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「ジム・ロジャーズ中国の時代」ジム・ロジャーズ

2013/02/27公開 更新
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ジム・ロジャーズ中国の時代


【私の評価】★★★☆☆(74点)


要約と感想レビュー

 ジムは1990年に中国をバイクで横断。2000年にはメルセデスベンツで、中国を旅しました。そして、中国の経済が離陸したことを確信します。2003年に生まれた娘のためには、中国人の乳母を雇って、娘に中国語を教えています。ジムは、ドルを売って元を買い、娘に中国語を学ばせているのです。


 中国では技術集約型製品の輸出が1993年から2004年の約10年で二倍になったという。1970年代の初めに「メイド・イン・ジャパン」といえば安っぽくて質の悪い紛い物として馬鹿にされていたことを考えれば、ものをつくっているうちに中国製品の品質も向上していくと著者は予想しているのです。


・13億人の人たちの驚くべき可能性と企業家精神が解き放たれた。できたばかりのレストランの店主が従業員への支払いを滞らせたことはないと胸を張っていた。農家の人が貯金をはたいて絨毯工場を作っていた。通りの脇にビリヤード台を置いて小銭を稼いでいた子供がもっと大きな事業を始めていた。(p11)


 ジムの投資スタンスは、割安の株や商品を買うことです。だれも気付かないうちに、購入してしまうのです。ジムには、今の中国が割安に見えます。1907年のアメリカの株式が割安で、1960年の日本の株式が割安であったように。


・1908年の段階で,米国の行く末がどれほど不確実なものに見えたか想像してほしい。今日の中国も同じように混乱していて課題は山積みのように見える。しかし,1908年から2007年まで,米国の投資がどこへ向かったかを見れば,2008年の中国に自信が持てる。1907年,米国経済は崩壊し,悲観論者が幅を利かせていた。(p19)


 確かにこれからの経済は、中国の時代なのかもしれません。ただし、中国共産党が中国人のやる気を邪魔せず、戦争を始めなければの話です。


 ジムさん、良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・米国の強硬派はとても神経質になっている。しかし,私は(温かい心は信じていないかもしれないけど)冷たい経済原理を信じている。読者の皆さんもマクドナルド要因という言葉を聞いたことがあるだろう。ビックマックを売っている国同士が戦争をしたことは一度もない(p72)


・2005年に始まった株式市場の上昇は間違いなくバブルの初期だ。・・タクシーの運転手がこつこつ貯めたお金を耳寄り情報に賭けたり,店員が友だちからお金を借りて手っ取り早く稼ごうとしていたりしたら,用心したほうがいい頃合いだ。(p94)


世界の農耕地のうちでたったの7%で,世界の人口の20%を養っているという事実は曲げられない。言い換えると,中国は米国の四分の三の農地で4.5倍の人間を養っているのだ(p219)


・私が初めて中国へ行ったころは,国営のCAAC(中国民用航空総局)が航空産業を独占していた。皆が同社の名前は「中国の飛行機はいつも落ちる(Chinese Airlines Always Crash)」という意味だよと言っていたものだ。今やこの会社も多角化し,趣味の悪い冗談も過去のものになった(p201)


▼引用は下記の書籍からです。
ジム・ロジャーズ中国の時代
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ジム ロジャーズ
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【私の評価】★★★☆☆(74点)


目次

序 章 中国潮流
第1章 投資 人民帽から小型株へ
第2章 リスク 成功という危惧
第3章 ブランド 百花繚乱
第4章 エネルギー そんなに真っ黒ではない
第5章 輸送 道を拓く
第6章 観光 風に乗って
第7章 農業 もう投資した?
第8章 保険・教育・住宅 人民に奉仕せよ
第9章 新興の中国 未来の人民共和国



著者経歴

ジム・ロジャーズ(Jim Rogers)・・・1942年生まれ。大学卒業後、米陸軍に従事し、その後、ウォール街 で働く。ジョージ・ソロスと共同で国際投資会社クォンタム・ファンドを設立し、10年で40倍以上の驚異的なリターンを実現する。37歳で引退。大学教授、TV司会者として活躍しながら個人で資産運用。バイクと車で世界を二度旅して回る。


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