「そうだ、葉っぱを売ろう!」横石 知ニ

そうだ、葉っぱを売ろう! 過疎の町、どん底からの再生
【私の評価】★★★★★96点)


■農協という組織は問題が多いと思っていましたが、
 そんな農協にもアホがいることをこの本で知りました。

 では、どんなアホなのでしょうか?


■著者は、共済や保険はいらないと断言して、
 農製品を売ることのほうが大切だと主張します。

 朝から晩まで、全国を製品の営業に走り回り、
 給料を商品開発のためにすべて使ってしまいます。

 給料はたったの15万円ですから、
 これは完全なアホでしょう。


 ・その講演で私は、黒板に大きく堂々と書いた。
  「営農指導はいらない」それぐらい、売ることが大事、
  販売することのほうが大事だと訴えた。・・・
  「共済はしない」・・・共済や保険よりも、売ることのほうが
  さらに大事だと主張した。・・・けっこう批判もあった。
  農協の組合長からも怒られてしまった(p47)


■著者は、地元で売れる商品を考えているうちに、
 「葉っぱ」を商売にしてみようと考えました。

 料亭などで高級料理と一緒に出される
 つまものと言われる「葉っぱ」です。

 しかし、「葉っぱ」を市場に出せば売れるというわけではありません。
 お客である料亭が望む商品でなくてはならないのです。

 そこで著者は、自腹で料亭通いをはじめ、
 お客として「葉っぱ」の使われ方を学び続けました。


 ・自腹で料亭へ勉強へ・・・料亭の経費は全部自分でまかなった。
  当時私の給料は手取りで15万円くらいだった・・・
  家には1円もいれていなかった(p69)


■こうした努力もあって、
 平均年齢70歳のお年寄りたちがつくる
 「葉っぱ」の売り上げは数億円の規模となりました。

 さらに、相乗効果として、
 お年寄りがイキイキと生活して、
 福祉に頼らず自分で行きようという人ばかりになっていったのです。


 ・年金暮らしだったお年寄りは、「彩」で収入ができて所得税を
  納めるようになり、毎日のように行っていた診療所やデイサービスも、
  忙しくなってそれどころではなくなった。(p96)


■これはすごいことです。
 お年寄りにも貢献できる仕事が存在するのです。

 こうしたお年寄りの仕事を創造していくことができれば、
 日本の将来は明るいと言えるでしょう。

 著者の信じられないくらいのアホさかげんと、
 「日本の将来への提言」の可能性を信じて★5つとしました。

─────────────────

■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・おばあちゃんたちの収入は、今ではすごいことになっている。
  多い月に売り上げが200万円とか、年収1000万円を超える
  農家も出てきた。平均年齢70歳で、これはすごいことだ。(p152)


 ・「気の空洞化」と私は言っているが、市町村合併によって、
  田舎の人の「気」はものすごく落ちた。・・・役場がなくなり、
  学校がなくなり、一次産業が儲からない。・・・特に学校がなくなる
  ということぐらい、「気」を空洞化しているものはない(p195)


▼引用は、この本からです。

そうだ、葉っぱを売ろう! 過疎の町、どん底からの再生
横石 知二
ソフトバンククリエイティブ
売り上げランキング: 861
おすすめ度の平均: 5.0
5 農村の実態と地方再生、ベンチャー経営、そして経済が良く分かる
5 笑顔が目に浮かびます
4 明るい未来のヒントです
5 ビジネスの原点
5 仕事とは何かを教えてくれる一冊

【私の評価】★★★★★(96点)


■著者紹介・・・横石 知ニ(よこいし ともじ)

 1958年生まれ。79年徳島県の上勝町農協に入社。
 86年つまもの商品「彩」を販売。
 96年上勝町役場産業課に転籍。
 99年第三セクター「株式会社いろどり」取締役。
 05年代表取締役副社長。

─────────────────

■関連書評■
a. 「夢の百姓「正しい野菜づくり」で大儲けした男」横森 正樹、白日社
【私の評価】★★★★★

b. 「日本の食と農」神門 善久、NTT出版
【私の評価】★★★☆☆


楽天ポイントを集めている方はこちら



読んでいただきありがとうございました!

この記事が参考になった方は、クリックをお願いいたします。
↓ ↓ ↓ 
人気ブログランキングに投票する
人気ブログランキングへにほんブログ村 本ブログへにほんブログ村 本ブログへ


メルマガ「1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』」
40,000名が読んでいる定番書評メルマガです。購読して読書好きになった人が続出中。
もちろん登録は無料!!
        配信には『まぐまぐ』を使用しております。



お気に入りに追加
本のソムリエ公式サイト発行者の日記

トラックバック(1)

トラックバックURL: http://1book.biz/mt/t-kazu-b/2916

【私の評価】★★★☆☆(77点) ■アメリカは日本に比べ、  型破りな人(企業... 続きを読む

コメント(2)

昨年末読んだ本ですが、個人的には2007年のベスト3に入る一冊でした。

横石さんの発想と行動力と巻き込み力に感銘を受けました。

何事も「まず動いてみる」ことだと思いました。

「そうだ、葉っぱを売ろう! 過疎の町、どん底からの再生」は
四国の葉っぱ事業のお話です。

住民が一体となることで、みんながいきいきと暮らせる様子がわかりました。

私も生きがいを持って生活したいと感じました。

コメントする

★★★★★ 94点の書籍
 失敗百選 41の原因から未来の失敗を予測する 会社人生で必要な知恵はすべてマグロ船で学んだ (マイコミ新書) なぜ消防署で住宅ローンがバカ売れするのか?―お役所系集団に口コミで売り込む方法 発酵道―酒蔵の微生物が教えてくれた人間の生き方 「なりたい
自分」に
なる心理学
死ぬまでに知っておきたい 人生の5つの秘密
最後の
パレード
成功者の習慣 成功する人は何が違うのか[CD] 交渉術 挑戦する経営―千本倖生の起業哲学 トム・ピーターズのサラリーマン大逆襲作戦〈1〉ブランド人になれ! (トム・ピーターズのサラリーマン大逆襲作戦 (1)) 弁護士が教える 気弱なあなたの交渉術
脳が教える! 1つの習慣 「先読み力」で人を動かす ~リーダーのためのプロアクティブ・マネジメント~ 小泉官邸秘録 あなたに奇跡を起こす笑顔の魔法―心から笑えなくても大丈夫 専業主婦が年収1億のカリスマ大家さんに変わる方法 スピリチュアルワーキング・ブック
ご飯を大盛りにするオバチャンの店は必ず繁盛する―絶対に失敗しないビジネス経営哲学 史上最高のセミナー 中国の「核」が世界を制す 続・志のみ
持参
ちょっとアホ!理論 倒産寸前だったのに超V字回復できちゃった! 社長、「小さい会社」のままじゃダメなんです!
出会う人みな、仕事の先生 冒険投資家ジム・ロジャーズ世界大発見 松下幸之助翁82の教え―私たち塾生に語った熱き想い 話し方入門 新装版 マザー・テレサ―あふれる愛 幸運を引きよせるスピリチュアル・ブック―“不思議な力”を味方にする8つのステップ
いま自分の
ために何が
できるか
 
社長の
販売学
 
ユダヤ5000年の教え―世界の富を動かすユダヤ人の原点を格言で学ぶ   夜回り先生 (小学館文庫)   本気で生きよう!なにかが変わる   変な人の書いたツイてる話  
こころのチキンスープ―愛の奇跡の物語   影響力の武器[第二版]―なぜ、人は動かされるのか   面白いほど成功するツキの大原則―ツイてツイてツキまくる頭の使い方教えます   NEWグランド
マネジメント
 
坂の上の雲〈1〉    
           
           

Line up

バックナンバー

Powered by Movable Type 4.25

最近のコメント