「福沢 諭吉 国を支えて国を頼らず」北 康利

福沢諭吉 国を支えて国を頼らず
【私の評価】★★★☆☆(77点)


■慶応義塾の創設者、『学問のすゝめ』の著者、
 一万円札の肖像となっている福沢諭吉の生涯を記した一冊です。

 福沢諭吉の功績としては、
 学問の必要性を広め、自主独立の精神を広めたこと、
 そして西洋の知識を日本に紹介し、脱亜入欧をぶったことでしょう。


■緒方洪庵の適塾において頭角を表わし、
 25歳で幕府全権団の随行としてアメリカを視察しています。

 ここでは、アメリカの豊かさ、
 自由・平等を標榜するアメリカ市民社会に
 大きく影響を受けたようです。


 ・(1959年)当時の日本では鉄は貴重品。火事の後には、焼け残った釘を
  拾いに多くの人が集まったほどだったが、ここサンフランシスコでは
  無造作に捨てられている。アメリカの豊かさの前に息を飲んだ。(p77)


■そして、『西洋事情』と『学問のすゝめ』を発刊。

 『学問のすゝめ』は、17編の小冊子であり、
 300万部以上の人の読まれたと言われています。


 ・明治五年(1872年)二月、『学問のすゝめ』初編が発刊された。
  <賢人と愚人との別は、学ぶと学ばざるとによりて出来るものなり>
  ・・・<この人民ありてこの政府あり>という言葉などは実に
  辛辣な警句である。(p159)


■<この人民ありてこの政府あり>など、今の日本人にたいして
 福沢諭吉が怒っているような錯覚に陥りました。

 学ぶことの必要性と自主独立の精神は、
 その重要性は今も変わりません。
 ★3つとしました。

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■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・諭吉がその金を書籍購入に充てた。マンデビルの英文法書を二百余冊、
  ウェブスター大辞書42冊、クアッケンボス窮理書(現在の物理書)76冊、
  地図帳33冊等々、買った大きい箱で10箱近くに達した(p113)


 ・慶応義塾では「欧米の学問と自主独立の精神」を徹底的に叩き込んだ。
  ここで「欧米の学問」と言っているのは、・・・実生活に役立つ知識を
  意味している。後にこれを「実学」と表現した。(p156)


 ・(大隈重信には)その人柄を慕って人が集まった。早朝五時には起床、
  庭を一、二時間かけて散歩し、夜は九時には就寝するという規則的な
  生活を守り、「人間125歳寿命説」を主張するほど頑健であった。(p208)


 ・イギリスが朝鮮の巨文島を占領したり、ロシアが朝鮮宮廷内の親露派と
  示し合わせて陸路朝鮮へ侵入を企てたりしているにもかかわらず、朝鮮政府の
  対応が弱腰なことに愛想を尽かし・・・<人民の生命も財産も独立国民の誇りも
  守ってやれないような国は、むしろ亡びてしまうほうが人民のためだ>とまで
  書いたため即座に発行停止を食らった(p312)


▼引用は、この本からです。

福沢諭吉 国を支えて国を頼らず
北 康利
講談社 (2007/03/30)
売り上げランキング: 3480
おすすめ度の平均: 5.0
5 我々が忘れかけているもの
4 今一つ訴求力に欠くが力作であることは間違い無い
5 理想の教育のカタチ

【私の評価】★★★☆☆(77点)


■著者紹介・・・北 康利

 1960年生まれ。大学卒業後、銀行系証券会社勤務。
 PHP研究所「次代を考える東京座会」メンバー。
 著書多数。

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■関連書評■
a. 「中国の「核」が世界を制す」伊藤 貫、PHP研究所
【私の評価】★★★★★

b. 「華僑 大資産家の成功法則」小方 功、実業之日本社
【私の評価】★★★★☆


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