「中国人OLは見た!猛毒中国ビジネス」張 益羽

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猛毒中国ビジネス 中国人OLは見た!

【私の評価】★★★★★(92点)


■広告代理店の社員として上海万博に関わり、
 中国ビジネスの本質を知った
 中国人女性による一冊です。


 上海の大学に進み、日本の大学院に留学。
 日本の広告代理店に就職します。


 そこで上海万博という大きなビジネスチャンスと
 出会いました。


 しかし、それはチャンスではなく
 地獄のはじまりだったのです。


外資系企業は、最初からカモと見なされています。
 合弁企業を立ち上げ、大変な時期を乗り越え、経営状況が好転し、
 黒字になりはじめると、中国側はすぐ利益の分け前を求め出します。
 トラブルになれば、しめたものです。中国側は政府や
 行政機関をバックに様々な手段を使って、最終的には
 外資系企業を追い出してしまうのです(p28)


■中国では契約は、意味がありません。


 契約した後に、値段交渉がはじまったり、
 期日を守らないことは想定内。


 いわんや、契約せず、口約束で
 仕事を進めるなどもっての他です。


 まず、契約し、前金で払ってもらって
 仕事をするのが基本なのです。


・外国企業が中国でコンペに参加すると、企画書を出した時点で、
 アイデアが盗まれるリスクを背負うことになるのです・・・
 詳細案を求められたら、コンペからの離脱を真剣に
 検討したほうがいいでしょう(p71)


■中国では、給料は偉い人でも月10万円以下です。


 そうした人が、なぜ立派な家に住み、
 高級車に乗り、
 子どもを留学させることができるのか。


 それはキックバックをもらっているから。


 こうした状況にいれば、
 まじめに仕事をするのが、
 アホらしく思えるのかもしれません。


・このあいだ土地使用権の入札に行ったんだって。
 会場に入ってしばらくすると、行政の人が出てきてさ。
 そして『各社は金額を出してください』と言ったんだ。
 普通なら、入札金額だと思うでしょう?それが違うんだよ。
 キックバックの金額を教えてくれという意味。・・(p93)


■私もロシアの近くで仕事をしたことがあるので、
 その頃を思い出して懐かしくなりました。


 日本の常識は、諸外国の非常識。


 日本と一部の欧米諸国だけが
 異質なのだと思います。


 張さん、 
 良い本をありがとうございました。


───────────────────────────────


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・前職が中国の国営企業や政府部門だと聞くと、
 ついつい「中国社会は、コネ社会だから、いいコネを持っていそう」
 と想像しがちです。実はこのような人は、前職の悪い部分を 
 持っており、会社に入ってもあまり働こうとしません。
 それどころか、会社を食い物にしようとします。
 関係者とグルになって、不正を働くのです(p84)


・どんなに大きくて有名な企業でも、日本的な感覚で安易に
 付き合ってはいけません。必ず現地を訪問し、取引相手の 
 顧客を通じて側面から調査します。・・・次のステップとして、
 専門的な第三者仲介機構に委託して、企業の信用調査
 行うべきです(p123)


・中国企業の多くは、契約書を重視していません・・・
 途中で強引に契約変更を言い渡したり、 
 契約金額を下げる要請をしてきたりしてきました。
 最終的には、「気に食わないから」という理由で
 契約を解除してくる企業もありました(p116)


・彼らはどうしてこんなにも払ってくれないのでしょう・・
 中国企業、特に国営企業の中では、会社ぐるみで不払いを
 奨励しているところもあると聞いたことがあります。
 そういう会社では買掛金を踏み倒すと、
 財務担当者の成績が上がります
(p125)


・各担当者と仲良くし、友好的な関係を築きながら、
 支払期限の3ヵ月前から催促して注意し、一刻も早く
 支払ってもらうようにして、担当者とともに一緒に
 支払い手続きを行う。これが、中国企業への
 請求の極意かもしれません(p131)


・自分の人的ネットワークを明かさない人のほうが、
 私は「本物」に近いと思います・・・人的ネットワークを
 明かした時点で、本当に便宜を図ってもらったら、
 やってくれた人の身元が完全にバレてしまいます。(p148)


・中国の建築には危ないものが多いのですが、
 これも無謀にコストを削減したうえで、
 深く計画せず、形だけ作ってしまえばいいという
 雑な作業スタイルによるものです。
 計画をまともに立てずにやろうとするセンスは、
 私にはまったく理解できないものです(p165)


・中国のカフェの入り口に、「日本人と犬は入ってはいけない」
 と書いてあったのです。これは、租界時代の上海の
 「パブリック・ガーデン(黄浦公園)」の入り口にあったとされる、
 「犬と中国人入るべからず」という看板と同じです。・・
 どうして同じことを繰り返そうとするのでしょう。(p26)


猛毒中国ビジネス 中国人OLは見た!
張 益羽
講談社
売り上げランキング: 161,815

【私の評価】★★★★★(92点)



■目次

序章 反日教育を受けた私は、日本国籍に帰化しました
第1章 外資系企業は、カモですか?
第2章 キラキラ「巨大市場」の闇
第3章 「中国で稼ぐ」見果てぬ夢
第4章 欲望に満ちた市場、果てしない孤独感
第5章 契約のために、とにかく粘ります
第6章 中国は、巨大工場ではなく、巨大買い手市場です
第7章 自称「中国ビジネス通」の恐怖
第8章 奈落
第9章 さらばチャイニーズ・ドリーム
第10章 何が中国の真実なのか?
終章 ならばどう中国市場と付き合うべきか


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