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「日本会議の研究」菅野 完

2017/03/19公開 更新
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日本会議の研究 (扶桑社新書)


【私の評価】★★☆☆☆(60点)


要約と感想レビュー

左翼学生のバリケードを解除した「成長の家」

部落解放同盟で活動後、「在日特権を許さない市民の会」等の右派団体を「レイシスト」として「カウンター」と称する暴力を含めた実力行使を著者は行ってきましあ。「レイシストをしばき隊」の幹部として活動してきたという。経歴のとおり、日本の右派団体「日本会議」を悪意を持って攻撃しようとする内容になっています。自らと左派団体との関係を明確にしたうえで、安倍晋三議員と日本会議の関係を問題視しているのです。


「日本会議」の源流は「全国学協」にあり、その「全国学協」の前身は長崎大学で左翼学生のバリケードを解除した「成長の家」学生信徒グループだという。「全国学協」のOB組織の「日本青年協議会」も、「成長の家」信者がその大半を占めているというのです。バリケードを解除されたのが、よほど悔しかったのでしょうか。


「日本を守る会」・・それが、現在、我々が対峙する「日本会議」の源流だ(p41)

「日本会議」の源流は「成長の家」

「日本会議」の源流は、宗教団体である「成長の家」にあることがわかります。「成長の家」はかつて政治活動を行っていましたが、現在は活動を休止しています。その政治活動をしていたメンバーが現在の「日本会議」にも数多く参画しているということです。「日本を守る会」と「日本を守る国民会議」の2団体が合併して日本会議が設立され、設立にあたって椛島有三率いる「日本青年協議会」が事務局として参画していたという。


元宗教団体のメンバーが政治活動をしても特に問題はないように思いますが、左翼にとってはレッテルを貼りやすい点なのでしょう。また、日本会議はそのフロント団体「美しい日本の憲法をつくる国民の会」で全国的な署名運動を展開していること、もう一つのフロント団体「『二十一世紀の日本と憲法』有識者懇談会」(民間憲法臨調)が、「憲法フォーラム」と題するパネルディスカッションを全国各地で開催していることを説明しています。フロント団体という表現からも左翼の常套手段がわかります。


「歴史認識」「夫婦別姓反対」「従軍慰安婦」「反ジェンダーフリー」・・左翼勢力の仕掛けに、受動的・後追い的に振り回されるのではなく、むしろこちらから攻勢的に戦いを仕掛けるべき時にきているのではないか」という認識のもと、「保守革命」というテーゼに集約させるようになったのだと伊藤(哲夫)は書いている(p178)

「日本会議」の源流は「成長の家」

私には、共産党や左翼の工作活動に危機感を持った人たちが日本会議として頑張っていることに、左翼は危機感を持っているのだな、と感じました。左翼の人材や資金がどこから供給されているのか研究する必要があるのではないでしょうか。


著者は『ハーバービジネスオンライン』という偏った傾向のメディアにも投稿しているようなので、そちらのほうも調査してみます。菅野さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言

・『チャンネル桜』が開局した2004年8月当時、安倍晋三は自民党の幹事長職を務めていた。当選回数も少なく大臣経験もない「若造」の幹事長就任は、前代未聞といっていい(p172)


・公明党と共産党は、定例議会ごとに、国に対して提出してほしい意見書の案文を本部が各地方議会に流しています・・日本会議は政党でないにもかかわらず、西岸を通して地方議会から国に意見書をあげることを訴えて・・(p109)


▼引用は下記の書籍からです。
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【私の評価】★★☆☆☆(60点)


目次

第1章 日本会議とは何か
第2章 歴史
第3章 憲法
第4章 草の根
第5章 「一群の人々」
第6章 淵源



著者略歴

菅野完(すがの たもつ)・・・著述家。1974年、奈良県生まれ。一般企業のサラリーマン時代からレイシストをしばき隊の幹部として活動。退職後の2015年より主に政治分野の記事を雑誌やオンラインメディアに提供する。立憲民主党参議院議員の石垣のりこの議員秘書であった。株式会社コーポレーション社長


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