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「「話し方」の心理学―必ず相手を聞く気にさせるテクニック」ジェシー・S. ニーレンバーグ

2012/07/11公開 更新
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「話し方」の心理学―必ず相手を聞く気にさせるテクニック (Best of business)


【私の評価】★★★★☆(82点)


要約と感想レビュー

会話のテクニック本は多数ありますが、この本は、会話の技術を心の問題まで拡張しています。つまり、会話とは情報だけでなく、相手の心の奥底でうごめく感情を伝えるものだからです。


ですから、言動の表面的な解釈だけで対応してはまちがうことがあるということです。相手の頭のなかでは会話と同時進行で、別の思考が進んでいるのです。


・会話とは意見を伝えるだけのものではなく、感情を伝えるためのものでもある(p23)


難しいのは、その感情を本人も理解していないことがあるということです。部下の報告を聞いていてイライラすると思ったら、・・・二日酔いだった・・・ということもあるわけです。人間とは合理的なようで、動物的な感情も持っていることを理解していなくてはならないのでしょう。


相手が怒りだしたとしても、相手の言葉がそのまま自分にむけられたものと思い込まないほうがよいという。あくまでも瞬間的に怒りが言葉となって発散されているに過ぎないことが多いのです。


だから、相手に感情的になっていることを自覚させ、さらに理由を引き出すのです。たとえばこのように聞いてみましょう。「本当のところはどのようにお考えですか?」「反対の理由はどこにあるのでしょう?」。


・不快な気持ちを理屈で解消することはむずかしい。原因はよそにあるのだから、理屈にあわなくて当然なのである(p74)


日本語では「行間を読む」といいますが、相手の感情を理解しようという意識が必要なのでしょう。気分が悪そうなら近づかないことです。


ニーレンバーグさん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言

・あなたの考え、あなたの気持ちに関心を払っています、自分の思いと同じくらい尊重していますという気持ちが相手に伝われば実りある会話となる(p45)


・胃液の分泌や血液の循環を制御できる人はいない。感情も同じである。・・まずは理解を示す。・・・が、だからといって相手のいいぶんにすべて賛同する必要はない。(p88)


会話とは、感情を発散するための最強の手段であるとわきまえておくべきである(p69)


「話し方」の心理学―必ず相手を聞く気にさせるテクニック (Best of business)
ジェシー・S. ニーレンバーグ
日本経済新聞社
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【私の評価】★★★★☆(82点)


目次

人とわかりあうことのむずかしさ
会話に乗ってもらうために
人の考えを引き出す
人の感情にどうむきあうか
言葉に託されたメッセージを読む
思考を伝え、相手からフィードバックをもらう
話を聞いてもらうために
頭をはたらかせる
相手の抵抗にどう対処するか
発言の意図をつかむ
会話におけるギブ・アンド・テイク
複数の聞き手に意志を伝える
説得の手法


著者経歴

ジェシー・S・ニーレンバーグ()・・・産業心理学者。心理学博士。ニューヨーク大学などにて心理学と対人関係について教鞭を執るかたわら、1952年にトレードウェイ・サイコロジカル・サービスを設立。企業向けに心理学的な見地に立った人事コンサルティングをおこなった。対人術のワークショップも頻繁に開催し、ビジネスと心理学をつなぐ分野で幅広く活躍した


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