「壬生義士伝(上・下)」浅田 次郎

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壬生義士伝 上   文春文庫 あ 39-2壬生義士伝 下   文春文庫 あ 39-3

【私の評価】★★★★★(93点)


■本のソムリエは、青森県八戸育ち。
 南部の男です。


 そして、幕末の新撰組に、南部藩を脱藩した
 吉村貫一郎という男がいました。


 その吉村寛一郎を中心に、
 この物語は進んでいきます。


■南部藩の足軽であった吉村貫一郎は、
 文武に才能を示しますが、
 足軽は足軽。


 貧困の中から脱藩して
 金を故郷に送るために上京します。
 そして、新撰組入隊。


 新撰組では守銭奴とバカにされながら、
 多くの人を斬り、手柄を立て、
 妻子へ金を送りつづけます。

 (今でいう出稼ぎでしょうか)


・御一新ののち、会津藩は下北半島さいはての地、
 斗南(となみ)へと国替えになった。・・・もっとも、
 斗南は三万石どころか満足に米など育たぬ不毛の凍土じゃ。(下p79)


武術の達人でありながら、
 家族を大切にする男


 地味で田舎くさいのに、
 知恵と笑顔を持った男。


 不運のなかでも、
 努力でその運命を全うする男。


 バカにされながらも、
 誰からも愛された男だったのです。


・「南部の子だれば、石ば割って咲け」という
 吉村先生の訓(おし)えに支えられて、
 誰もが努力を重ねることができたのです。(下p134)


■南部の男を浅田さんに表現してもらって、
 涙が出てきました。


 浅田さん、良い本をありがとうございました。


━━━━━━━━━━━


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・私たち奥羽列藩も、実は錦旗を奉じていたのですよ。
 「東武天皇」というお名前で私たちが推戴しておりましたのは
 輪王寺宮様―先帝明治天皇の父君孝明帝の
 御皇弟にあらせられます(上p179)


・薩長の恨みを一身に買い、恭順せる慶喜からすべての責任を
 押しつけられた会津を、
 どうして見捨てることができよう(下p74)


・薩長の私怨のために発せられた勅命は、
 畏れ多いことではありますが誤りであったと言うほかはない。
 九条総督は大要を理解せられ、
 いったんは嘆願書を受理なさったのですが、
 これはたちまち長州人の参謀である世良修蔵らによって
 却下されることになった。・・・
 会津討伐どころか、会津藩に最も同情的であった
 庄内藩まで討伐せよとの命令が、
 諸藩に対して発せられたのです(上p185)


壬生義士伝 上   文春文庫 あ 39-2
浅田 次郎
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5 義の道
5 この作品は吉村貫一郎を丁寧に浮き彫りにする伝記
5 複雑な世の中に一筋の光明が。。。
5 もう一つの、幕末維新話。
5 吉村という男は

壬生義士伝 下   文春文庫 あ 39-3
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おすすめ度の平均: 5.0
5 壬生義士伝 完結
5 小説と分かっていても、つい、力が入ってしまう。
5 生き抜く苦しみ
5 泣けて仕方ない作品
4 よい本と思いますが。。。。

【私の評価】★★★★★(93点)



■著者紹介・・・浅田 次郎(あさだ じろう)

 1951年生まれ。
 1995年『地下鉄(メトロ)に乗って』で吉川英治文学新人賞受賞。
 1997年『鉄道員』で直木賞受賞。
 2000年『壬生義士伝』で柴田錬三郎賞を受賞。
 その他著書多数。


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コメント(1)

最近感動した本は、「壬生義士伝」です。

内容は

新撰組の活躍の中に生きた南部藩出身の
吉村貫一郎の話です。

同じ東北出身として身近に感じられる人物像
です。(実直で忍耐強いなど)

回想シーンにて様々な人からの証言を元に
人物を多角的に語られていきます。

司馬さんの時代小説もそうですが、その時代の
空気感と武士の覚悟が細かく描写されており
話に吸い込まれる、浅田さんの作品と思います。

現在においても【どのように生きるのか?】

考える機会をもらえるのが時代小説の良さの
ひとつかと思います。

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