「マティーニ・イズム」毛利 隆雄、たる出版(2007/07)¥1,575
【私の評価】★★★★★(91点)
■銀座に「MORI BAR」という店があります。
オーナーは天才と呼ばれる毛利 隆雄さん。
毛利さんのステアで作られるマティーニは
日本一美味いらしいのです。
■そして、このお店が作るのは、
カクテルだけではありません。
お客様一人ひとりを大切にするという接客を、
店の味にして、人を集めているのです。
・お客様の心の声に耳を澄ませること・・・お客様のかなでは、
忙しくても自分をいつも気にかけてくれているバーテンダーか、
忙しくなると自分のことで手一杯になるバーテンダーか、まったく
正反対に認識されてしまうからだ。(p264)
■この本からは、お客様への「感謝」が溢れてくるような
錯覚に陥りました。
お客様のために、美味しいお酒を作る。
お客様のために、感謝の気持ちで心を読む。
そこには一切のブレがありません。
・お客様の心を誰よりもつかむ“最高の一杯”をお出しするためだけに、
不器用ながらも一歩ずつ歩みを続けてきた。(p26)
■さらに、長年のバーテンダー生活での
事件がこの本に華を咲かせています。
早朝まで騒ぐお客様もいるし、
自殺を決意しているお客様もいる。
そうした人との出会いがバーテンダーという仕事なのでしょう。
・アメリカでは、「自ら命を絶とうとする人が、最後に会いにいく
相手がバーテンダー」という話がある。ある雨の日にずぶ濡れの姿で
現れた彼女も、そのひとりだった。(p304)
■バーテンダーの本に感動するとは思いませんでした。
■毛利さんの体験に、カクテルのレシピ付き。
さらに良い紙を使った重厚な装丁で1500円は安すぎます。
この本の作りにも、お客様のことを考える心を見つけました。
★5つとします。
─────────────────
■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・「上手な人は、好きな人にはかなわない。好きな人は、楽しむ人に
かなわない」という言葉がある。僕は、いつの間にかバーテンダーという
仕事が楽しくて仕方がなくなっていた。(p201)
・僕が弟子を怒鳴りつけているときは、たいてい何度いっても
同じミスを繰り返しているとき。・・・いわれたこともちゃんと
できないのに、いわれたこと以上のことはなかなかできるものでは
ない。(p48)
・研修生・・・お客様に出すことはないが、オーダーを受けたら
僕の隣で同じものをつくってもらい、そこでお酒の配合、ステアや
シェイキングの仕方を見ながら指導する。自分がつくったものと、
僕がつくったものの残りを飲み比べてもらい・・・(p327)
▼引用は、この本からです。
たる出版 (2007/07/25)
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日々を「幸せだなあ」と感じるのは、案外、難しいことではないのかも・・・
新しい発見がたくさんありました。「マティーニ・イズム」毛利 隆雄、たる出版(2007/07)¥1,575
【私の評価】★★★★★(91点)
■著者紹介・・・毛利 隆雄(もうり たかお)
1947年生まれ。MORI BARオーナー。
83年カクテル・コンペ2位。
84年、85年全日本1位。
87年日本代表として世界大会に出場し、
味部門・技術部門でともに最高点を獲得。(総合4位)
「技術は神様、人柄は仏様」といわれる。
■関連書評■
a. 「オシムの言葉」木村 元彦、集英社
【私の評価】★★★★★
b. 「調理場という戦場」斉須政雄、朝日出版社
【私の評価】★★★★★
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