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「ここ-食卓から始まる生教育」内田 美智子,佐藤 剛史

2008/12/25公開 更新
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ここ―食卓から始まる生教育


【私の評価】★★★★★(90点)


要約と感想レビュー

内田 美智子さんは、学校で性教育について講演をされているそうですが、その話を聞いてボロボロ泣く人が続出するそうです。それはなぜか?単なる性教育で、人は泣きません。それは、たぶん本質を突いているからだと思うのです。


内田さんは、私もあなたたちも皆,こうやって生まれてきました。あなたたちのお母さんも,皆,こうやってあなたたちを産みました。あなたたちは愛されているのですよ、と子どもたちに説明します。愛されて生まれてきたのだと。


子どもが問題行動をおこすのは、子どもが泣いているというのです。子どもは愛を求めているのです。そして、内田先生は、あなたたちも愛をもって子どもを作ろうと話すのです。そうでなければ子どもを作ってはいけないと、話しているのだと感じました。


・抱きしめられなかった子どもが,思春期になって抱きしめられることを求めているのです。こうした問題行動を起こす子どもたち。・・・子どもは必死に訴えているだけです。「お母さん,こっちを見て。お母さん,抱きしめて」って。(p43)


内田先生は、自らの講演会の限界も知っています。講演で家庭環境は変わりません。まず、家庭で一緒に食事を取る。家庭で家族の会話がある。そんな家庭の当たり前のことが、子どもの問題行動を予防するのだと内田先生は語りかけるのです。


だから、「手のかからない子」にこそ手をかけるべきなのです。泣かない,わがままもいわない子も、いつの間にか,声を立てずに泣くようになります。それが成長の証であり、反抗期だというのです。


本としての完成度は低いのですが,内田先生は、ものの本質を知っているように感じました。この本は大切な内容を伝えている。多くの人に伝えなくてはならないと語りかけてくるような一冊でした。内田先生の講演会は家族で聞きたいものです。DVDはないのでしょうか?もしあったら即買します。本の評価は,★5つとしました。


この本で私が共感した名言

・これまでの性教育を行っても,問題は解決しません。大事なときに自己判断がきちんとできるのは,「生まれてきてよかった」と思える子どもたちです。そして「誰かに愛されている」と実感できる子どもたちなのです。(p43)


・セックス,避妊,妊娠,中絶,やったとかやらないとかいう話は,しなくてよい,どころかしないほうがいい。・・・早すぎる性体験を一年でも二年でも遅らせる決め手は「ちょっと待てよ」と踏みとどまらせる「敷居」です。それが,親子のコミュニケーション・・・(p59)


・テレビやビデオに子守をさせるお母さんが増えています・・・ものごころがつくと,自分でテレビやビデオのスイッチを入れるようになります。子どもはお母さんが遊んでくれないのを,もう知っているからです。(p80)


▼引用は、この本からです。
ここ―食卓から始まる生教育
内田 美智子 佐藤 剛史
西日本新聞社
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【私の評価】★★★★★(90点)


目次

第1章 生を見つめて
第2章 セックスと若者
第3章 愛を食べて育つ
第4章 心のバトン
第5章 食卓の力
第6章 私の家族
終章 親になる前に



著者経歴

内田 美智子(うちだ みちこ)・・・1957年生まれ。1988年から内田産婦人科に勤務。子育て支援の幼児クラブ「U遊キッズ」を主催。「生」「性」「いのち」「食」をテーマに講演活動を行う。


佐藤 剛史(さとう ごうし)・・・1973年生まれ。2003年から九州大学農学部助手。食、農業、環境に関する講演活動を行う。


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