「暴力団」溝口 敦

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暴力団 (新潮新書)

【私の評価】★★★☆☆(73点)


■暴力団や右翼はどうやって
 暮らしているんだろう?
 と手にした一冊です。


 警察によると、暴力団の共生者として
 総会屋、暴力団関係企業、事件屋、仕手筋、
 社会運動等標榜ゴロがあるらしい。


 つまり右翼は、
 社会運動等標榜ゴロなんですね。


・社会運動標榜ゴロはエセ同和、
 後に出てくる政治活動標榜ゴロは
 街宣右翼をイメージしてもらえば
 分かりやすいかもしれません(p37)


■一方、半グレ集団は
 暴力団ではありません。


 暴力団は「暴力団対策法」で
 厳しく規制されていますが、
 半グレ集団は取り締まれません。


 そのため堂々と
 振り込め詐欺、ヤミ金、貧困ビジネスに
 打ち込むことができるわけです。


・半グレ集団とは・・たいていのメンバーが
 振り込め詐欺やヤミ金、貧困ビジネスを手掛け、
 また解体工事や産廃の運搬業などに従っています。
 才覚のある者はクラブの雇われ社長をやったり、
 芸能プロダクションや出会い系サイトを
 営んだりもしています(p157)


■暴力団とは、法律スレスレで
 お金を稼いでいる人達だと
 わかりました。


 そういう意味で半グレ集団も
 現代的な暴力団、
 マフィアなのでしょう。


 溝口さんには、
 また刺されない程度に
 書いていただきたいと思います。


 溝口さん
 良い本をありがとうございました。


───────────────


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・1990年、山口組五代目組長・渡辺義則氏
 についての本を出そうとしたとき、
 それを知った直系組長の一人である
 後藤忠政氏から電話で、
 「出してくれるな、初版分の印税は出すから」
 と言って来ました。私はもちろん断りました・・
 その三ヶ月後、左の背中を
 組員に刺されました(p201)


・暴力団は額に汗する労働を嫌い、
 軽蔑している人たちです。彼らの悪口に
 「市場のマークが入った帽子でもかぶり、
 大根でも売りやがれ」という
 言葉があります(p180)


・指定団体でいえば
 稲川会や酒梅組は博徒系、
 極東会はテキ屋系といえます(p19)


・山口組本家には六人の舎弟、
 約80人の若衆がいます。
 舎弟は組長の弟、
 若衆は組長の子供の意味です(p21)


・直系組長たちは自分の組(二次団体)でも
 同じように若衆や舎弟から月会費を
 集めています。組員一人当たり
 月20万~30万円ぐらいが多いようですが、
 そういうお金を集めて
 本部に運ぶわけです(p25)


・警察は暴力団の伝統的資金獲得犯罪として、
 覚醒剤、恐喝、賭博、ノミ行為の四つを
 挙げています(p41)


・暴力団の処分で一番重いのが「絶縁」です。
 「絶縁」になると、「永久に組に復帰でいない」
 というのが原則です。
 一方、「破門」は一定の年月が過ぎると、
 組に戻れる可能性があります(p42)


・北朝鮮は外貨稼ぎのために国家として
 覚醒剤やヘロインの製造と密輸出を行い、
 薬物製造工場が三つも北朝鮮内に
 確認されています(p43)


・日本の末端価格は、「一パケ」
 (ビニールの小袋、覚醒剤が
 約0.3グラム入っている)が
 一万~二万と言われています(p44)


・組員になると、女性は敬遠しそうなものですが、
 逆に「格好よい」「貢いでくれる」などと、
 女性にもてます(p67)


・香港の三合会のメンバーは、日本に限らず
 外国に出かけて仕事をすることが多い・・
 言葉でマイナスになる仕事は絶対にしない・・
 盗みや偽造カードの使用なら、
 どこの国でも言葉を使わなくてすむ・・
 必ず地下の知り合いで
 日本に詳しい人間と組みます(p110)


・暴力団と芸能人の交際は双方にメリットもあり、
 跡を絶ちません。たとえば、ディナーショーの
 チケットが売れ残ったとして、
 短時間で捌けるのは暴力団です・・
 暴力団は日ごろつき合いのある
 地場の会社社長や商店主に
 半ば押しつけ販売して儲けます(p137)


・昔から弘道会には「十仁会」という秘密部隊が
 あると言われていました・・ヒットマンになる、
 特定の繁華街などでイラン人や中国人など
 外国人不良グループの動向を徹底マークする、
 外の広域団体の動向を探る・・など、ある程度、
 専門化した役割分担があるようです(p146)


・ヤミ金は貸付額が最高でも
 10万円という小口の金額で、
 しかも利息は貸し付け時点で
 前払いさせます。その利息は、
 「トイチ」(10日で一割)どころか、
 「トサン」(10日で三割)や
 「トゴ」(10日で五割)という
 ひどい利率でした。もちろん、
 違法の金融です(p26)


・東京圏には暴走族グループの
 「ブラックエンペラー」や
 「宮前愚連隊」、「鬼面党」などが
 あったのですが、それらが1975年ごろに
 「関東連合」を結成しました・・
 関東連合は解散式を行っていますから、
 今、六本木にいるのは関東連合のOBであって、
 現役は一人もいないといわれています(p29)


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■目次

第一章 暴力団とは何か?
第二章 どのように稼いでいるか?
第三章 人間関係がどうなっているか?
第四章 海外マフィアとどちらが怖いか?
第五章 警察とのつながりは?
第六章 代替勢力「半グレ集団」とは?
第七章 出会ったらどうしたらよいか?


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