「天才詐欺師のマーケティング心理技術」ダン・S・ケネディ、チップ・ケスラー

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天才詐欺師のマーケティング心理技術

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■20世紀前半にヤギの精巣を移植することで、
 バイアグラのように男性が元気になる!?
 という手術を大々的に拡販していた
 ニセ医者(ペテン師)の販売法です。


 その販売法は、現在のマーケティング
 手法ととても似ています。


 問題点を提示し、
 解決策を示し、
 それを売るのです。


・プリンクリー博士の驚異的な成功は
 とてもシンプルな方程式に基づいていた。
 「問題点を挙げる→問題点をあおる→
 解決策を提供する」(p14)


■PRのために
 ラジオ番組を持っているだけでなく
 ラジオ局を買収しています。


 見込み客にダイレクトメールを
 郵送しています。


 手術の成功者の声を集めています。


 手術の成功者を
 メディアに出演させています。


 まさに現代のマーケティングの
 技術を行っているのです。


・農場主の話と、彼の生きている息子は、
 他の人たちにとって揺るぎない
 信用の基盤になったのである・・
 今なら「有償スポークスパーソン」
 と呼ぶものに仕立てて、
 潜在的患者のグループに面会させたり、
 あらゆる機会を捉えてメディアに
 露出させたりした(p117)


■この本の言いたいことは、
 まともな商品を売る人こそ、
 このペテン師の手法を活用すべきだ
 ということです。


 ペテン師に負けずに、
 良い商品を消費者に届けるのが、
 商人の責務だからです。


 ケネディさん、ケスラーさん、
 良い本をありがとうございました。


───────────────


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・どんな商品や、サービス、ビジネス、
 お金儲けの機会にも、これを思い付いた人は
 おそらく何千人もいる。
 思い付き、かつ実行に移した人が
 いなかっただけなのである(p48)


・自分で権威を生み出し、
 その証明を自分に与える(p44)


・1915年、彼はミズーリ州にある
 カンザスシティ折衷医科大学から学位を買った。
 価格は100ドルで、それによって彼は
 8つの州ですぐに開業できる
 「免許」を手に入れた(p39)


・万能な1つの商品より、
 専門化して複数に分ける(p40)


・当時利用できた重要なメディアリソースを
 すべて使った・・
  ・ダイレクトメール
  ・新聞広告
  ・ラジオCM-彼自身が出演する「番組」を含む
  ・映画
  ・書籍
  ・彼の治療法に関心のある聴衆に対する講演
  ・パブリシティ(マスメディアに記事として
   取り上げてもらう広報活動)(p59)


・講演者は、本当に称賛の気持ちを持っている人が
 上手に紹介してくれることの大切さも、
 下手な紹介が与えるダメージの大きさも
 知っている(p105)


・遠くまで広がる伝説を作る・・・
 ブリンクリーは、自分は使命に突き動かされて
 真剣に医学に取り組む研究者だと
 公言していた(p140)


・成功するためには、ビッグプロミスが欠かせない・・
 私は神学者ではないが、
 キリスト教の「ビッグプロミス」は
 次のように要約できると思っている。
 "信じよ、そうすれば天国に迎えられる"(p145)


・ブリンクリーのフォローアップが 
 これほど挑戦的な理由は何か?・・
 3通はすべて相手に行動を呼びかけており、
 ブリンクリー博士に手紙を書いて、
 もう興味がなくなったと伝えるか、
 診察を受けるための予約を取りたいと
 伝えるかを要求している(p253)


・見込み患者を集めて懇親セミナーを開き、
 そこに本物の患者を連れてきた。
 聴衆は、患者の術前の写真を見た後で、
 術後の姿を実物で見て、彼女たちに質問したり、
 話を聞いたりするのだが、その話題は
 手術の成功だけではなく、彼女たちの
 生活にも及んでいた(p124)


・現代のペテンでお気に入りなのは・・
 サブウェイのチェーンが、1フィート(30センチ)
 もあろうかという巨大なパンを食べるのを、
 平然と減量の手段として宣伝し続けていることだ。
 もう1つは、スターバックスが小さなカップの
 コーヒーを「グランデ」と呼んでいること(p2)


・私のパッケージに入っているのは、
 著書、オーディオカセット製品、
 詳細なパンフレット、推薦状の束、
 新聞や雑誌の記事、それもできるだけ
 見込みクライアントに関連するものを厳選し、
 たいていは付箋を貼り付けたものである(p111)


・起業家のアプローチに関してこんなジョークがある。
 "構え、撃て、狙え!"
 これが面白いのは、大多数の起業家の姿を
 正確に描写しているからだ(p52)


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天才詐欺師のマーケティング心理技術
ダン・S・ケネディ チップ・ケスラー 小川 忠洋
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■目次

Introduction 先進的なニセ医者
foreword #1 ブリンクリーの遺伝子
foreword #2 1ドルの真価
Preface ブリンクリー方式の核心

Part1 ジョン・R・ブリンクリーの伝説と実際
Chapter1 権威に代わるものなし
ブリンクリー少年を虜にしたメディスン・ショーの教え
Chapter2 権威を求める3つの方法
ブリンクリー博士は、最高の権威をいかにして追い求めたか
Chapter3 行動の人になる
ターゲットとテーマの的を絞る
Chapter4 構え、撃て、狙え!
誰をターゲットにするか、その焦点の絞り方
Chapter5 メディアのフル活用
メッセージを届けるために利用できるものは、何でも全部利用する
Chapter6 ビジネスの顔
ジョン・R・ブリンクリーというビジネス
Chapter7 治療ビジネス
人々は予防を望んでいない。彼らが求めているのは治療なのだ
Chapter8 治癒を約束する
人々がほしがっているものを売る
Chapter9 「自信」を売る
他人が求めるものを得る手助けをすれば、手に入らないものなどない
Chapter10 顧客は何を求めているか
「もの」を売ることは終わりにしよう
Chapter11 野心的なメディア戦略
手作業ではなく、メディアに広めてもらう
Chapter12 大胆さで名声を得る
運命の女神は誰に味方するか
Chapter13 舞台の準備
本番の前に、観客の期待感を盛り上げる演出を行う
Chapter14 待ちの販売戦略
時間をかけてセールスをすれば、もっと簡単に売れる
Chapter15 秘密の核心
何を揺さぶれば、人々が行動を起こしたくなるのか
Chapter16 信じたい力
ブリンクリー最大の秘訣を使って、説得力を倍増させる
Chapter17 社会的証明
心のこもった推薦状が持つ力
Chapter18 ドラマチックな物語
途方もない成功には必ず理由がある
Chapter19 大胆さで引きつける
スケールが大きく、目立つものを積極的に活用する
Chapter20 富の原動力
「アイデア」と「約束」の大きさがパワーの源となる
Chapter21 価格戦略
プレミアム価格を受け入れさせる鍵
Chapter22 価格正当化
人が持てないものを入手したいという欲望に働きかける
Chapter23 汝の顧客を知れ
あらゆる人の心にはエリート意識が潜んでいる
Chapter24 自分を知ってもらう
「空を見ろ!スーパーマンだ!」
Chapter25 並外れた存在になる
大衆は伝説的な人物に魅了される
Chapter26 時と場所の力
知られざる成功の要因
Chapter27 本領を発揮できる場所
あなたの居場所はどこか? あなたの時はいつか?
Chapter28 逆境をチャンスに
利用できるものは何でも使って乗り超える
Chapter29 野心
成功するためには、戦って勝ち取る気概が必要だ
Chapter30 拳を構えよ
敵と味方は誰なのかをはっきり識別する
Chapter31 ポジショニング
名声は、敵の批判を利用してさらに大きくできる
Chapter32 ポジションのコントロール
無数のサクセスストーリーの背後には、絶え間ない攻撃がある
Chapter33 回復力
ノックダウンされるたびに大規模な再創造によってよみがえる
Chapter34 再起する
人生の成果を決める2人の審判
Chapter35 執拗なフォロー
成功の裏には、周到で面白みのない要素が隠れている
Chapter36 閉じたループ
自動化されたシステムで見込み客を顧客に変える

Part2 ブリンクリーの精神
Bonuses#1 自己宣伝の力
持っているものを最大限に活用する
Bonuses#2 アーカイブ
ラジオ放送におけるジョン・ブリンクリー博士

Afterword 「21の原則」への探求


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