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「「最悪」の医療の歴史」ネイサン ベロフスキー

2016/05/01公開 更新
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「最悪」の医療の歴史


【私の評価】★★★☆☆(70点)


要約と感想レビュー

医療が人に利益を与えるようになったのは、ここ100年くらいだという。 それまでの医療はひどいものでした。故意ではないにせよ、医師との立場で、多くの間違い、罪を作ってきたのです。


例えば、フランス王ルイ十三世は一年に212回浣腸、215回の嘔吐療法、47回の瀉血(しゃけつ)を受けていたという。初代アメリカ大統領で アメリカ合衆国建国の父とされるジョージ・ワシントンは、喉が痛く呼吸が苦しいということで、治療として4リットルもの血を抜いて、翌日死亡しています。


病原菌の知識のない時代には、午前中に死人を解剖した同じ医師が、手などを洗浄することなく、午後には新しい赤ん坊をとりあげることで、母親が死ぬことが多かったという。無知とは怖いと思いました。ソクラテスの無知の知に学ぶべきですね。ただ、現在の人間は本当に歴史に学んでいるのだろうか?と不安になりました。


ベロフスキーさん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言

・ソクレスはディオドロスの曲がった背中をまっすぐにすると約束し、1.2メートル四方ほどの硬い石版を三枚、曲がった背骨の上につみあげた。ディオドロスは押しつぶされて死んだ(p15)


・ローマ皇帝クラウディウスは彼の侍医に毒殺されたし、医師は身分の高い誰かを毒殺するために別の身分の高い誰かに雇われるのが常だった。雇い主ぬきで、自分のために誰かを殺す医者もいた(p26)


・ロゲリウス・サレルニタヌスは焼きごてを憂鬱症に使うことを好み「頭蓋骨に穴をあけ、有害なものを外に出させる・・その間、患者は縛っておく」と書いている(p37)


・血友病・・「血が止まらない患者を治療するいちばんいい方法のひとつは放っておくことだ」とある主要医学誌は書いていた(p152)


「最悪」の医療の歴史
「最悪」の医療の歴史
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ネイサン ベロフスキー
原書房
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【私の評価】★★★☆☆(70点)


目次

第1章 産みの苦しみ(古代の医療)
第2章 暗黒時代(中世の医療)
第3章 ルネサンス(一四‐一六世紀の医療)
第4章 「英雄的医療」の時代(一八、一九世紀の医療)


著者経歴

ネイサン・ベロフスキー・・・ニューヨークの弁護士、作家。マサチューセッツ州ブランダイス大学政治学学士号およびニューヨークのカードーゾ・ロースクール法学学位取得。訴訟や法律に関する研究を専門としている


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