■最近、ありがちなタイトルに
疑念を持ちながら読んでいきましたが、
大きく裏切られた一冊でした。
研究のためにマグロ船に乗り込むこととなった著者は、
人生で大切なものをもらったのです。
■海という自然を相手に戦うマグロ船は、
マグロの群れと出会えるかどうかといった
「運」に左右される職場です。
それも一日17時間、はえ縄を上げ下げする単純作業です。
低気圧でも来れば、大きな波にもまれ、
死と隣り合わせの職場なのです。
では、こうした職場で
いかにモチベーションを維持できるのでしょうか。
・こんなにヒマだと、嫌になってきません?・・・
おいどーらは、おいどーらにできることをすべてやったんど。
それからの後のマグロが捕れるかどうかなんて、海が決めることど。
(p43)
■そこには、やるべきことをやる、
悩んでもしょうがないことは悩まない、
人間の感情はコントロールできるといった、
悩みへの対処法があったのです。
いつマグロが捕れるか分からない職場では、
そうした不安の中で仕事を続ける
ノウハウが必要だったのでしょう。
・マグロが捕れる日と、捕れない日で、漁師のやる気が
変わらないのですか?」・・・「あー?いいことが起きたら
喜んで、嫌なことが起きたら暗くなる。それじゃ犬と同じ
じゃねーか。人間はの、感情をコントロールできるんど(p34)
■また、1か月以上、船の中で共同生活をするため、
メンバーの長所を見てあげる、
成長したところを評価してあげる、といった
メンバーとの関係づくりのノウハウも高度なものでした。
これは、著者が乗船したマグロ船の船長が、
たまたま「すごい人」であったということも
あると思います。
・「お前も、マグロの処理がだいぶ上達したな」というような
言い方をするのではなく、「おまえの処理が上達しちょるおかげで、
今まで以上にマグロが高く売れるようになるの」と、「あなたの
おかげで助かっている」といった表現を使う(p178)
■あまりにレベルが高く、
マグロ船のイメージとのギャップにびっくり
してしまいました。
一流のマグロ船長から学ぶ
人生の知恵がたったの800円。
やっぱり本はいいですね。
─────────────────
■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・おいどーたちは海の仕事が好きでやっちょる。
陸の人たちは、祝いごとがあれば、マグロを食うじゃねーか。
それはおいどーらがマグロを捕ってるからできるんど。
そう思えば、マグロ船の仕事は世の中の役に立っちょる(p77)
・最初はの、『自分は何もできないダメなやつだ』と認める
ことからど。そこから一歩ずつ、自分が得意だったり、
好きなことを磨くんど(p64)
・この針には心がこもってねぇ。心がこもっていない作業は、
必ずどこかにミスが出るんど。多少のミスが許さるる仕事なら、
ちょっとばかり手を抜いても怒らるるくらいかもしれん。でもの、
飛行機や船でのうっかりは、すぐに全員の死につながるんど。(p146)
▼引用は、この本からです。
毎日コミュニケーションズ
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参考になりました。
マグロ船で学んだ「処世術」。
心が癒されながら、自分らしさの大切さや成功哲学をさりげなく教えてくれる
一気に読めた
読んで得した気持ちになった【私の評価】★★★★★(94点)
■著者紹介・・・齊藤 正明(さいとう まさあき)
1976年生まれ。
バイオ関係企業の研究所に就職。
上司からマグロ船に乗ってこい」と指示を受け乗船。
漁船という閉ざされた空間にあったコミュニケーション術や
仕事観に感銘を受ける。その後、職場の活性化のための
研修を行うネクストスタンダードを設立。
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■関連書評■
a. 「道は開ける」デール・カーネギー
【私の評価】★★★★★
b. 「魔法のお悩み解決法」小俣 和美
【私の評価】★★★★☆
c. 「社会人として大切なことはみんなディズニーランドで教わった」香取貴信
【私の評価】★★★★☆
d. 「大切なこと」松下 幸之助
【私の評価】★★★☆☆
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