「禁煙学」日本禁煙学会

| このエントリーをはてなブックマークに追加

禁煙学

【私の評価】★★★☆☆(74点)


■NPO法人日本禁煙学会の
 ハンドブックです。


 前半はたばこの毒性について
 データにより検証しています。


・英国の研究では、75歳まで喫煙した男性の
 肺がん死亡の累積リスクは15.9%であったが、
 40歳で禁煙していると3.0%と小さくなり・・(p24)


■後半は、禁煙の手法について
 整理されています。


 面接で動機付ける方法や、
 ニコチンパッチで抵抗を下げてあげる
 方法があるようです。


 どちらかといえば、
 精神的な面が大きいように
 感じました。 


・喫煙者は、ニコチン依存症に罹患している・・
 身体的依存と精神的依存の2つがある・・
 依存症は、回復しても治癒しない。
 再発予防の取り組みが必要である(p114)


■盛りだくさんで充実した内容でした。


 やや面白みに欠けますが、
 ハンドブックなので
 こうした形となるのでしょう。


 日本禁煙学会さん、
 良い本をありがとうございました。


───────────────


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・低タールの銘柄を吸っていた喫煙者も、
 中間タールを吸っていた喫煙者に比べて
 ややリスクが高い傾向があった
 (肺がん死亡の相対危険度)(p13)


・健常者における虚血性心疾患に対するリスクは、
 喫煙単独で1.6倍、高血圧合併喫煙者で4.5倍、
 高コレステロール血症合併喫煙者で6倍、
 両者合併喫煙者では16倍と報告されている(p26)


・1989年に報告されたShintonらの32の研究の
 メタ解析では喫煙者の非喫煙者に対する
 脳卒中の相対危険度は1.51倍・・であり、
 病型別では脳梗塞1.92倍・・、脳出血0.74倍、
 くも膜下出血2.93倍(p29)


・胃がんでは、喫煙によって相対危険度は男性で1.6倍、
 女性で1.5倍に上昇し、喫煙は男性胃がんの原因の
 約30%を占めることが示されている(p45)


・喫煙者の脳は、喫煙していないときは、
 機能低下状態にあり、喫煙でニコチンが入ると、
 一時的に健常者と同等となる。
 しかし、喫煙者には「タバコで頭が冴えた」・・
 と認識されてしまう(p115)


・再喫煙してしまうケースが多い・・
 過食や飲酒、ギャンブルなどのほかの
 依存行動に陥ることを防ぎ・・
 新たな習慣を身につけることが効果的である・・
 健康的な趣味やスポーツなどであろう(p120)


・JTの従業者が官庁に採用され、職員となっている・・
 国のタバコ政策に影響する重要な部署とJTとの
 官民癒着が生じている(p270)


・「タバコ族議員」と呼ばれる、自民党農水族・大蔵族を
 中心とする議員が、これまで厚生省(厚生労働省)に
 圧力をかけて、タバコ規制を妨害してきた(p270)


禁煙学
禁煙学
posted with amazlet at 16.04.29

南山堂
売り上げランキング: 124,123

【私の評価】★★★☆☆(74点)



楽天ポイントを集めている方はこちら



読んでいただきありがとうございました!


この記事が参考になったと思った方は、
クリックをお願いいたします。
↓ ↓ ↓ 
にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ第3位
にほんブログ村

blogranking.png
人気ブログランキングへ


■目次

I 喫煙の医学
 1 タバコ煙の成分
 2 能動喫煙による疾患
 3 受動喫煙による疾患と対策
II 禁煙の医学
 1 総 論
 2 禁煙の心理学
 3 薬局・薬店での禁煙指導・支援
 4 医療機関での禁煙指導・支援
III 世界の潮流と日本の現状
 1 総 論
 2 受動喫煙の防止
 3 禁煙教育
 4 タバコの値上げ
 5 タバコのパッケージ
 6 タバコの広告・販売促進活動・スポンサー活動の禁止
 7 各国が守らねばならないこと
IV 日本禁煙学会認定制度



この続きは無料メールマガジン 「1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』:1ヶ月30冊を超える情報をe-Mailで」でお読みいただけます。

無料メルマガ購読

スポンサードリンク

>月別(2002年7月~)