「コンテナ物語―世界を変えたのは「箱」の発明だった」マルク・レビンソン

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コンテナ物語―世界を変えたのは「箱」の発明だった

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■今は常識となったコンテナ輸送。


 もとはアメリカのマクリーン運送が
 船でトラックを輸送しようという
 アイデアから、タイヤを取って
 箱にしてしまったのがスタートです。


 当時は、船の甲板にコンテナを
 載せていました。


 トラック・鉄道→港→クレーン→船
 といった一連の流れを
 コンテナで実現しようとしたのです。


・マルコム・マクリーンが
 すぐれて先見的だったのは、
 海運業とは船を運航する産業ではなく
 貨物を運ぶ産業だと
 見抜いたことである(p80)


■コンテナ輸送の拡大は、
 既存の勢力との闘いでした。


 仕事の変化に抵抗する労働組合。
 規格の統一に反対する同業者。
 変化を邪魔する規制。


 そうした戦いを続けながら、
 コンテナ輸送が
 スタンダードになってきたのです。


・組合の名前は国際港湾倉庫労働者組合
 (ILWU)という・・ILWUの内部では
 ひどく硬直的な「現場ルール」が作られ・・
 正式なものの一つは、「一番ハッチに
 割り当てられた作業員は、
 その船が出港するまで、
 それ以外の仕事に就けない」(p151)


■コンテナ輸送が実現したのは、
 低価格の輸送でした。


 しかし、変革の道は、
 いつも厳しいのだと思いました。


 レビンソンさん、
 良い本をありがとうございました。


───────────────


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・40フィート(12m)・コンテナ3000個、
 つまり医療品や家電10万トン分を積み込んだ
 コンテナ船は香港から喜望峰回りで
 ドイツまで三週間で航行するが、
 これを動かす人員はたったの20人(p16)


・シーランドの35フィート・コンテナと
 マトソン海運の24フィート・コンテナは、
 いずれも規格外であるうえ高さも8フィート
 6インチである。これが、1965年の時点で
 アメリカの船会社が保有するコンテナの
 3分の2を占めていた(p194)


・50年代になると、トラックが陸運の主役に躍り出る。
 一般道が整備され、高速道路網も建設された・・
 ハイウェイを40フィート・トレーラーで運べる
 ようになると、輸送効率は俄然向上する(p204)


・シンガポールは、コンテナ港として
 東南アジアのハブ港になるという
 明確な戦略を打ち出す。
 世銀から総工費の半分に当たる
 1500万ドルの融資を受けると、
 1967年からさっそくターミナル建設が
 始まった(p274)


・コンテナ輸送サービスというものは、
 スタートするその瞬間から大規模に
 やらねばならない。貨物を求めて
 あちこちの港に立ち寄りなんとか儲けを
 出していた在来船とは、
 わけがちがうのである。
 巨額の資本を一気に投じて十分な数の船と
 コンテナをそろえ、大型港を結ぶ
 定期航路に高頻度のサービスを
 実現しないと勝ち目はない(p288)


・大手は、自社船で、あるいは
 他社船のスペースを借りてでも、
 あらゆる主要航路に参入しようとする。
 貨物が多いほど固定費を
 分散できるからだ(p302)


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■目次

最初の航海
埠頭
トラック野郎
システム
ニューヨーク対ニュージャージー
労働組合
規格
飛躍
ベトナム
港湾
浮沈
巨大化
荷主
コンテナの未来


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