「Nの肖像 ― 統一教会で過ごした日々の記憶」仲正 昌樹

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Nの肖像 ― 統一教会で過ごした日々の記憶

【私の評価】★★★☆☆(72点)


■統一教会から脱会した仲正 昌樹さんの
 一冊です。


 仲正 さんは大学で統一教会に誘われ、
 入会しました。


 人見知りの自分の言うことを
 聞いてくれるのが
 うれしかったとのこと。 


・彼はアンケートの最後に、
 「宗教と科学の統一について関心があれば、
 話を聞きたいと思いませんか」
 といって私を原研のホームに誘った。
 ホームとは、各大学の原研のメンバーが
 寝起きする場所であり、伝道(勧誘)や
 各種の学内活動の拠点にしている場所である(p56)


■宗教なので自由に教義を決めることが
 できるとはいえ、


 教祖の祝福(セックス)を受けると
 堕落から救われる。


 サタンの奪われた金を
 教祖にとりもどすことは良いこと。


 日本(エバ)は韓国(アダム)に
 従わなくてはならない。


 などと都合のよい教義を定め、
 それを信じこませる技術は
 すごいと思いました。


・物品を販売すること自体は、
 サタンに奪われた万物(とりわけ貨幣)を
 神に取りもどすこと、
 つまり万物復帰であるのだから、
 悪いことだとは思っていなかった(p157)


■この技術を良いことに
 活用したいと思いました。


 仲正 さん、
 良い本をありがとうございました。


───────────────


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・統一教会の教えを信じることによって
 救われたと感じている人たちは、
 現在でも数多くいる(p12)


・再降臨のメシアとして想定されているのは
 文教祖である・・キリスト教を「救いの歴史」
 として明確に位置づけているものの、
 イエスの救いが不完全だとし、それを
 完成させるもうひとりのメシアが来る
 という考え方は、当然、普通のクリスチャン
 には受け入れがたい(p19)


・どんな相談を持ちかけても排除せず、
 「それには意味がある」と承認してくれた。
 それまでまともに人と話しをしたこともなく、
 相談を持ちかけたこともなく、認められた
 こともなかった私にとって、こうした経験は
 新しいものであった(p60)


・人生のうえでの訓練や人格形成の
 トレーニングのような普通のことを、
 統一教会は霊界という言葉をつかって
 説明しているだけではないかと
 見ることもできる(p94)


・「自らは信仰しているだけであり、
 他人に迷惑をかけているわけではないのに、
 原研や統一教会を批判したり排除したりする
 マスコミもサタンだ」と次第に
 思うようになっていった(p109)


・教義のうえでは、「祝福」を受けた者が
 統一教会をやめ、真の父母様を裏切れば、
 サタンに激しく讒訴される。さらに、
 死んでからは、サタンよりも低い霊界に
 落ちるとされていた(p178)


・創価学会にとっての日蓮正宗に相当するのが、
 統一教会にとってのキリスト教だ。
 正式名称が「世界基督教統一神霊協会」で
 あることからもわかるように、統一教会が
 キリスト教の本来の精神を復興させる運動を
 名乗ることで、みずからの勢力を拡大しようと
 してきたのは確かである(p206)


・決まった訓練メニューがあると、
 信仰歴が長くて、そのメニューを経験した人は、
 まだ経験していない人に対して
 偉そうな顔ができる(p234)


・アベル(=先輩、上司)に信頼されるというのは、
 カイン(=後輩、部下)にとって快感なのである・・
 そんな瞬間がもっとあったら、私はいまも
 統一教会にいたかもしれない(p254)


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【私の評価】★★★☆☆(72点)



■目次

序章 消せない記憶
第一章 広島県呉市
第二章 統一教会との出会い
第三章 原理研究会と左翼
第四章 信仰の日々
第五章 疑念のはじまり
第五章 脱会
第六章 宗教を考える
第七章 体験としての統一教会


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