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「死ぬほど読書」丹羽 宇一郎

2017/10/11公開 更新
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死ぬほど読書 (幻冬舎新書)


【私の評価】★★★★☆(80点)


要約と感想レビュー

 伊藤忠商事で不良債権を一括処理し、業務、組織のリストラで伊藤忠を再生した丹羽さんの一冊です。実家は本屋で、読書はかなりしていたらしい。若い頃は、本代と酒代で給料はなくなったと豪語しています。商社の人は給与も良いし、勉強しているイメージがあります。


・小遣いもたいしてない。ただし、本だけは例外的にお金を使います。結婚するまでは、給与のすべては本代と飲み代で消えていたほどです(p117)


 人間の軸を作るのは、やはり読書と仕事での経験です。軸がなければ流される。人の言うとおりの人生になってしまうのです。組織としての決定がなされればもちろんそれに従いますが、自分の意見は持ちたいものです。著者は伊藤忠商事の社長でしたの、社長としての教養とビジネス感覚は仕事と読書で学んだということでしょう。


・教養を磨くものは何か?それは仕事と読書と人だと思います(p42)


 著者が定期購読している雑誌を参考に、私も定期購読することにしました。芥川賞も読んでみます。教養が身につくでしょうか。丹羽さん、良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・私が本を買う決め手とするのは、目次です(p57)


・重要と思う箇所に線を引く・・線を引いた箇所の多くは、後で必ずノートに書き写すわけです。人間は忘れる生き物だからこそ、こうしたことが必要なのです(p109)


・本を読んでいて、あまり期待していたほどではない内容だなと思っても、一つでも、二つでも心に刻まれる言葉があれば、儲けものと思ったほうがいい(p147)


・雑誌で定期的に購読しているのは、経済誌の「週刊エコノミスト」と月刊誌の「文藝春秋」だけです・・海外の雑誌でも、「ブルームバーグ・ビジネスウィーク」だけは定期的に目を通しています(p75)


・私の考える教養の条件は、「自分が知らないということを知っている」ことと、「相手の立場に立ってものごとが考えられる」ことの2つです(p41)


・いつも周りの空気を読んで付和雷同する人は、自分の軸を持っていないからそうするのでしょう。幅広くいろいろな本を日頃から読み、仕事と真剣に向き合っている人は、自分の考えや信念を持っているから、安易に空気に流されるようなことはないはずです(p181)


・本ばかり相手にして実体験が少ない学者のいうことは、私はあまり信用しません。実際に学者がいうことは立派そうでありながら、現実的な根拠が薄弱だったり、応用が利かなかったりすることが少なくありません(p153)


・学校の成績はそれほど優秀ではないけれど、目に力があって、いうことが常識に囚われていない。一見やわに見えるけど、きつく叱ってもへこたれず、コツコツ努力をする。こういうタイプは伸びることが多い(p168)


・いつも部下に「問題があれば、みんなで助けるから隠していることはすべていえ。嘘をつくと人生暗くなるよ」といっていました(p136)


・瀬島(龍三)さんは私にこういいました。「もし問題がおこったら、すぐ飛行機に乗って現地へ行きなさい。お金なんて気にしなくてもいい。それで会社から文句をいわれるなら、私にいいなさい」(p23)


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丹羽 宇一郎
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【私の評価】★★★★☆(80点)



目次

第1章 本に代わるものはない
第2章 どんな本を読めばいいのか
第3章 頭を使う読書の効用
第4章 本を読まない日はない
第5章 読書の真価は生き方に表れる
第6章 本の底力


著者経歴

 丹羽 宇一郎・・・1939年生まれ。安保時には自治会委員長を務め学生運動の闘士。大学卒業後、伊藤忠商事入社し食料畑を歩む。9年間アメリカ駐在。1998年に社長に就任。1999年に約4000億円の不良資産を一括処理。社長任期6年の公約どおり2004年会長となる。


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