「日本人の矜持―九人との対話」藤原 正彦

| このエントリーをはてなブックマークに追加

日本人の矜持―九人との対話 (新潮文庫)

【私の評価】★★★☆☆(79点)


■「国家の品格」の著者である藤原さんが、
 中西 輝政, ビート たけし, 佐藤 愛子, 曽野 綾子, 佐藤 優,
 阿川 弘之, 山田 太一, 齋藤 孝, 五木 寛之さんと対談しています。


 対談というよりも、
 「国家の品格」について皆さんどう感じましたか?
 と聞いている感じ。


 藤原さんも自説をベースに
 対談を楽しんでいるようです。


・「子供を傷つけない」教育の帰結が、「ゆとり教育」でしょう。
 文科省や日教組は「詰め込み教育」を敵視し、
 授業時間の削減や教科書を薄くすることに
 血道を上げてきました・・(藤原)(p64)


■藤原さんの自説は、
 英語教育より日本語教育。


 学校で読書を強制せよ。


 お金至上主義から真の幸福主義へ。


 教育こそ国家の大事、
 ということでしょうか。


・人間とケダモノの違いは、
 本を読むか読まないかなんです(藤原)(p66)


■驚くのは、ビートたけしさんが、
 数学者の藤原さんの対談のために、
 数学の問題集をやってきたというところ。


 対談相手への配慮を感じますね。


 レベルの高い人たちの
 対談だと思いました。


 藤原さん、
 良い本をありがとうございました。


───────────────────────────────


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・文部科学省は、「英語ができないと国際人になれない」
 と言っていますが、これもまったくの大嘘です・・・
 大事なのは話す技術ではなく、伝えるべき内容を
 きちんと持っているかですからね(藤原)(p16)


・戦後、日教組が自分たちのことを「聖職者」ではなく、
 「労働者」と言い出しましたね。私は、あの瞬間が
 決定的な教育崩壊のスタートの日だったと
 今でも思っています(曽野綾子)(p73)


・経済学の前提自体が根本的に間違っている。
 人間の幸福ということは全く考慮にない。
 人間の金銭欲のみに注目し、富をいかにして
 高めるかしか考えていない。(藤原)(p96)


・昭和20年8月9日にソ連が満州に侵攻してきたのは、
 まさに火事場泥棒です・・・日本では、阪神淡路大震災のときも
 略奪がなかった。欧米でも中近東、中南米でもどこでも、
 災害があれば必ず起こるんですが。(藤原)(p211)


・ヴェンセスラウ・デ・モラエスというポルトガルの作家が
 日本に来たとき、「日本人は歌ってばかりいる」と驚いたそうです。
 大工はとんかちを鳴らしながら歌う、おばさんは洗濯しながら歌う、
 行商人は歌いながら物を売る、子供は学校の行き帰りに歌う。
 歌で満ちた国だと不思議がっている(藤原)(p190)


・「論理的によいと思ったら改革はどんどんすべきである」
 といったアメリカの価値観に染まっていたんです。
 ところがイギリスでは「改革に熱を上げるのは愚かだ
 改革なんてしても多くは改悪になるだけだ」と冷めている。
 そして伝統を非常に重んじる。(藤原)(p48)


・あの国(北朝鮮)は、求愛を恫喝で表現する文化ですから(笑)。
 ・・・手嶋龍一さんの小説「ウルトラ・ダラー」に反応して、
 「日米の特務機関が協力して偽札を作り、北朝鮮に入れている
 という証拠を人民保安省は握っている。我が国の転覆を図る
 謀略を断固許さない」・・・反北朝鮮キャンペーンはもう 
 勘弁してください・・というメッセージなんです(佐藤優)(p123)


日本人の矜持―九人との対話 (新潮文庫)
藤原 正彦
新潮社
売り上げランキング: 85,653

【私の評価】★★★☆☆(79点)

この記事が参考になった方は、クリックをお願いいたします。
↓ ↓ ↓ 
人気ブログランキングに投票する
人気ブログランキングへblogrankings.png


■目次

「日本人らしさ」をつくる日本語教育(齋藤孝)
論理を盲信しないイギリスに学べること(中西輝政)
真実を述べる勇気を持つ日本人に(曽野綾子)
人間の弱さを感じること―傷つくことで得る豊かさ(山田太一)
アンテナが壊れシグナルが読み取れない日本(佐藤優)
昔の流行歌には「歌謡の品格」があった(五木寛之)
人生すべてイッツ・ソー・イージー(ビートたけし)
心があるから態度に出る―誇りが育む祖国愛(佐藤愛子)
「たかが経済」といえる文化立国を(阿川弘之)


楽天ポイントを集めている方はこちら



読んでいただきありがとうございました!


メルマガ「1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』」
36,000名が読んでいる定番書評メルマガです。購読して読書好きになった人が続出中。
もちろん登録は無料!!
        配信には『まぐまぐ』を使用しております。



この続きは無料メールマガジン 「1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』:1ヶ月30冊を超える情報をe-Mailで」でお読みいただけます。

無料メルマガ購読

>月別(2002年7月~)