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「そうだ、葉っぱを売ろう! 過疎の町、どん底からの再生」横石 知ニ

2008/02/08公開 更新
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そうだ、葉っぱを売ろう! 過疎の町、どん底からの再生


【私の評価】★★★★★(96点)


要約と感想レビュー

■農協は問題が多い組織と思っていましたが、
 そんな農協にもアホ(面白い人)が
 いることをこの本で知りました。


 では、どんなアホなのでしょうか?


 著者は、共済や保険はいらないと断言して、
 農製品を売ることのほうが
 大切だと主張します。


 朝から晩まで、
 全国を製品の営業に走り回り、
 給料を商品開発のために
 すべて使ってしまいます。


 給料はたったの15万円ですから、
 これは完全なアホでしょう。


・その講演で私は、黒板に大きく堂々と書いた。「営農指導はいらない」それぐらい、売ることが大事、販売することのほうが大事だと訴えた。・・・「共済はしない」・・共済や保険よりも、売ることのほうがさらに大事だと主張した・・・けっこう批判もあった。農協の組合長からも怒られてしまった(p47)


■著者は、地元で売れる商品を考えているうちに、
 「葉っぱ」を売ることを
 商売にしてみようと考えました。


 料亭などで高級料理と一緒に出される
 つまものと言われる「葉っぱ」を
 直接、お店に売るのです。


 しかし、「葉っぱ」を市場に出せば
 売れるというわけではありません。
 お客である料亭が望む商品でなくては
 ならないのです。


 そこで著者は、自腹で料亭通いをはじめ、
 お客として「葉っぱ」の使われ方を
 学び続けました。


・自腹で料亭へ勉強へ・・・料亭の経費は全部自分でまかなった。当時私の給料は手取りで15万円くらいだった・・・家には1円もいれていなかった(p69)


■こうした努力もあって、
 平均年齢70歳のお年寄りたちがつくる
 「葉っぱ」の売り上げは数億円の規模となりました。


 さらに、相乗効果として、
 お年寄りがイキイキと生活して、
 福祉に頼らず自分で行きようという
 人ばかりになっていったのです。


・年金暮らしだったお年寄りは、「彩」で収入ができて所得税を納めるようになり、毎日のように行っていた診療所やデイサービスも、忙しくなってそれどころではなくなった。(p96)


■これはすごいことです。
 お年寄りにも貢献できる仕事が
 存在するのです。


 こうしたお年寄りの仕事を
 創造していくことができれば、
 日本の将来は明るいと言えるでしょう。


 著者の信じられないくらいのアホさかげんと、
 「日本の将来への提言」の可能性を信じて
 ★5つとしました。


この本で私が共感した名言

・おばあちゃんたちの収入は、今ではすごいことになっている。多い月に売り上げが200万円とか、年収1000万円を超える農家も出てきた。平均年齢70歳で、これはすごいことだ。(p152)


・「気の空洞化」と私は言っているが、市町村合併によって、田舎の人の「気」はものすごく落ちた。・・・役場がなくなり、学校がなくなり、一次産業が儲からない・・・特に学校がなくなるということぐらい、「気」を空洞化しているものはない(p195)


▼引用は、この本からです。
そうだ、葉っぱを売ろう! 過疎の町、どん底からの再生
横石 知二
ソフトバンククリエイティブ
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【私の評価】★★★★★(96点)



著者経歴

 横石 知ニ(よこいし ともじ)・・・1958年生まれ。1979年徳島県の上勝町農協に入社。1986年つまもの商品「彩」を販売。1996年上勝町役場産業課に転籍。1999年第三セクター「株式会社いろどり」取締役。2005年代表取締役副社長。


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コメント(2)

昨年末読んだ本ですが、個人的には2007年のベスト3に入る一冊でした。

横石さんの発想と行動力と巻き込み力に感銘を受けました。

何事も「まず動いてみる」ことだと思いました。

「そうだ、葉っぱを売ろう! 過疎の町、どん底からの再生」は
四国の葉っぱ事業のお話です。

住民が一体となることで、みんながいきいきと暮らせる様子がわかりました。

私も生きがいを持って生活したいと感じました。

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