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「知識創造の方法論―ナレッジワーカーの作法」野中 郁次郎 紺野 登

2010/12/01公開 更新
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知識創造の方法論


【私の評価】★★☆☆☆(64点)


要約と感想レビュー

 社会においては、経験も大切ですが、それを一般化してノウハウとしてだれでも使えるようにすることも大切です。逆に、知識だけで、現場での経験が反映されていなければ、机上の空論ともなりかねません。


 日本で言えば、西田幾多郎は経験を出発点として型を考えました。西欧ではプラトンは本質追求思考であり、対話を重視します。デカルトは分析論理思考で、分析のための連結する方法論を考えました。デューイは実践をつうじて知恵を学習・体得していく方法論です。


 では、ホンダ技研の「わいガヤ」だけでなく、「タマ出し会」とか開発チーム全員が長期間行動をともにして各自が感じたことを徹底的に話し合う「山ごもり」と呼ばれる方法もあったという。こうした実績をどう活用するのか、ということです。


 またキヤノンでは役員が毎朝七時半には出社し、八時から集まって役員会議室で暗黙知の共有を行う「朝会」を開催しているという。では、自分の会社では、どういった仕組みで暗黙知を伝えていくのか、考えることも一つの課題なのです。


 そうした知識と自分の体験を組み合わせ、仮説を立て、やってみることが大切なのでしょう。野中さん、良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・ベンジャミン・フランクリン(1706-90)・・・「時間は貨幣だ」、「信用は貨幣だ」、「貨幣は繁殖し、子を生むものだ」、「支払いのよい者は他人の財布にも力を持つことができる」(p108)


・自動車も「馬なし馬車」と呼ばれていた・・戦車(タンク)・・・当初は「陸上巡洋艦(ランドクルーザー)」などと呼ばれていました。(p150)


知識創造の方法論―ナレッジワーカーの作法
野中 郁次郎 紺野 登
東洋経済新報社
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【私の評価】★★☆☆☆(64点)


目次

序 知の方法を身にまとう
第1部 知の方法論の原点
第2部 社会科学にみる知識創造の知
第3部 「コンセプト」の方法論
第4部 経営と知の方法



著者経歴

 野中郁次郎(のなか いくじろう)・・・1935年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。富士電機製造(株)勤務ののち、カリフォルニア大学経営大学院(バークレー校)にてPh.D.取得。南山大学経営学部、防衛大学校、北陸先端科学技術大学院大学各教授を経て、現在、一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授およびカリフォルニア大学経営大学院(バークレー校)ゼロックス知識学特別名誉教授、経済産業研究所ファカルティフェロー


 紺野登(こんの のぼる)・・・1954年生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業。博報堂にてグローバル・マーケティング、都市開発プロジェクト等に関わる。現在、株式会社コラム代表。大手企業のナレッジマネジメント、知識産業の新規事業開発、デザイン戦略、次世代リーダーシッププログラム開発等に関わる。北陸先端科学技術大学院大学客員助教授を経て、多摩大学大学院客員教授


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