「ナニワ金融道 カネと非情の法律講座」青木雄二
2012/06/06公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(82点)
■裏金の世界を書いたマンガ「ナニワ金融道」は、
面白いと思っていましたが、
その解説版です。
あまりそうした世界とは関係ないと
思っていましたが、
住宅ローンは借金です。
返せなくなれば、
家を競売にかけられる
ことになるのです。
・道具屋は、予定通り競売にかけられた商品を値付けされた額で
買い取る・・・おれは10万円でこの家財道具を買ったんだけど、
これを20万円で買ってくれよ・・・こう言われた債務者の大半は、
喜んで20万円で自分の家財道具を買い戻すそうだ(p80)
■金融の世界は、お金の貸し借りです。
その中には、
お金を騙し取ろうとする人もいれば、
その金を取り戻そうとする人もいる。
貸すほうが悪いのか、
返さないほうが悪いのか。
良い悪いよりも、
和解で解決するケースが多いようです。
・ギャンブルでつくったような借金のように、
破産できない借金が多額にある場合は、
夜逃げということになる。・・・がんばって
五年間逃げられれば時効にもなる。(p128)
■自分には関係ないと思っていても、
不況といわれる現在では、
裏の世界の勉強も必要なのでしょう。
カネとは何なのか。
借金について学びましょう。
青木さん、良い本を
ありがとうございました。
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■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・警察という組織も役所体質がひじょうに強く、
簡単に弁護士の思惑通りに民事事件に首を突っ込むことはしない。
いったん受け取った告訴状にかかわる事件は
一定期間内に処理を終えなければならない・・・
得をするのは弁護士だけということくらい百も承知(p37)
・老後の資金にと爪に灯をともして貯めた虎の子のカネを
だまし取られてしまい、その相手が破産申立てを出してしまった・・
以前なら暴力団に取立てを依頼すれば、高い手数料は取られたとしても、
ある程度のカネは取り返すことができた(p56)
・債務者の妻や娘を借金のカタとして、
ソープランドに売り飛ばしてしまうことも
現実にある。(p106)
・自己破産はある程度の債務額に達していないと
認められにくい。だからわざと借金をする
債務者もいるという(p119)
・実印が押された白紙委任状と印鑑証明を手に入れて
しまえば、業者はなんでもできると言っても過言ではない。
・・・第一は不動産登記・・・公正証書の作成に使う・・
公正証書さえつくれば、判決なしに強制執行(p158)
【私の評価】★★★★☆(82点)
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