「議論術速成法」香西 秀信

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議論術速成法―新しいトピカ (ちくま新書)

【私の評価】★★★☆☆(72点)


■人が集まると、グループが形成され、
 グループの中で意見交換が行われます。


 意見交換では、正しい人が勝つ場合もあるでしょうが、
 議論のうまい人が勝つということもあります。


 この本では、議論のうまい人に
 どのように対応するのか
 基本を学びます。


・「誰が語るか」が説得を左右する(p64)


■この本で面白いのは、
 具体的な言い返すパターンを示しているところ。


 たとえば、「ああいえば上祐」という人がいましたが、
 同じようにノーベル文学賞の大江 健三郎さんも
 「ああいえばこういう」パターンを持っていました。


 口のうまい人は、結論ありきで、
 もっともなパターンを持っているのですね。


・いずれも自分にとって都合のいい結論を導き出す・・・
 再軍備について、大江氏の意見を批判する投書が
 匿名でなされたとする。大江氏は「暗やみから
 石を投げてよこす」その卑劣な精神を声高に糾弾する。
 が、その投書が署名入りであったときには、
 「再軍備に賛成の意見を公然と発表することが容易に」
 なるような「危険な風潮が一般化しはじめている」ことに
 警鐘を打ち鳴らすのである(p47)


■うちの会社でも口だけがうまい人が多い。


 具体的に提案しているのに、
 「しっかり整理しないと」とかいう人には、

 「ではどこを整理すればいいか具体的に教えてください」

 と言うようにしています。


 そうするとかなり雰囲気は悪くなりますね。


 単にやりたくないことを遠回しに言っているのに、
 反論されて困っているのかもしれません。


 もっと良い言い方はないだろうか・・・。

 もっと議論術を学ぶ必要があるようです。


 香西さん、
 良い本をありがとうございました。


─────────────────────────────


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・日本の企業がアメリカの映画会社を買収しようとした・・・
 「映画はアメリカの魂だ。日本人は、経済力にものをいわせて、
 アメリカ人の魂を買うのか。」・・・その企業のオーナーが、
 「それではアメリカ人は、自分たちの魂を金で売るのか」(p33)


・例えば、国際派を自認する人々が、
 「そんな考えは、世界では通用しない」
 などと恫喝してきたときには、
 「"世界"というのは、具体的に誰(どこ)のことですか
 と問いただせばいい。(p120)


・沈黙に陥らないためには、論法を蓄えるだけでなく、
 議論の展開をさまざまに想定して、相手の攻撃に
 即座に応戦できるような具体的な議論を前もって
 用意しておくことも必要となる(p92)


・小林秀雄氏は、議論で相手が何かを言い返すと、
 「そう言うだろうと思ってた。そういうのが一番つまらん、
 愚劣な奴のすることだ」と切り返すのを常としていた(p98)


・例えば、日本に滞在する外国人の犯罪が増加しているという
 統計が示されたとき・・・
 「すべての外国人が犯罪を犯しているわけではない。」・・・
 「こうした調査そのものに外国人に対する偏見がある。」
 このような発言は、思考の結果というよりも、
 <常套句>の反射的使用と見たほうがよい。(p110)


優れたものは常に少数であるが、
 少数であるものが常に優れているとは限らない -
 これは使い古された常套句であるが、
 それでもなお、ある人々は少数派でいたがる(p140)


議論術速成法―新しいトピカ (ちくま新書)
香西 秀信
筑摩書房
売り上げランキング: 142,204

【私の評価】★★★☆☆(72点)


■目次

序章 ギリシャの舌はまだ動いている
第1章 論法を蓄える
第2章 「常套句」を操作する
第3章 選ばれるための条件を知る
第4章 自分の「議論的」気質を発見する


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