「ツキを呼び込む100の法則―運命は科学的に好転できる! 」無能 唱元

【私の評価】★★★☆☆（79点）

要約と感想レビュー

　「地上最強の商人」の翻訳者である無能 唱元さんの一冊です。いわゆる成功法則集となっています。ツキは人が運んでくる。だから、人から嫌われてはいけない。さらには、嫌いな人とは付き合ってはいけないのです。成功哲学とツキは連動しているのです。

　だから、失敗者を援助してもいけません。失敗者は、その失敗する原因を心からなくさないかぎり、再び失敗するのです。そして、失敗した時、自分を助けたあなたの手を噛むというのです。失敗者と付き合う人も、失敗者になってしまうのです。

・ツキは人的関係を媒体として訪れたり、去ったりするものである。つまり、ツキというエネルギー流は、コネというパイプラインの中を流れて、人々の間に行きわたるものなのだ（ｐ56）

　面白いところでは、無能さんの助言は、不幸な人の反対をすればいいということです。過去を悔いるのではなく、過去を自分を成長させてくれた思い出として感謝の気持ちで思い出す。未来を悲観するのではなく、良い未来をイメージし、成功した自分に喜ぶ。そして、現在の幸せに感謝するのです。

　そして、成功者は挑戦を続ける人です。挑戦する人に勝利はくるのです。成功者はあきらめず、あらゆる方法に挑戦しているうちに、正しい答えが示されてくることを知っているのです。だから、人を説得する時には、その得られる利益について、よく説明することから始めるべきなのです。間違っても、正義の立場から、現状はかくあるべきだ、などと主張してはなりません。

　正義を主張するとは、現在を否定し、相手の自己重要感を下げることになるからです。こうしたこの当たり前のことを知らず、実行できない人が多いので、成功者が少ないのでしょう。

・不幸な人は「過去を後悔し、未来を心配し、現在に不平をいっている」・・だから、幸福になるためには、その反対を思えばよいのだ（ｐ81）

　声をととのえると、自らの感情がととのい、ツキがよくなるとか、アイデアが生じたら、直ちに行動せよなど、成功法則とは、昔からもう完成しているのだな・・・と感じました。あとは、それを使うだけなのです。

　アイデアがひらめいたら、それを実行するための知識をすぐ探して、行動の準備をしましょう。無能さん、良い本をありがとうございました。

この本で私が共感した名言

・完全主義は危険である・・・（ｐ146）

・周囲の人々の期待のためにだけ、自分の人生を使おうとするのは、バカげた行為であるといって差しつかえない（ｐ102）

・相手の自己重要感を高めてあげるには、まず相手を尊重しようとする態度が必要である・・・「自分以外の人は、すべて皆わが師」とは、吉川英治の言葉である（ｐ20）

▼引用は、この本からです。

【私の評価】★★★☆☆（79点）

目次

１．相手はなにを考えているかを知れ。
２．相手の言動を察知せよ。
３．言動の危険信号は、不機嫌によるものと知れ。
４．相手の自己重要感を高めよ。　　　　　　他

著者経歴

　無能 唱元（むのう　しょうげん）・・・独自の「人蕩術（じんとうじゅつ）」を説き、自分の思い描く夢や願望を確実に達成する方法を指導する異色の師。15年間の参禅修行中に、「自分の人生の成功や幸福はすべて自分の潜在意識『アラヤ識』がつくりだすもの」という悟りを得て、飛騨の円空庵禅通寺小倉賢堂師より「唱元」の法名を授かる。その後、数多くの仏典や西洋哲学、心理学を学び、潜在意識を活用した「人蕩術（じんとうじゅつ）」という、これまでにない願望達成法を完成、唯心円成会を主宰。昭和14年、長野市生まれ。平成23年逝去。

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