■小泉劇場、刺客、丸投げ・・・
多くの名言を残した小泉元首相。
その秘書官から小泉政治の裏側を解説した一冊です。
■こうして読んでみると、
小泉改革の内容は、当たり前のことを
当たり前にするということであったと思います。
例えば、予算編成は財務省が行なうのではなく
首相の方針の下に編成されるのが当然でしょう。
・諮問会議の「骨太の方針」は、この「概算要求基準」に先立って
決定される。・・・重要なことは総理自身が主導し議長を務める諮問会議で
決定し、それに従った予算編成を財務省が行なっていく、という、
考えてみれば当たり前の仕組み、ルールを作ったのである。
これは言ってしまえば簡単だが、霞が関(とそれにつながっている
族議員や業界)にとっては驚天動地の大事だったのである。(p23)
■小泉改革がうまくいったのは、
問題点を正しく把握していただけでなく、
その対応策があり、そして、その対応策を実現するための
諮問会議、人事などの方法論があったことだと感じました。
・昼は主に新聞を念頭に置いたカメラなしのぶら下がり取材とし、
夕方はテレビで映像が流れることを念頭に置いたカメラ入りの
ぶら下がり取材とした(p34)
■そして、最後は首相の命をかけた信念です。
・医療制度改革・・・先送りにしたいというのが党の強硬派の固い主張
のようであったが、総理は「三割は断固やるぞ。下でどんな議論に
なろうと最後は自分のところできちんとやるから」と言って全く
揺らぐことはなかった。(p91)
■一瞬、政治家になりたくなってしまった一冊でした。
しかし、当たり前のことを当たり前にすることが
これほどの困難を伴う国家に未来はあるのだろうか?
と疑問を持ちました。
テレビではこうした内容が伝わらないことを不思議に思いながら、
★5つとします。
─────────────────
■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・ときどき大臣が役所の人事に口出しをして大騒ぎになる、という話が
新聞を賑わすことがある・・・大臣であっても長年の霞が関の人事慣行
に口を出すことそれ自体が官僚機構の反発を招くのである。・・・
総理は・・・昔から官僚機構が自らの組織利害のために人事や組織を
壟断することを非常に嫌い、常に厳しい態度で臨んでいた。(p26)
・モンゴルやウズベキスタン、カザフスタンなど、総理就任直後から
行きたいと思っていた国でも、結局訪問したのは退任直前の
2006年夏である。(p38)
・「切られるところは反発するぞ。でもその方がいいんだ、反発がある
方が分かりやすい。中曽根さんがそう言っていたよ」とも語っていた。
(p59)
・特殊法人なんてひどいもんだ。隠れ借金の塊だ。
こういうことをみんなに分かるようにしないといけないんだ。
そうしたら深刻さが分かるぞ(p62)
・「無駄な部門を五兆円削って必要な部門に二兆円回す。
これで三兆円を削減する。後の細かい手順・内容は君たちで
考えてくれ」。翌日官邸に来た財務省の幹部に、総理はそう言い渡した。
大げさではなく、予算編成の主導権が財務省から官邸に移った歴史的
瞬間だ、と私は思った。(p67)
・防衛庁には、いわゆる背広組の内局と征服組の陸・海・空の自衛隊
という異なる組織原理を有する複数のグループが存在し、なかなか
考え方が一致しない。そのため、お互いに自分に有利な情報をリーク
しようとする傾向がある。(p129)
・郵政民営化準備室の室長は、大事な人事だった。誰にするかによって
作業が滞る可能性もある。総理の意図をよく理解している人物で、
行政経験にも長け、中立的にてきぱきと整理していく人物でなれば
ならない。また、各省の事務方に対し重みを感じさせる人物でなければ
ならない。(p239)
▼引用は、この本からです。
日本経済新聞社 (2006/12)
売り上げランキング: 2505

本当の秘録かと思ったが
まずいことは墓場までもっていくんだよね、多分
小泉政治を意味づける巧妙な仕掛けとしての一冊【私の評価】★★★★★(94点)
■著者紹介・・・飯島 勲(いいじま いさお)
1945年生まれ。小泉純一郎の初当選から議員秘書。
小泉の内閣総理大臣在任中は、内閣総理大臣秘書官。
─────────────────
■関連書評■
a. 「構造改革の真実」竹中 平蔵、日本経済新聞社
【私の評価】★★★☆☆
b. 「国家の罠」佐藤 優、新潮社
【私の評価】★★★★★
読んでいただきありがとうございました!
この記事が参考になった方は、クリックをお願いいたします。
↓ ↓ ↓
人気ブログランキングに投票する

![]()
![]()
| メルマガ「1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』」 40,000名が読んでいる定番書評メルマガです。購読して読書好きになった人が続出中。 |
| 配信には『まぐまぐ』を使用しております。 |
お気に入りに追加|本のソムリエ公式サイト|発行者の日記





![成功者の習慣 成功する人は何が違うのか[CD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51BiS9mxuNL._SL75_.jpg)


























![影響力の武器[第二版]―なぜ、人は動かされるのか](http://ecx.images-amazon.com/images/I/41dnX2kbwFL._SL75_.jpg)











































コメントする