「日本の政治報道はなぜ「嘘八百」なのか」潮 匡人

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日本の政治報道はなぜ「嘘八百」なのか (PHP新書)

【私の評価】★★★☆☆(79点)


■航空自衛隊からジャーナリストとなった
 潮さんの一冊です。


 軍事のプロだけあって
 現在の中国の動きには非常に危機感を
 持っているように感じました。


 中国の尖閣への侵入行動、
 沖縄独立への工作活動が
 活発化しているのです。


■しかし、それをサポートしているのが、
 日本の左翼マスコミです。


 マスコミの政治報道が、
 いかに偏向しているのか
 具体的に例を挙げて説明しています。


 こうした報道をまとめると、
 論文になるのではないでしょうか。


 潮さん
 良い本をありがとうございました。


───────────────


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・そして誰もマスコミを信じなくなった・・
 2015年からトランプを「暴言王」の「泡沫(候補)」
 と扱い続け、開票当日までクリントンと
 決め打ちした(p16)


・2016年11月13日放送の「サンデーモーニング」
 (TBS系)で岸井成格コメンテーターがこう語った。
 「トランプだけはなってもらいたくないという、
 いい意味での良識が、思い込みが強くて、
 『隠れトランプ』を見逃したというところが
 大きかった」(p16)


・報道機関たるべき放送局が言論機関に
 成り果て、真実でも、事実ですらない独善を、
 自分たちの勝手な思い込みや主義主張を
 垂れ流してきた・・(p17)


・(2016年12月)25日の際には「ジャンカイⅡ級
 フリゲートから哨戒ヘリコプターZ-9(1機)が
 発艦し、宮古島領空の南東約10キロから30キロの
 空域を飛行した」(防衛省)。NHK以下メディアは、
 以上の政府発表を垂れ流すだけで、その問題点には
 触れない・・領空侵犯される寸前だった、
 そういうことである(p53)


・2016年6月28日、「東シナ海で一触即発の危機、
 ついに中国が軍事行動 中国機のミサイル攻撃を
 避けようと、自衛隊機が自己防御装置作動」
 と題した織田元空将の論文がネット上
 (「JBプレス」)に公開された・・
 地上ではその深刻さが理解しづらいせいか、
 特段の外交的対応もなされていないようだ(p66)


・無害通航権はどうか。NHKニュースは
 「軍艦には領海での無害通航権が認められています」
 と報道した・・
 日本を代表する国際海洋法学者の教科書を借りよう。
 そもそも「軍艦に対して無害通航権が認められるか
 どうかについては、今日も一般条約上の規定がなく、
 解釈が対立している」「国連海洋法条約でも、
 軍艦の無害通航権について明文の規定をおくことに
 合意が成立せず、問題は未解決のままである」
 (山本草二著『国際法』有斐閣)(p96)


・2016年、ロシア軍は新型の地対艦ミサイル・システム
 「バル」(射程130キロ)を国後島に展開させた・・
 加えて最新鋭の地対艦ミサイル・システム「バスチオン」
 (射程300キロ)を択捉島に実戦配備した(p133)


・公安調査庁は、平成28年(2016年)12月22日、
 平成29年版の「内外情勢の回顧と展望」を公表し、
 在日アメリカ軍基地が集中する沖縄県を巡り、
 中国の大学やシンクタンクが、沖縄の独立を
 求める団体の関係者と交流を深めているとしたうえで、
 「中国に有利な世論を沖縄でつくることによって
 日本国内の分断を図る狙いが潜んでいると
 見られる」と注意を喚起した(p142)


・2016年12月13日、在沖アメリカ軍の輸送機「オスプレイ」が事故を起こした・・2016年12月14日放送の「報道ステーション」(テレビ朝日系列)は・・富川悠太MCが開口一番「在沖縄のアメリカ軍トップが『感謝されるべき』と言ったのは、ほんとに意味わかんないですし、(中略)もし住宅地に向かっていたと考えたら、ほんとに恐ろしいですね」と放言した。米軍オスプレイ(の操縦者)は住宅地への被害を避けるべく、辺野古沖を目指し、不時着に至った。それなのに「もし住宅地に向かっていたらと考えたら、ほんとうに恐ろしい」と不安を煽る。そんな論法が許されるなら、あらゆる事象が「もし○○○○と考えたら、ほんとに恐ろしい」と言えてしまう。それこそ本当に恐ろしい(p148)


・2016年12月18日生放送の「サンデーモーニング」(TBS系列)も酷かった。「感謝すべき」云々の米軍ニコルソン四軍調整官の会見を流し、スタジオで以下のやり取りがあった。
 関口宏(司会)「人の家の上に落ちなかっただけでも感謝されるべきだ。この発言は、西崎さん」
 西崎文子(東京大学大学院教授)「ちょっと、ビックリしますよね」
 関口「そうですよね」
 西崎「(再開も)とんでもないと思うんですけど、いまに始まった話ではない。こうした姿勢はいままでにもあった」「日本は一人も犠牲を出さないというのが大切の思われているわけですけど、アメリカは戦争をする国ですから、少々の犠牲は織り込み済みというところがある。実は。トランプ大統領になると、これが普通のことになる」・・
 明らかに特定の世論へ誘導した会話である。最後の西崎発言に至っては、暴言を通り越している(p150)


・左翼活動家らの向かって「土人」と言った大阪府警の警察官(機動隊員)は政府や野党、マスコミから袋叩きにあう・・巡査部長と巡査長は平成28年10月21日付で「戒告」処分を受けた。マスコミは彼らの顔を連日テレビで全国に晒しておきながら、「処分が軽」いと批判する・・以後の出世は絶望的となってしまう・・けっして軽い処分ではない・・あたかも沖縄県民が反対の声を上げているように報道しているのはおかしい・・反対派の一部が機動隊に言ったとされる、「お前たちの家もわかるんだぞ!」「妻子だってわかるんだ、ばか者!」という暴言について・・脅迫罪じゃないですか?」と指摘したうえで、「それを『土人』とかいうカギカッコつき不適切な発言に対して処分だなんだと言っておきながら、こんなの放置していいのかと」・・(p160)


・(2016年)3月22日、安倍内閣がこう閣議決定した・・日本共産党は、現在においても、破壊活動防止法に基づく調査対象団体である・・警察庁としては、現在においても、ご指摘の日本共産党の「いわゆる敵の出方論」に立った「暴力革命の方針」に変更はないものと認識している(p206)


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日本の政治報道はなぜ「嘘八百」なのか (PHP新書)
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【私の評価】★★★☆☆(79点)



■目次

序章 トランプ政権誕生で「戦後」が終わる
第1章 報道されない「いま、そこにある危機」
第2章 そして政府もマスコミも信じられなくなった
第3章 なぜ中国の言い分を垂れ流すのか
第4章 「尖閣危機」より「リオ五輪」でいいのか
第5章 マスコミが伝えない北方領土の真実
第6章 そして中国がほくそ笑む
第7章 野党と自分に甘く、与党には厳しい
第8章 なぜ「二重国籍」を黙認するのか
終章 本当に「生前退位」でいいのか



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