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「自分の会社を100年続く企業に変える法」曽根 康正

2010/07/09公開 更新
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自分の会社を100年続く企業に変える法 (アスカビジネス)


【私の評価】★★★★☆(88点)


要約と感想レビュー

 税理士の中には、「税金で取られないようにもっとお金を使ってください」などと訳のわからない助言をする人がいるようですが、この本はまったく違うものでした。同族会社を、経営と資本を分けて、永続的に社会貢献をできる会社とするための考え方を教えてくれる一冊です。


 まず、会社と創業家を分離します。中小企業では社長や親族が連帯保証人になったり、自宅を担保としている場合がありますが、こうした個人保証は止めるようにします。会社とは社会の公器であり、もし倒産しても、創業家に影響がないようにしておくわけです。さらに、創業家は長男、長女が引き継ぐものとし、会社の株式も大半は創業家が押さえます。


 会社の運営においては、支払手形の発行を止めるように努めます。そして、自分がいなくなっても理念が引き継がれるように、経営理念の浸透を図っていきます。さらに、毎月の数字のチェックで無借金経営を目指すことも大切です。


・事業会社は不動産を保有しない、かつ原則、銀行からの借入のない会社にします。当然、支払手形は発行しない会社にします(p121)


 小手先の節税提案ではなく、本当の意味での永続する会社を目指していることに感心しました。曽根さん、良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・まずは自社の歴史を学んでみましょう(p77)


・支払手形は倒産に直結する最も危険であるため、避けるべきです。また、伝統ある100年企業を作るためには信用が第一なので、信用を失うような仕入先への買掛金支払の遅延は避けるべきです(p166)


・「成功者」の反対は「失敗者」ではなく、「チャレンジしない人」なのです(p111)


・トヨタがGMを抜いて世界一になるなど20年前に世界中でそんなことを思った人はいないでしょう。ただ、トヨタの人間の中で誰か一人は思っていたはずです。誰もいなければ絶対なれないし、一人でもいればなれる(田代正美)(p190)


・銀行がこれ以上お金を貸さないと言われた時点が、事業のやめ時なのです(p209)


自分の会社を100年続く企業に変える法 (アスカビジネス)
曽根 康正
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【私の評価】★★★★☆(88点)


目次

プロローグ 中小企業はなぜ経営を継続できないのか?
1部 普通の中小企業と100年続く企業とは、何が違うのか?
2部 100年続く企業に変える方法
エピローグ 自分の会社を100年企業にするためのまとめ



著者経歴

 曽根 康正(そね やすまさ)・・・1959年生まれ。TAC専任講師、丸の内会計事務所を経て、平成元年独立。平成19年SMC税理士法人を設立し、SMCグループ代表。


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