー戦略を
   立てていくかとか、あるいは食料問題をどう解決するか
   といったことのほうがずっと切実な危機に直面する大問題(p57)


  ・金沢のある小さな池で、ブラックバスがいるとトンボの幼虫の
   ヤゴをブラックバスが食うからトンボが絶滅するということを
   言い出した人間がいて、ブラックバスの徹底駆除を試みた。
   するとアメリカザリガニが増えて、トンボがいなくなってしまった。
   ヤゴがザリガニに食われてしまったのである。つまり、ブラックバスは
   実はアメリカザリガニを食っていたらしい(p96)


▼引用は、この本からです。

正義で地球は救えない
池田 清彦 養老 孟司
新潮社
売り上げランキング: 3051
おすすめ度の平均: 4.5
4 複眼的思考のトレーニング
4 わかりやすい!!
4 ぶったまげた極論もあるが良書
5 地球温暖化は「全部CO2排出のせい」だという確証はない
5 頭を柔らかくする本

/
【私の評価】★★★★☆(83点)


■著者紹介・・・池田 清彦(いけだ きよひこ)

 1947年生まれ。生物学者。
 早稲田大学国際教養学部教授。


─────────────────

■関連書評■

a. 「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」武田 邦彦
【私の評価】★★★★☆

b. 「地球大予測2オーケストラ指揮法」高木 善之
【私の評価】★★★★☆


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マネーロンダリング (幻冬舎文庫)

【私の評価】★★★★☆(84点)


■「ゴミ投資家」シリーズで有名な橘さんの
 サスペンス推理小説です。

 橘さんの「ゴミ投資家」シリーズは、
 弊誌で紹介するつもりはありませんでしたが、
 小説にすると、一転、
 人を突き放したような橘さんの文体が生きてきます。


  ・金は、生きているうちに使うもんだ(p171)


■香港を舞台に、
 脱税をしようとする人と、
 それを助ける人。

 そして、日本のヤクザと中国人社会の裏を
 描写することで、
 「これって本当?」
 というくらいリアルな小説になっています。


  ・タックスヘイヴンはもともと観光くらいしか資源のない貧しい国で、
   世界中の金持ちの"脱税幇助"が最大の産業なのだ。(p100)


■脱税指南ではなく、
 サスペンス金融小説として
 ドキドキ読めましたので、
 ★4つとします。

─────────────────

■この本で私が共感したところは次のとおりです。


  ・香港上海銀行本店はイギリス最大の金融コングロマリットHSBC
   グループの旗艦店舗で、十八世紀から続く大英帝国による東アジア
   植民地経営の象徴でもある。(p13)


  ・紹介者の面子を潰せば、香港社会では生きていけない。
   これが香港のビジネスを支配する鉄の掟で、逆にいえば、
   自分とは関係ない人間には何をしてもいいということになる。(p132)


  ・日本では、個人情報も、金さえ出せば簡単に手に入る。・・・
   電話の番号から契約者名や契約者住所を調べる料金は四万円。
   ・・・住民票や戸籍の調査は八万円から十万円。(p202)


▼引用は、この本からです。

マネーロンダリング (幻冬舎文庫)
橘 玲
幻冬舎
売り上げランキング: 14079
おすすめ度の平均: 4.5
5 面白い、申し分なし。
1 とりあえず、橘玲は、小説を書くべきでない
4 金融ビジネスの危うさ
5 傑作!の一言に尽きる
4 マネーロンダリングについて知りたいときに読むといい本

【私の評価】★★★★☆(84点)


■著者紹介・・・橘 玲(たちばな あきら)

 1959年生まれ。会社役員。
 「海外投資を楽しむ会」創設のメンバー。
 
─────────────────

■関連書評■
a. 「ノーフォールト」岡井 崇
【私の評価】★★★★☆

b. 「ウルトラ・ダラー」手嶋 龍一
【私の評価】★★★☆☆


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中国・ロシア同盟がアメリカを滅ぼす日―一極主義 vs 多極主義
【私の評価】★★★★☆(87点)


■40歳になってわかることは、
 実は世の中とはシンプルな考え方によって
 動いているということです。

 本書は、複雑に見える国際関係を
 国家指導者の視点で簡単に説明してくれます。


■まず、すべての前提として、
 アメリカは最強の軍事国家であり、かつ
 ドルという基軸通貨(国際通貨、世界通貨)を持っているということです。

 そして、そのドルはアメリカの貿易赤字により、
 長期的には価値が下がってきており、
 もしドル体制が崩壊すれば、アメリカも崩壊することになります。

 ・頭の片隅に、次の言葉をとどめておいてください。
  「アメリカは、ドル体制に挑戦する国があれば、
   軍事力を使ってでもそれを阻止する(p64)


■そして、ドルが弱くなるなかで、
 中国という巨大な国家が経済発展によって、
 エネルギー消費量を増やし、
 軍事力を強化しているとう現実があります。

 米国が中国との紛争は必至と考えても
 不思議ではありません。

 ・もし中国のエネルギー消費量がアメリカ並みになれば、
  この国は世界の生産能力を超える石油を必要とするようになる。・・・
  中国がアメリカとの紛争は必至と考えても不思議ではないし、
  それに備えていると思われる。(p90)


■著者の北野さんの助言は次のとおりです。

 1 アメリカがイランを攻撃する前に、憲法改正はしない。

 ・イラン情勢がクリアになるまで、憲法を改定するべきではありません。
  なぜでしょうか?・・・アメリカがイランを攻撃する・・・
  第一に、日本は国連を無視する悪者になる。
  第二に、日本は10億人のイスラム教徒を敵にまわすことになる。(p230)

 2 日中紛争を避けるために日中のパイプを太くする。

 ・アメリカがやろうと思えば、日中をぶつけることは
  難しくないのです。それで、両国疲弊したところを見計らい、
  北京を攻略。親米傀儡政権を樹立し、ドル圏にとどめる。
  ・・・日本は・・・中国とのパイプを今から再強化させておく
  必要があります。(p236)


■新聞、テレビのニュース、討論番組ではまったく理解できない
 国際情勢が、この一冊で見えてきます。

 これまでの予想的中率からも、この本を読めば、
 テレビ・新聞は見る気になりません。
 ★4つとしました。

─────────────────

■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・石油がなくなる日・・・いつ枯渇するのでしょうか?
  これは、はっきりわからないのです。・・・
  アメリカの確認埋蔵量は約300億バレル。・・・
  BPの予測では11年後に同国の石油は枯渇する。(p81)


 ・イラク攻撃の理由を、先のアメリカの戦略に沿って見てみましょう。
  1 ドル体制の防衛・・・
  2 石油利権の独占・・・
  3 中国封じ込め・・・(p102)


 ・ロシア人エリートのアメリカ観、中国観を一言で言うと、
  「アメリカを憎み、中国を恐れる」となります。・・・
  ロシアにとって理想的な状況は、
  アメリカと中国が戦って共に没落すること(p119)


▼引用は、この本からです。

中国・ロシア同盟がアメリカを滅ぼす日―一極主義 vs 多極主義
北野 幸伯
草思社
売り上げランキング: 2320
おすすめ度の平均: 4.5
5 大人は当然。子供にも読ませたい一冊
5 補助線
4 こういう斬り方もあるでよ
5 日本は生き残れるか
5 5★「わかりやすい世界情勢」帯に偽りなし。視野が拡がる快感!!

【私の評価】★★★★☆(87点)


■著者紹介・・・北野 幸伯(きたの よしのり)

 1970年生まれ。国際アナリスト。
 ロシア外務省付属モスクワ国際関係大学卒業後、
 プーチン大統領の元ブレーンとともに
 日露ビジネスコンサルティング会社IMT設立。
 1999年からメールマガジン「ロシア政治経済ジャーナル」を発行。
 イラク戦争、北朝鮮情勢、次はイランなど次々と予測を的中させる。


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■関連書評■
a. 「ボロボロになった覇権国家」北野 幸伯、風雲舎
【私の評価】★★★★★

b. 「中国の「核」が世界を制す」伊藤 貫、PHP研究所
【私の評価】★★★★★


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本のソムリエ公式サイト発行者の日記

地球を斬る
【私の評価】★★★★☆(80点)


●この本は、鈴木宗男氏と共に外務省から排除された
 佐藤優氏が、分析官の視点で国際情勢を解説した一冊です。

 佐藤優氏は、すでに外交の舞台では一度死んでいますので、
 本音の話が多いと感じました。


●外交、諜報の世界において本当の情報は、
 なかなか見えてきません。

 なぜなら、新聞、テレビ、雑誌などのマスコミは、
 プロパガンダの一部だからです。


●ただ、諜報の世界でも、七、八割は公表されている情報を
 集めて分析することから得られているらしいので、

 世論操作の手段である新聞などの論評(意見)は無視して、
 その事実だけを確認・分析することで、
 ある程度の事実が見えてくるはずです。


●例えば、イギリスでロシア連邦保安庁(FSB)の元中佐
 リトビネンコ氏が放射性物質で暗殺されましたが、
 この真相は永遠にわからないと思われますが、
 事件をどう見るかということは大切だと思います。

 ・諜報業界での暗殺は現在も交通事故、自殺の形で
  処理されることが多い。薬物暗殺などという、確実に捜査に
  発展するような手法は避ける。(p201)


●表面的、感情的になりやすい外交・国際関係について、
 一つの視点を与えてくれる良書だと思います。
 新聞を毎日読んでいる人にお薦めします。★4つとしました。


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■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・「領土問題とは、日本固有の領土が外国に不法占拠されている状況を本来
  の状態に戻す」ことだ。従って、日本が実効支配している尖閣諸島を巡る
  領土問題は存在しないのである。・・・中国が尖閣諸島やその周辺のガス田
  開発について何か言ってきても、難癖の類として一切無視することだ。(p49)


 ・北朝鮮が日本に対するテロ攻撃を仕掛ける場合、
  貯水池、原発、新幹線などが標的になるのは明白だ。
  十分な対策をとるべきだと思う。(p236)


 ・インテリジェンスの世界で常識になっているイランと北朝鮮の
  大量破壊兵器(核兵器、弾道ミサイル)分野での協力についての
  問題意識が日本外交においてはあまりに稀薄である。・・・
  日本外務省はなぜかイランに対して甘い。(p91)


▼引用は、この本からです。

地球を斬る
地球を斬る
posted with amazlet on 07.08.14
佐藤 優
角川学芸出版 (2007/06)
売り上げランキング: 331
おすすめ度の平均: 4.5
5 外交・国際関係の裏(真)の部分が分かります
3 私は春秋左氏伝の注釈として読みました
5 教養本

【私の評価】★★★★☆(80点)


■著者紹介・・・佐藤 優(さとう まさる)

 1960年生まれ。1985年同志社大学大学院修了。
 ノンキャリアの専門職員として外務省入省。
 在ロンドン大使館、在モスクワ大使館勤務を経て、
 本省国際情報局分析第一課勤務。
 2002年背任容疑で逮捕。偽計業務妨害容疑で再逮捕。
 2005年執行猶予付き有罪判決を受けて控訴、棄却され、
 現在、最高裁に上告中。

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■関連書評■
a. 「ボロボロになった覇権国家」北野 幸伯
【私の評価】★★★★★

b. 「中国の「核」が世界を制す」伊藤 貫
【私の評価】★★★★★

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インテリジェンス 武器なき戦争 (幻冬舎新書)

【私の評価】★★★★☆(85点)


●情報(インテリジェンス)の世界で注目をあびる
 元外交官とジャーナリストの対談です。

 諜報についてはほとんどテレビや新聞では
 書かれませんので、興味深く読みました。


●まず、トヨタで設計データを盗んだ企業スパイがいたように、
 あらゆる国家が情報を集めているのが現実です。

 日本でも政治家の盗聴事件などがときどき
 表に出ますが、これは氷山の一角なのでしょう。

 ・ありとあらゆる都市で、ほとんどの要人の電話は盗聴されている
  と考えたほうがいい。例外はワシントンだけでしょう。あそこの電話を
  盗聴していると、すぐに逆探知されてしまう(佐藤)(p18)


●そのネットワークは、政治家、官僚、民間企業、ジャーナリスト・・
 あらゆるところで活動しているようです。

 ・上海の総領事館が中国当局から脅迫されて自殺したなら官邸に
  報告して然るべきなのに、それもしない。・・・弱みを握られて
  いるヤツが外務省幹部にいるんでしょうね(佐藤)(p156)


●佐藤氏の持論は、経済力に応じたインテリジェンス能力を
 日本は持っているものの、それを生かしきれていないというものです。

 日本には、仕事を中断して、勉強する、充電する
 といった仕組みが少なすぎるのです。

 日本の能力を生かしきるためには、
 人材育成の仕組みが必要であるというのがお二人の結論でした。

 ・ジャーナリストになると、夜討ち朝駆けで疲弊していく。
  充電する機会がほとんどない。(手嶋)(p201)


●この本自体がお二人の工作活動の一つかもしれませんので
 鵜呑みにはできませんが、知らない世界があることは
 よくわかりました。

 日本でも専門の対外情報機関を作ろうという話もありますので、
 この関係の勉強もしていきたいと思います。
 ★4つとしました。


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■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・ヴァチカン市国は、隠れた情報大国です。・・・その
  インテリジェンス能力にはいまも侮りがたいものがある。(手嶋)
  ヴァチカンは怖いですよ。・・・モスクワでもすごい仕事を
  していますし。(佐藤)(p89)


 ・私はロシアの仕事をしていたとき、日商岩井と三井物産を非常に
  重視していました。この二つの商社には、それぞれ基本哲学
  があります。(佐藤)(p20)


▼引用は、この本からです。

インテリジェンス 武器なき戦争 (幻冬舎新書)
手嶋 龍一 佐藤 優
幻冬舎 (2006/11)
売り上げランキング: 829
おすすめ度の平均: 4.0
3 褒めあい
4 国際諜報小説を読みふけるような面白さだが、現実世界の出来事となると、、、。
5 ■日本の外交の二人の巨塔による傑作!

【私の評価】★★★★☆(85点)


■著者紹介・・・手嶋 龍一

 外交ジャーナリスト、作家。
 NHKワシントン特派員として「たそがれゆく日米同盟」「外交敗戦」
 を執筆。ハーバード大学国際問題研究所、ドイツのボン支局長、
 ワシントン支局長を経て、2005年独立。


■著者紹介・・・佐藤 優

 英国の陸軍語学学校でロシア語を学び、その後在ロシア日本大使館勤務。
 モスクワ国立大学哲学部で弁証法神学を講義。
 2002年、背任と為計業務妨害の容疑で逮捕され、現在起訴休職中。


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■関連書評■
a. 「日本軍のインテリジェンス」小谷 賢、講談社
【私の評価】★★★★★

b. 「CIAは何をしていた?」ロバート・ベア
【私の評価】★★★☆☆


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本のソムリエ公式サイト発行者の日記

天使と悪魔 (上) (角川文庫)
【私の評価】★★★★☆87点


●スイスの科学研究所において一人の科学者が
 目をえぐられた変死体として発見されます。

 その胸には「イルミナティ」という反キリスト教の
 秘密結社の名が焼印されていました。


●イルミナティを研究していたラングドン教授が召集され、
 亡くなった科学者の娘と一緒に、その科学者の死の秘密を
 追うことになります。


●そして、調べてみると、その科学者が開発していた
 反物質を利用した大量破壊兵器が紛失しており、
 その反物質はローマのバチカン市国に隠されているという・・・。

・・・・・

●ストーリーは「ダ・ヴィンチ・コード」と同じような流れですが、
 「ダ・ヴィンチ・コード」よりハリウッド映画のような
 アクションがあって楽しめました。


●この本の舞台はイタリアのローマ。
 一度、ローマを訪れた人にとってはワクワクし、
 これから訪れる人にとっては、観光ガイドとなる一冊でしょう。


●前作の「ダ・ヴィンチ・コード」の舞台はフランスのパリ。
 「次はアメリカかな」と家内と軽口をたたいていたら、
 本当にアメリカのワシントンDCが舞台だそうです。乞うご期待ですね♪

 一気に読めましたので、★4つとします。


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■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・はるか昔から・・・この教会は神の敵と戦ってきました。
  あるときはことばで。あるときは剣で。
  それで今日まで生き残ったのです。(下 p252)


 ・ヴァチカン全体が要塞なのは、カトリック教会の資産の
  半分がその城壁の内側に隠されているからだよ・・・
  絵画に彫刻・・・宝石や書物・・・ヴァチカン銀行の金庫には
  金塊や不動産証書が眠っている。(上 p277)


▼引用は、この本からです。
天使と悪魔(上・中・下)」ダン・ブラウン、角川書店(2006/06)¥620×3
【私の評価】★★★★☆87点


■著者紹介・・・ダン・ブラウン

 フィリップス・エクセター・アカデミーを経て、アムハースト大学を卒業。
 母校フィリップス・エクセター・アカデミーの英語教師を勤めながら作家業を開始。
 2003年に発表した小説『ダ・ヴィンチ・コード』が大ベストセラーとなる。
 父は数学者、母は宗教音楽家。妻は美術史研究者で画家。


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■関連書評■
a. 「ローマ人の物語〈21〉危機と克服
【私の評価】★★☆☆☆

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