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「走る哲学」為末 大

2012/12/15公開 更新
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走る哲学 (扶桑社新書)


【私の評価】★★★★★(94点)


要約と感想レビュー

■プロ陸上の選手だった為末さんが、
 Twitterでつぶやいた言葉を
 集めた一冊です。


 Twitterで本ができるのかと思いましたが、
 変な名言集よりずっと素晴らしい。


 アメリカに練習の拠点を置いていたせいか、 
 アメリカと日本の比較しているところが、
 印象的。


 日本は結果主義、
 アメリカはチャレンジ主義
 なんですね。


・アメリカは、結果主義に見えて、チャレンジに対しての興味なんですよね。オリンピックに挑んでいるっていうのでみんな満足なんですけど、日本て結果主義じゃないですか(p130)


■日本では失敗すると
 徹底的にマスコミに書かれる。


 オリンピック代表なんて、
 非常に期待される。


 それで日本の選手は、
 期待に応えようとする。
 努力する。


 でも、人の評価ばかりを気にしていて、
 自分の本当にやりたいことを
 忘れちゃいけないよ

 と為末さんは言うのです。


 自分に言い聞かせているの
 かもしれませんね。


・他人の評価によって勝敗が決まる事は多いのだけれど、勝ちきる人は他人の評価を無視して突き進む事もできる人。手放すと手に入れることができるという矛盾(p56)


■世界は広い
 という為末さんの言葉も印象的。
 視点を広くしたい。


 日本だけにとどまっていてはいけない。
 いろいろ死ぬまでに
 経験したいものです。


・世界は広い。そして人生は何とかなる。見えていない選択肢を見るために、もっとたくさんおかしな体験をする若者が増えてほしいと思う(p28)


■Twitterもがっちり書き続ければ、
 本になるんだなあ~と思いました。


 世の中を冷静に見る目として
 素晴らしいと思います。


 為末さん、
 良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

危機感が安心を生み、安心感が危機を生む。陸上競技のピストルを鳴らすための雷管というものがあって、その箱の裏にこう書いてある。"危険であると認識しているうちは安全である"(p82)


・子どもを勝負弱くさせるのは簡単。失敗したらおしまいだよと言い続ける事。そうすれば失敗を恐れ、挑戦を恐れ、評価を気にするようになり、縮こまる。(p52)


・父親は半年の余命宣言をされたのだけれど、その時から僕の頭には、もしあと半年で僕が死ぬとしたらという考えがずっとあって、もしそうだとしたら今やっている事で本当に大丈夫だろうかと自分に聞くようになった(p37)


・アドバイスは必ず相手の成長を奪う側面を持つ。困難は気づきを得るチャンス。故に困難を解決してしまえば、気づきは得られない(p120)


・限界の概念を持って自分の強みを考えると、苦手なものを克服している時間なんてなくて、得意なものを徹底的に伸ばす方向がいいんだと思う(p142)


・使命感とは、周囲の期待に応える事ではなく、自分の役割に気づく事。(p205)


・天皇陛下が被災地に行かれた時、頑張りましょうでもなく、これからはいい事がありますよでもなく、ただ大変でしたねという共感を示されていた(p117)


▼引用は下記の書籍からです。
走る哲学 (扶桑社新書)
為末 大
扶桑社
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【私の評価】★★★★★(94点)



著者経歴

 為末 大(ためすえ だい)・・・1978年生まれ。日本人初のトラック競技プロ陸上選手(400mハードル)。中学・高校時代は100m、200mで次々と記録を更新。法政大学へ進み、日本学生選手権400mハードル3連覇。シドニー、アテネ、北京五輪に出場。世界選手権では2001年エドモントン大会にて3位に入り、トラック競技で日本人初のメダル(自己ベスト47秒89を記録)、2005年ヘルシンキ大会でも銅メダルを獲得した。


目次

第1章 自分を軸に
対談 ルールに適応する事
第2章 社会を軸に
対談 ツイッターと日本文化
第3章 コミュニケーション
対談 スポーツが社会にできる事
第4章 スポーツ
対談 撤退の戦略、滅びの美学
第5章 ふたたび、自分を軸に


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コメント(1)

ソムリエさんのメルマガがキッカケで購入しました。

いかに自分自身に打ち勝つか、

周りに振り回されずに生きていくか、

多くのヒントをもらいました。

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