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「見抜く経済学」渡邉 哲也

2014/03/07公開 更新
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見抜く経済学


【私の評価】★★★★☆(84点)


要約と感想レビュー

 2009年にユーロ危機を予言した著者が教える経済の見方です。まずお伝えしたいのは、日本という国が恐ろしいほど豊かな経済大国であるということです。テレビを見ていると「不況、リストラ」などと日本はもうだめなのではないか、と考えがちです。


 しかし、日本のGDPは、中国に抜かれたとはいえ、いまだ世界三位なのです。また、日本のパスポートは世界最強であり、国連職員が持つ「レスパス」というパスポートの次に、ビザなしで行ける国が多いのです。


日本の会社の株式の7割近くは、日本人が保有しています。彼らの多くは長期ホルダーであり、その会社の成長を最も願っている人たちです・・・一方、日本株を売買する人の7割は、外国人投資家です(p132)


 世界はルールとシステムで動いています。金融のルールとシステムと言えば、資本主義です。社会主義のルールとシステムは、資本主義に負けてしまいました。しかし、生き残っている資本主義が、完全無欠かといえば、必ずしもそうではありません。アメリカ的資本主義が勝つのか、ヨーロッパ的資本主義が勝つのか、日本的な資本主義が勝のか。これから歴史が証明していくのです。


 例えば、アングロサクソン型資本主義とは、母国の資金を使って発展途上国に広大な農園を作り、地元住民のタダ同然の労働力を使って農産物を生産する「プランテーション」という仕組みで富を増やしていきました。現在は事業主体が農業から工業に変わっただけなのです。


ルールを作る側の人間になれ・・・IOCは次の大会から、スキー板の長さを身長をもとに割り出して制限を課す新たな規定を設けたのです。もともと身長が低い日本人選手は、以後まったく勝てなくなってしまいました(p103)


 この本ではNTTドコモは日本の企業なのに、なぜ海外のスマホばかり売るのかと批判しています。海外の製品を優先するということは、日本の安全保障にも悪影響を与えるのです。NTTドコモの株主の大半は日本人ですから、株主として「日本の国益にとってマイナスになることをしていいのですか」と問い正すべきなのでしょう。


 マスコミに振り回されることなく、事実を知ることで、適度な危機感と適切な安心感が持てるのだと感じました。マスコミは、官僚のレクチャーペーパーをコピペして記事にしているだけで、主張もポジショントークばかりで、さらに不勉強!というのが著者の本音のようです。


 渡邉さん、良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・ユダヤ人の昔からの金言に、「豚は太らせてから食え」・・日本風にいい換えれば、「種もみは増やしてから食え」(p19)


・「お金を楽しく使おう」と考える人が増えれば、同時に「どうやってお金を楽しく稼ぐか」と考える人や、「どうやってお金を借りるか」と考える人が増える(p121)


・スターバックスコーヒーやアマゾン、グーグル、アップルといった米国のグローバル企業では、タックスヘイブン(租税回避地)と呼ばれる税率の極めて低い国に拠点を置き、他国で得た巨額の利益を巧みにそちらに流す仕組みを作って納税を逃れています(p166)


見抜く経済学
見抜く経済学
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渡邉 哲也
かんき出版
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【私の評価】★★★★☆(84点)


目次

第1章 日本の現状について真実を伝えよう
第2章 経済ニュースのウソを見抜く方法
第3章 誰も教えてくれなかった正しい情報の取り方
第4章 経済を動かす本当の「仕組み」を教えよう
第5章 「生きた経済」を知る景気と金融の読み方
第6章 経済のあり方を決定づける「資本主義」の本質
第7章 私たちが未来を生き延びるための新しい働き方
第8章 この資本主義社会で豊かな人生を手に入れる方法



著者経歴

 渡邉 哲也(わたなべ てつや) ・・・作家・経済評論家。1969年生まれ。日本大学法学部経営法学科卒。貿易会社に勤務した後、独立。複数の企業運営などに携わる。仕事上、海外の経済情勢に精通。ネット上の大手掲示板での欧米経済、韓国経済などについての評論が話題となり、2009年、『本当にヤバイ! 欧州経済』(彩図社)を出版、欧州危機を警告しベストセラーになる。内外の経済・政治状況のリサーチと解析に定評があり、さまざまな政策立案の支援から、雑誌の企画・監修まで幅広い活動を行っている。


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