「ブンヤ暮らし三十六年: 回想の朝日新聞」永栄 潔

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ブンヤ暮らし三十六年: 回想の朝日新聞

【私の評価】★★★☆☆(73点)


■朝日新聞といえば、
 慰安婦報道や教科書検定誤報事件、
 そしてサンゴKY事件などが
 思い出されます。


 しかし、この本を読むと、
 こうした捏造は日常的に
 行われていることがわかります。


 いつもやっているので、
 麻痺してしまっているのかも
 しれません。


・少女はパンの耳を拾い、犬にやろうとした。
 その瞬間、噛まれた・・
 「七針縫ったが、軽傷」だった・・
 夕刻、本社に送られた原稿を見て仰天した。
 広場で遊んでいた女の子を、黒い大きな犬が突然、
 背後から襲い、逃げまとうB子ちゃんを噛んで
 重症を負わせたと修正されていた・・
 「これ、全然、違うんですけど・・」
 不肖が言うと、守本(孝)さんは
 「ええんや、ええんや。こうせんと、
 本紙(社会面などのこと)に載らへん・・(p64)


■朝日新聞には傲慢な部長がいたり、
 天皇責任の特集を提案する人がいたり、
 いろいろな人がいるのですね。


 そうした人たちのパワーバランスによって
 朝日新聞は日々編集されているのです。


 永栄さん、
 良い本をありがとうございました。


───────────────


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・慰安婦問題・・朝日の田中論説主幹が
 「本人の懺悔だよ。ぼくは事実だと思うな」
 と言われたのに対し、読売の島論説委員長は
 「現地で調べてきた秦(郁彦)さんは無根だと
 言っている。ぼくは吉田の話を疑っている」
 と言っておられた(p41)


・本田(雅和)君は、天皇が病床につくや、
 『週刊朝日』の班会
 (自分の書きたいテーマを挙げる。
 五人いるデスクごとに班を作り、
 水曜日に開いていた)でも、
 「(天皇が)生きている間に、
 戦争責任の特集を組みましょう。
 死んでからでは意味がない」
 と言い続けていた(p49)


・本社にあがった連中よりずっと仕事ができながら、
 いまも通信局を転々としている者をたくさん知っている。
 彼らはなぜ、本社にあがれなかったのか。
 それは組合活動に首を突っ込んだからだ(p80)


・富山で日本教職員組合(日教組)の
 全国教研集会が開かれており、
 新聞を教材に使った学習事例の報告が続いた。
 教材となった新聞が一般紙は読売新聞の
 記事が一つだけあっただけで、
 残りはすべて『赤旗』だった・・
 「学習教材はほとんど『赤旗』」の仮見出しで
 三十行ほどの原稿を出稿した。ボツだった(p94)


・娘が小学校三年のとき、
 「お父さん、世界でいちばん悪い人、
  だれだか、知っている?」
 と聞いてきた。
 「だれだろうなあ、ヒトラーかな」
 と答えると、娘は目を輝かせて
 「違うよ、天皇だよ。先生が教えてくれたもん」
 と言ったので驚いたことがある(p322)


・天安門事件・・北京の工業大学教授が
 「教え子が十二人も死んでしまった。・・
 別の大学教授も「長安街から帰ってきた
 教え子の話によると、五百人ぐらいの
 遺体が路上に横たわっていた・・」
 と話している。中国当局は、
 「死者はいない」と発表し、
 朝日の紙面もそう伝えた・・(p119)


・「そいつは常務か」と、富岡
 (隆夫経済部長)さんは言った。
 「部長です。ただ、かなりのところまで行くと思います・・
 「お前なあ、朝日を舐めとんのと違うか?
 なんで朝日の経済部長が、二流商社の部長に
 会わんといかんねん!会いっこないやろ。
 そいつに言うたれ!朝日の経済部長は
 常務以上やないと会わんのやと。
 あんたもはよお常務になれとな」(p206)


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【私の評価】★★★☆☆(73点)



■目次

朝日が抹殺した"微生物蛋白"
カドミウム汚染米データの差し替え
北陸電力から「C」査定!?
郵政省貯金局長の嘘を信じて大誤報
不肖も一枚噛んだ「従軍慰安婦」報道
朝日・読売論説トップの「慰安婦問題」対話
入社式で飛び出した天皇の戦争責任
「死去」か「崩御」か、二度目の天皇論議
生物学者・昭和天皇の真面目
視点に合う人物を探す取材の模倣と違和〔ほか〕


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