「たかがビールされどビール」松井 康雄

【私の評価】★★★★☆(88点)


■アサヒビールにおいて、
 スーパードライを企画した
 松井さんの一冊です。

 この本からは、
 自信満々な松井さんの
 雰囲気が伝わってきます。

 実際、社内ではかなり
 嫌われていたようです。


・本社のマーケティング部に樽詰酎ハイ商品化計画を提案した。
 簡単に一蹴された。・・・本社の担当者たちはまたまた、
 松井のヤツはとんでもない無理難題を吹っかけてきたとばかり(p114)


■その一方で、商品企画については
 光るものを持っていたようです。

 若い頃から、いろいろアイディアを出し、
 挑戦しています。

 そこから学んだのは、
 社内で上の地位を獲得しなくては、
 自分のやりたいことはできないということです。


・入社以来、機会あるごとに積極的に自分の考えを提案してきたが、
 それが採用されて実施されたことはなかった。・・・
 しかるべきポジションにつかない限り、
 自己実現はありえないとの考えをもつようになった。(p140)


■スーパードライの企画は、
 ラベルの一新、さらにビールの味を変えるという
 大きなリスクを取りました。

 これだけ唯我独尊、自信満々な人でなければ、
 スーパードライのような革新的なビールを
 発売することはできなかったでしょう。


・これほどわれわれ皆が反対しているにもかかわらず、
 お前はどうしてもやりたいという。本当にどうしようもない奴だ。
 そんなにやりたいなら、好きなようにヤレ」
 これで、社長は一切の発言を封じてしまったのである。かくして、
 一瞬にして、スーパードライの発売は決まった。(p230)


■どこの企業でも、
 やりたいことをやるならば、
 左遷または会社を辞めるくらいの
 覚悟が必要なのだと思いました。

 どこの会社も多くの人で構成されており、
 もがきながら、人間関係の中で仕事をしている
 ことも再確認できました。

 しかし、松井さんの自信満々には笑います。
 その自信に敬意を表して、
 本の評価としては★4つとします。


─────────────────

■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・生産サイドの最高責任者が「大変なことなんだよ。
 でも、やってみよう」と言ったことである。
 この決断が成功への道を歩む第一歩となったのだ。(p160)


・いつも「全員ミーティング」というのをやった。
 具体的には、管理職は一人ずつ個別に、一般社員は
 課ごとのグループで、全員と面談するのである。
 必ず出す質問は三つ。「今、どんな仕事をしているか」
 「今、どんな問題をかかえているか」「今、私に・・・(p367)


・コンサルタントはたくさんのヒントはくれるが、
 問題解決策は当事者しかつくることはできない(p97)


▼引用は、この本からです。

たかがビールされどビール―アサヒスーパードライ、18年目の真実 (B&Tブックス)
松井 康雄
日刊工業新聞社
売り上げランキング: 32657
おすすめ度の平均: 4.5
5 悪いところもいいところも良くわかる本
4 『スーパードライ』 真の生みの親のお話
5 ドライ戦争の内幕
5 Best of ビジネス書
5 プロジェクトX!!

【私の評価】★★★★☆(88点)


■著者紹介・・・松井 康雄(まつい やすお)

 1938年生まれ。
 元アサヒビール・マーケティング部長。
 スーパードライを大ヒットさせる。


─────────────────

■関連書評■

a. 「前例がない だからやる!」樋口廣太郎
【私の評価】★★★☆☆

b. 「元気と勇気が出る仕事術」樋口 廣太郎
【私の評価】★★★☆☆

c. 「村井勉の辞めるヤツは教育しない」村井 勉
【私の評価】★★★☆☆

d. 「発酵道」寺田 啓佐
【私の評価】★★★★★


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