「南シナ海 中国海洋覇権の野望」ロバート.D・カプラン

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南シナ海 中国海洋覇権の野望

【私の評価】★★★☆☆(73点)


■米国のアナリストであり国際ジャーナリストは、
 中国をどう見ているのか。


 中国を侵略的な国とは表現していませんが、
 過去の侵略の事実は
 十分認識しているようです。


・ベトナムの外交官は、「中国はベトナムを17回侵略しています。
 アメリカはメキシコにたった一度ですよね。
 でもメキシコ人がこの侵攻についてどれほど敏感なのは
 ご存知ですよね?(p87)


■このまま中国が力をつければ、
 アメリカがヨーロッパを西半球から
 追い出したように、 
 アメリカをアジアから追い出すのではないか。


 その最前線が、南シナ海なのです。


・シカゴ大学の政治学者であるジョン・ミアシャイマーは・・
 「強力になりつつある中国はアメリカをアジアから追い出そうと
 する可能性が高い。これはアメリカが西半球でヨーロッパの
 列強を追い出したのと同じ構造だ(p71)


■アメリカが没落し、中国が台頭してくるのか。


 アジアに大きな影響を与えそうです。


 カプランさん、
 良い本をありがとうございました。


─────────────────────────────


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・中国にとって必須の中東からのエネルギーのほとんどを、
 狭いマラッカ海峡を通過して運んでこなければならない(p27)


・南シナ海ではすでのほとんどの岩礁の占領は終わっているが、
 それらの「軍営地化」は現在も進行中だ。
 中国は12か所、台湾は1か所、ベトナムは21か所、マレーシアは5か所、
 そしてフィリピンは9か所をそれぞれ占領している(p30)


・イギリスの場合は18世紀後半からの産業革命の時期に、
 国民一人当たりの年収が二倍になるまでほぼ60年かかっている。
 アメリカの場合は、南北戦争後に同じく二倍になるまで
 50年かかった。ところが中国は、二十世紀後半の発展開始から
 最初の10年だけで、そえが二倍になっている(p57)


・中国は南シナ海において「疑問の余地のない主権」
 を主張している(p68)


・中国の専門家たちは、他の競合する国々が南シナ海で
 すでに何千もの油田を掘削しており、それらは中国
 自身が持っている海底油田の生産量をすでに数倍も
 上回っていることについて不満を漏らしている(p68)


・彼ら(ベトナム)が不満に感じていたのは、1990年代に
 北京が南シナ海のスプラトリー諸島の一部であるミスチーフ岩礁の
 フィリピンの領有権に挑戦していた際に、アメリカが
 介入をしなかったという事実のほうだった(p85)


・アメリカ撤退後の四年後の1979年には、
 中国は10万人の部隊でベトナムに侵攻している。(p89)


・当時(2010年)のヒラリー・クリントン米国務長官は、
 アメリカが南シナ海に「国益」を持っており、
 アメリカは南シナ海の領土紛争の解決のための
 多極的な取り組みに参加する用意があり、
 領海の主張は陸の形を元にしたものでなければならないと
 主張している(p95)


南シナ海 中国海洋覇権の野望
ロバート.D・カプラン
講談社
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【私の評価】★★★☆☆(73点)



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■目次

プロローグ チャンパ遺跡で考えたこと
第1章 人道・平和主義者のジレンマ
第2章 中国のカリブ海
第3章 ベトナムの行く末
第4章 文明入り混じるマレーシア
第5章 「よい独裁者」がいる都市国家シンガポール
第6章 植民地時代の重荷に苦しむフィリピン
第7章 アジアのベルリン・台湾
第8章 北京の思惑
エピローグ ボルネオ島のスラム街


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