「ブッダの教えがわかる本―仏教を学ぶ」服部 祖承

【私の評価】★★★☆☆（72点）

要約と感想レビュー

　「仏教の教え」を教えてくれる一冊です。「八正道」「諸行無常」「六波羅蜜」など難しい言葉が出てきますが、内容は成功哲学そのものです。

　たとえば、「八正道」の「正見：正しくものを見よう」は、現実を素直に直視することです。「正語：正しい言葉で話そう」は、コミュニケーションの技術です。「中道」とは楽と苦の極端な道をはなれた自己中心の考え方を捨てることです。

　その他にも、自己を知ること、与えること、たゆまず努力すること、人の悪口を言わないなど、普通の成功哲学本に書いてあることばかりです。

　冠婚葬祭でしかお付き合いのない仏教ですが、本来は「成功哲学」を庶民に伝えるための仕組みだったのかもしれません。お寺で「成功セミナー」を開いてもらうと楽しいかもしれないと思いながら、本の評価としては★３つとしました。

この本で私が共感した名言

・「諸行無常」・・・その意味は「この世の中のものは、すべてうつりかわる」ということです。・・・それに執われたり、それを誇りおごっていたりしても、それは何もならないということです。（ｐ71）

・中国唐代の禅僧、百丈禅師の言葉に、「一日作（な）さざれば一日食らわず」とあります。つまり、人の世話になるまいという決心を持つことです。（ｐ104）

▼引用は、この本からです。

【私の評価】★★★☆☆（72点）

目次

序章　仏教を学ぶということ
第１章　ブッダの生涯と悟り
第２章　ブッダの大切な教え
第３章　仏教の実践・修行
第４章　仏教の重要なことば
第５章　仏教が説く「心」のあり方
第６章　日々を生きる心得
第７章　仏教に学ぶ「人生の指針」

著者経歴

　服部 祖承（はっとり　そしょう）・・・１９２８年生まれ。１９４９年～１９７４年小学校教諭。１９５９年～１９９５年自敬寺住職。１９９５年～２００５年自敬寺閑栖。１９７２年～２００５年法務省保護司。

仏教関連書籍

「仏教新論」森 政弘
「ブッダの教えがわかる本―仏教を学ぶ」服部 祖承
「捨てる力 ブッダの問題解決入門 」大喜多 健吾
「苦しみの手放し方」大愚 元勝
「お母さんにしてもらったことは何ですか？」大山真弘
「般若心経 生き方を学ぶ」ひろさちや

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