★5文学と小説の最近のブログ記事

人生教習所 (2011-09-30T00:00:00.000)
垣根 涼介
中央公論新社
売り上げランキング: 16152

【私の評価】★★★★★(93点)


■小笠原諸島で「人生の落ちこぼれ」を対象とした
 自己啓発セミナーが開催された。

 そこに参加した、
 元ヤクザ、東大生、デブ女が、
 セミナーを受けながら
 ちょっとずつ変化していく小説。

 人の心の描写がすごい
 不思議な自己啓発書でした。


その立場を手に入れた瞬間の自分を想像することにより、
 その立場を手に入れたあとで
 実際にどういう生活を送っていきたいか、
 そのことを考える方がさらに大切でしょう(p97)


■セミナー自体は、
 成功への確率、
 心の持ち方、
 目標設定の仕方など
 普通といえば普通。

 小笠原諸島という
 自然に囲まれた環境と合わせて
 参加者が人生を考えて、
 変わっていくことがわかります。

 自己啓発セミナーって
 こうやって人生を考え直すきっかけになるんだな、と
 再認識しました。


・あるクラスメートが、ため息をつきながらこう言いました。
 『世の中はくだらん』『人間もくだらん』と。
 するとその脇にいた友人がニヤリと笑って・・
 『そりゃおまえがくだらん人間じゃけ
  周りがそう見えとるんじゃなかろうかいのお』(p124)


■ヤクザもんと東大生のかけあいも面白いが、
 小笠原諸島の歴史も面白い。

 これは小説なのだろうか。

 自己啓発セミナーの擬似体験といえば、
 そうともいえる。
 自己啓発セミナーに行きたくなりました。
 
 垣根さん、良い本を
 ありがとうございました。


━━━━━━━━━━━━━━━━━


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・つまり着地点とは、
 その距離を遠くに置けば人生の目標になり、
 近くに置けば、日々の心持ちになる・・・。(p116)


・心持ちとは、その本人が今見えている世界を
 どう捉えているか
ということですね。
 その捉え方の大元になるのは、
 どういう自意識の持ち主か・・・(p123)


・やることはやった。結果はいまさらどうにもならない。
 なら、前向きな想像をした分だけ得だということだろう。
 もう一度笑う。人生を楽しくやり過ごすコツなんて、
 意外とこんな些細な考え方の積み重ねかも知れない(p168)


・今の日本人自体、自分のこと以外では
 あまり悩まなくていいような
 生活環境になっているのかもしれない・・・
 自分のことしか考えなくなると、
 人はどうしても脆弱になる
(p390)


人生教習所 (2011-09-30T00:00:00.000)
垣根 涼介
中央公論新社
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ベイジン〈上〉 (幻冬舎文庫)ベイジン〈下〉 (幻冬舎文庫)

【私の評価】★★★★★(90点)


■中国で原子力発電所建設を指導する
 熱血技術者。

 北京オリンピック開催までに
 原子力発電所を運転開始させるために
 派遣された共産党員。

 このまったくキャラの違う
 優秀な二人が、ぶつかり合いながら、
 原子力発電所を建設していきます。


 中国の文化・・・汚職とモラルの低さは、
 織り込み済みでしたが、
 日本の技術者が優秀であればあるほど、
 あの福島第一の事故が
 頭に浮かびました。


・原発は、我々に素晴らしい恩恵を与えてくれる。
 だが、人間の心に隙が生まれた瞬間、
 神の火は、劫火に変わる。(下p284)

※劫火(世界が壊滅するときに、
この世を焼き尽くしてしまうという大火)


■この本では、中国特有のずさんさから
 事故が発生しますが、
 想定以上の自然災害が起これば、
 事故は起こるのです。

 安全に停止した東北電力の原子力発電所も、
 9mの津波想定に対して
 余裕をみて15mの敷地に建設していただけで、
 それ以上の津波がくれば
 被害は免れないのです。

 「風の谷のナウシカ」のように、 
 人間は原子力を制御しきれないのでしょうか。


・"小さな違和感を見過ごすな、臆病になれ"という
 原発マンの鉄則からすれば、
 放っておけないものばかりだった・・・
 原発という怪物は、人間がわずかでも隙を見せた瞬間、
 取り返しのつかない暴走を始める。(上p27)


■中国の権力と金をめぐる争い、
 日本にはない大陸の空気の描写に、
 著者の筆力を感じました。

 純粋に面白く、
 原子力について考えさせてくれる
 一冊です。

 お勧めします。

 真山さん、
 良い本をありがとうございました。


━━━━━━━━━━━━━━━━━


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・整理整頓され清潔であれば、汚れや染み、
 水溜りを見つけるだけで、異常の印と判断できるからだ。
 水滴を見つけたら、事故の端緒と思え!
 門田は口うるさく言い続けた(下p214)


・「原発は皆、P(WR)でやるべきなんですよ。
  その方が遥かに安全なんだ。何しろPは、
  原子力潜水艦のために開発されたんですから、
  安全面では絶対なんです」・・・
 「核分裂で熱した水で、そのままタービンを
  回すなんざ幼稚ですよ。熱水が漏れたら、
  とんでもない事態になるんですから」(上p61)


・メルトダウンを防ぐためには、水があればいいんですよね」
 ・・・消防車の高圧ポンプを使って、
 海水で冷やすわけにはいかないでしょうか(下p330)


・日本のライバルメーカーかWCを買収した背景には、
 中国大陸での原発建設ラッシュがあると言われていた。
 中国は・・・今後は、PWR(加圧水型原子炉)に絞った建設を
 進めると発表していた。(下p50)


・汚職や腐敗は、中国にとって文化のようなものだ・・・
 「目に余るものだけを、見せしめに取り締まればいい」
 が不文律・・・ターゲットは、後ろ盾を失った人間に
 限るという至極政治的なものだった。(上p84)


・現場からものが消える事件は後を絶たなかった。
 建設資材、鉄筋、セメント、さらに食材や酒まで消えた・・
 犯人は間違いなくこの施設関係者なのだが、
 咎める者はいなかった(上p232)


・真面目で融通の利かない父は、ある意味、
 警察官になるべく生まれてきたような男だった。
 しかし中国では、警官とは要領よく袖の下をもらい、
 私腹を肥やす職業と同義語だった(下p229)


ベイジン〈上〉 (幻冬舎文庫)ベイジン〈下〉 (幻冬舎文庫)

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【私の評価】★★★★★(91点)


■2011年の青少年読書感想文コンクールの
 中学生への課題図書です。

 高中あわせた中で一番好きな本でした。
 
 中学生への課題図書のほうが高校生より
 レベルが高いのはなぜなんだろう?


■この本では、
 不良少年が無人島に島流しにされ、
 心を入れ替えるという物語。

 無人島では、いきなり
 スピリットベアという熊に襲われ、
 一命を取り留めます。

 自分の「死」と対面した瞬間、
 世の中の見方が変わってしまうのです。


・世界は美しい。
 そう、ほんとうにきれいだ!・・
 なぜ今までこうしたことに気づかなかったのだろうか、
 と思った。(p139)


■不良少年はリハビリ後、保護士の助けを借りて、
 再び無人島で自分を見つめなおす生活を
 再開します。

 水浴と石を持ち上げる修行のなかで、
 自分というものを見つめなおし、
 自然から学んでいく。

 そうした中で
 自分の感情をコントロールする方法を
 学んだりしています。


・朝、目がさめてすぐ、好んで腹をたてる人はいない。
 つまり、怒りがおさまらない時は、
 なにか自分の外にあるものに感情を支配されているのだ(p283)


■できすぎのような感覚でしたが、
 「死」と「自然」の中から
 学ぶ方法を教えてもらったような
 気になりました。

 中学生というより高校生に
 読んでほしいですね。
 
 良い本をありがとうございました。


━━━━━━━━━━━━━━━━━


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・人を助けると、
 自分を助けることになるんだ(p155)


・一歩一歩が自分の人生の一日だと想像してみた。
 つまずくごとに、人生でつまずいた日のことを思いうかべた。
 ・・・ふりかえって見おろすと、
 思ったより高くのぼっていた。(p241)


・その石の中から祖先たちが話しかけ、
 苦労して学んだことを教えてくれるだろう。
 祖先の声を聞け。
 そして、いつの日か、今度はおまえが
 その教えを次の世代に伝えるのだ(p227)


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流星ワゴン (講談社文庫)
重松 清
講談社
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【私の評価】★★★★★(93点)


■お盆の時期に、
 こんな内容の本を読むことになろうとは
 思いませんでした。


 暴力をふるう息子。
 テレクラ中毒の妻。
 リストラされた主人公。

 ドラマのように
 主人公は死んでしまいたいと
 自暴自棄になってしまいます。


 そこに一台のワゴン車がやってきた。
 主人公を待っていたという。


幽霊でも泣くんだな、と初めて知った。(p96)


■ワゴン車に乗っていた親子は、
 五年前に交通事故で亡くなって、
 この世をさまよっていたのです。

 そして主人公をワゴンで
 過去に連れて行ってくれる。


 どうして息子はこうなってしまったのか。
 なぜ妻は離れていってしまったのか。

 過去の人生に、
 主人公の父親も出てくるのには驚きましたが、
 父親との対話の中で
 二人の誤解も解けていく。

 結局は、人生の多くのことは
 主人公のちょっとした言動や判断が 
 引き起こしている
ということなのです。


・手をつないで眠った。
 指のからめあうのがこんなにも心地よいことなのだと、
 三十八年も生きてきたのに、いままで知らなかった(p332)


■過去に戻り、自分のしてきたことを
 振り返った主人公は、
 また新しい道を歩みはじめます。

 そして幽霊の親子も。


 ワゴンが自分の車と同じで、
 ちょっと怖かったのですが、
 人生の選択に光を与えてくれる一冊だと
 思いました。

 重松さんは心の動きを
 書かせたら素晴らしい。

 重松さん、
 良い本をありがとうございました。


━━━━━━━━━━━━━━━━━


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・「運命ですよね、そういうの」・・・
 「けっきょく、そうなんですよね、運命なんですよね。
  原因をさかのぼって考えていけば、
  最後の最後は、なぜ自分は生まれてきたんだろう、
  になっちゃうんですよ」(p106)


・僕らは死んでから、
 やっと親子っぽくなったんだよ(p211)


逃げていいんだよ
 逃げられる場所のあるうちは、
 いくらでも逃げていいんだ(p301)


流星ワゴン (講談社文庫)
重松 清
講談社
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四十九日のレシピ
四十九日のレシピ
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伊吹有喜
ポプラ社
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【私の評価】★★★★★(96点)


■秋田新幹線の田沢湖駅の近くで、涙が出てきました。

 もし、最愛の人が亡くなったら・・・。


 人は、最愛の人が亡くなってから、

 その人をよく知らなかった。
 十分に愛さなかった。

 と後悔することもあるようです。


■この小説では、
 最愛の人を亡くした夫と娘が、
 ひどい(くさい?)生活に落ち込みます。


 そこに、なぜかガングロ・ギャルがやってきて、
 生前、最愛の人に掃除を頼まれた
 と掃除をはじめる。

 さらには、力仕事を手伝ってくれる
 ブラジル人カルロスがやってくる。


 そして、落ち込んだ家族は、二人の手伝いもあって、
 最愛の人が残してくれた

 「暮らしのレシピ」

 を読みながら生活を立て直していくのです。


 そして、彼女は死を予期していたのか
 「四十九日のレシピ」!には、

 みんなで楽しく飲んで歌って大宴会をしてもらえばうれしい

 と書いてあったのです。


・この十日間、ハルミに手伝ってもらって、
 三十六枚の模造紙に年表を書いた・・・
 上から三分の二に乙母の歴史、下から三分の一に
 その時代の風俗やトップニュースを書き込んでみた(p107)


■宴会での芸がない家族は、

 宴会で話がはずむんじゃないか

 ということで、最愛の人の「自分史」を作りはじめます


 「自分史」を書いていくなかで、
 最愛の人のことを良く知らないことを悟り、
 最愛の人を再確認することになっていくのです。


・年表の「1972年」の部分に字を書こうとしたら、
 紙の余白に涙が落ちた。思い出したらさまざまな事柄が
 心にあふれ、今度は何から書いていいのかわからなかった(p174)


■人の死に接しての悲しみとその乗りこえ方を
 学べたような気持ちになりました。

 今、大切なことは、
 大切な人を大切にすること。


 そうなんだ。

 伊吹さん、良い本をありがとうございました。


━━━━━━━━━━━


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・神戸に生まれる」と書かれた最初の紙の前に行き、
 その文字を見上げた。どんな人もみな、『あしあと帳』の
 最初はこの言葉で始まる。そしてその後は誰一人として
 同じものがない。(p214)


・どうして、自分はあのとき怒鳴ってしまったのだろう。
 どうして。
 あれが最後の会話とわかっていたなら・・・(p226)


・人ってそういうものじゃないでしょうか。
 親が子を支えるように、みんな、誰かの踏切板になって、 
 次の世代を前に飛ばしていく(p192)


四十九日のレシピ
四十九日のレシピ
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伊吹有喜
ポプラ社
売り上げランキング: 3178

【私の評価】★★★★★(96点)


■著者紹介・・・伊吹 有喜(いぶき ゆき)

 1969年生まれ。
 2008年「風待ちのひと」で
 第三回ポプラ社小説大賞特別賞。


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壬生義士伝 上   文春文庫 あ 39-2壬生義士伝 下   文春文庫 あ 39-3

【私の評価】★★★★★(93点)


■本のソムリエは、青森県八戸育ち。
 南部の男です。

 そして、幕末の新撰組に、南部藩を脱藩した
 吉村貫一郎という男がいました。

 その吉村寛一郎を中心に、
 この物語は進んでいきます。


■南部藩の足軽であった吉村貫一郎は、
 文武に才能を示しますが、
 足軽は足軽。

 貧困の中から脱藩して
 金を故郷に送るために上京します。
 そして、新撰組入隊。

 新撰組では守銭奴とバカにされながら、
 多くの人を斬り、手柄を立て、
 妻子へ金を送りつづけます。
 (今でいう出稼ぎでしょうか)


・御一新ののち、会津藩は下北半島さいはての地、
 斗南(となみ)へと国替えになった。・・・もっとも、
 斗南は三万石どころか満足に米など育たぬ不毛の凍土じゃ。(下p79)


武術の達人でありながら、
 家族を大切にする男

 地味で田舎くさいのに、
 知恵と笑顔を持った男。

 不運のなかでも、
 努力でその運命を全うする男。

 バカにされながらも、
 誰からも愛された男だったのです。


・「南部の子だれば、石ば割って咲け」という
 吉村先生の訓(おし)えに支えられて、
 誰もが努力を重ねることができたのです。(下p134)


■南部の男を浅田さんに表現してもらって、
 涙が出てきました。

 浅田さん、良い本をありがとうございました。


━━━━━━━━━━━


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・私たち奥羽列藩も、実は錦旗を奉じていたのですよ。
 「東武天皇」というお名前で私たちが推戴しておりましたのは
 輪王寺宮様―先帝明治天皇の父君孝明帝の
 御皇弟にあらせられます(上p179)


・薩長の恨みを一身に買い、恭順せる慶喜からすべての責任を
 押しつけられた会津を、どうして見捨てることができよう。
 (下p74)


・薩長の私怨のために発せられた勅命は、畏れ多いことでは
 ありますが誤りであったと言うほかはない。九条総督は
 大要を理解せられ、いったんは嘆願書を受理なさったのですが、
 これはたちまち長州人の参謀である世良修蔵らによって
 却下されることになった。・・・会津討伐どころか、会津藩に
 最も同情的であった庄内藩まで討伐せよとの命令が、
 諸藩に対して発せられたのです(上p185)


壬生義士伝 上   文春文庫 あ 39-2
浅田 次郎
文藝春秋
売り上げランキング: 3559
おすすめ度の平均: 5.0
5 義の道
5 この作品は吉村貫一郎を丁寧に浮き彫りにする伝記
5 複雑な世の中に一筋の光明が。。。
5 もう一つの、幕末維新話。
5 吉村という男は

壬生義士伝 下   文春文庫 あ 39-3
浅田 次郎
文藝春秋
売り上げランキング: 15732
おすすめ度の平均: 5.0
5 壬生義士伝 完結
5 小説と分かっていても、つい、力が入ってしまう。
5 生き抜く苦しみ
5 泣けて仕方ない作品
4 よい本と思いますが。。。。

【私の評価】★★★★★(93点)

■著者紹介・・・浅田 次郎(あさだ じろう)

 1951年生まれ。
 1995年『地下鉄(メトロ)に乗って』で吉川英治文学新人賞受賞。
 1997年『鉄道員』で直木賞受賞。
 2000年『壬生義士伝』で柴田錬三郎賞を受賞。
 その他著書多数。


■関連書評

a. 「五郎治殿御始末」浅田 次郎
【私の評価】★★★★☆


b. 「椿山課長の七日間」浅田 次郎
【私の評価】★★★★☆


c. 「天国までの百マイル」浅田 次郎
【私の評価】★★★☆☆


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望郷の道〈上〉
望郷の道〈上〉
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北方 謙三
幻冬舎
売り上げランキング: 38214
【私の評価】★★★★★(93点)


■久しぶりに小説で
 涙した一冊となりました。

 北方謙三さんははずれが
 ないですね。


■明治の時代、船頭の男 正太は、
 賭場の女将と出会い
 婿養子として賭場の世界に入ります。

 持って生まれた商才から
 賭場を大きくしていく正太に
 充実した毎日が続いていきます。

 しかし、正太の成功を
 面白く思わない人間が
 陰謀を準備していたのです。

 それに対し正太は・・・・。


・改良すべき点を、正太は帳面に書きこんでいき、
 それはかなりの項目にのぼってきた。
 いきなり、すべてを改めることはできないだろう。
 ここをこう改める、と若い衆に言う必要もない。
 働きやすい環境を、徐々に作っていけばいいのである。(p59)


■2時間で読み切り、
 速攻で下巻を購入しました。

 本の評価としては★5つとしますが、
 また寝不足になりそうです。

 北方さん、よい本をありがとうございます。


━━━━━━━━━━━

■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・夢ば、夢としか考えられん人間ば、
 俺は認めようとは思わんとです(p262)


・やりたいことなど、見つけるのではなく、
 むこうからやってくる。
 そういうものなのだろうと、いまは思う。(p63)


・帳簿をつけていると、肉がどんなふうに流れているかわかり、
 それによって人の状態も見えてくるはずだった。
 まず、台北の人の状態を知りたかった。(p240)


望郷の道〈上〉
望郷の道〈上〉
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北方 謙三
幻冬舎
売り上げランキング: 38214
おすすめ度の平均: 5.0
5 とにかく泣ける
5 格好いい話。一気に読めました。
4 That's entertainment!!
5 かっこよすぎる男と女
5 読んでください

【私の評価】★★★★★(93点)


■著者紹介・・・北方 謙三(きたかた けんぞう)

 1947年生まれ。
 1981年「弔鐘はるかなり」でデビュー。
 1983年「眠りなき夜」吉川英治文学新人賞。
 1985年「渇きの街」日本推理作家協会賞
 1991年「破軍の星」柴田錬三郎賞
 2004年「楊家将」吉川英治文学賞
 2006年「水滸伝」司馬遼太郎賞


━━━━━━━━━━━


■関連書評■

a. 「楊家将(上)」北方 謙三
【私の評価】★★★★★

b. 「五郎治殿御始末」浅田 次郎
【私の評価】★★★★★


c. 「福沢 諭吉 国を支えて国を頼らず」北 康利
【私の評価】★★★☆☆


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楊家将〈上〉 (PHP文庫)
北方 謙三
PHP研究所
売り上げランキング: 2615
【私の評価】★★★★★(91点)


■私の北方謙三との出会いは、 
 学生時代にハードボイルド作家として
 人生相談をしているのを雑誌読んだのが最初で、
 あまりいい印象ではありませんでした。

 しかし、この本を読んでみると
 これがなかなか読ませてくれるではありませんか。


■古代中国での強国同士の軍事衝突。

 そして、それぞれの政府中での権力争い。
 いつの時代も、文と武の対立はあるのです。


・宋の宮中に乱れを作るように。
 あの国は、文官と武官の連携が
 うまくいっていない(p381)


■私は、小説とは映画のようなものだと 
 思っています。

 小説では映画では表現できない
 出演者の心の中を描けることころが
 強みなのでしょう。

 あっという間に読んで、
 下巻を読みたくなりましたので、
 小説の評価としては、珍しく★5つとします。


─────────────────

■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・趙光義が見るのは、
 まず兵の表情、動き、そして兵装だった。(p68)


・陛下が目指しておられるのは、民の国だ」・・・
 しかし、民がしばしば軍に蹂躙されるのも、
 否定できない歴史ではあった。


▼引用は、この本からです。

楊家将〈上〉 (PHP文庫)
北方 謙三
PHP研究所
売り上げランキング: 2615
おすすめ度の平均: 4.5
5 気高い男たち
5 楊家
5 心に染み入る漢たちの生き様
5 「男はこう生きねば!」と雄々しい気持ちにさせられる小説
4 人間ドラマとしても楽しめます。

【私の評価】★★★★★(91点)

■著者紹介・・・北方 謙三(きたかた けんぞう)

 1947年生まれ。作家。
 「眠りなき夜」「武王の門:「水滸伝」など著書多数。


─────────────────

■関連書評■

a. 「項羽と劉邦(上)」司馬 遼太郎
【私の評価】★★★☆☆


b. 「春風を斬る―小説・山岡鉄舟」神渡 良平
【私の評価】★★★☆☆


c. 「論語の読み方」 山本 七平
【私の評価】★★★★☆


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坂の上の雲〈1〉
坂の上の雲〈1〉
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司馬 遼太郎
文藝春秋 (1999/01)
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おすすめ度の平均: 4.88
5 明治とは・・・。
5 やはり歴史だ
5 一生懸命は気持ちよい


精神主義と規律主義は,
無能者にとって絶好の隠れ蓑である。


■日本においては、精神と規律は非常に重要です。

 重要なだけに、それだけに頼ってしまい、
 無理を押し進めてしまう人がいるのも事実でしょう。

 その反対に、米国ではロジック、自由が
 非常に重要視されています。

 ただ、ロジックだけでは動かないのが世の中です。


■多分、精神性とロジックのバランスが重要なのでしょう。


坂の上の雲 全8巻セット (新装版) (文春文庫)

文藝春秋
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★★★★★94点

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  • rie:   「地上最強の商人」の巻物のうち、気に入った部分をコピーして    持ち歩いています。    毎朝往復の通勤電車で、目を通すよう 続きを読む
  • tomo: 著者が掴んだ「成功するためのコツ」みたいなものが 丁寧に説明されています。 テーマがテーマだけに中身は ふわふわしているところもあ 続きを読む
  • takeshi: 中学教師です。 先日、ご紹介いただいた「心を整える」を使って 道徳の授業をしました。 教員・生徒共々とても好評でした。 ありがとう 続きを読む
  • Toshi: ソムリエ様の3月25日の1冊をたまたま 書店で見かけたので早速購入しました。 日本人の特質のひとつは ^ 長い物にはまかれろ^ と 続きを読む
  • 佐藤:  読みました。 メルマガであまり取り上げられない小説ですが、 新聞社の中で日航機墜落を通してサラリーマンが 押し通すのか、折れるの 続きを読む
  • 根本武雄: NPO法人 一億健康の会 理事長 根本武雄と申します。下記の大変な誤りを致しました。 訂正いたします。               続きを読む
  • 本のソムリエ: 速読のメールスケジュールは 1 即日 2 1日後 3 4日後 4 5日後 5 6日後 6 7日後 7 8日後 8 9日後 です。 続きを読む
  • 本のソムリエ: ひとつひとつの言葉について、 解説するという形ですね。 続きを読む
  • YO: 今日紹介していただいた、 「君を成長させる言葉」についてですが、 この御本では、ひとつひとつの言葉についての 解説も書かれているの 続きを読む
  • 澤崎: いつもメルマガ楽しみにさせていただいてます。質問なのですが速読のメールはどれぐらいの間隔でおくられてくるのでしょうか?返答お待ちし 続きを読む
  • REIKO: 本当は革カバーのものが欲しかったのですが完売でないということで、 仕方なく豪華版仕上げのものを購入しました。 購入したのが1年半く 続きを読む
  • ks:  1日のスタートは、頭の動く朝早起きで 活性化させる重要性を再認識しました。  4時起きは出来るでしょうか。 続きを読む
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