●著者が主張する大きな環境問題のウソは3つです。
●まず、プラスチックのリサイクルです。
膨大な税金と、分別に膨大な手間がかかっているにもかかわらず、
実際に再利用されているのはごくわずかというのが
現実のようです。
・ペットボトルの販売量が51万トンなのに、再利用が3万トンである。
・・・実にバカらしい。(p18)
●2つめはダイオキシン騒動です。
実はダイオキシンには、動物実験による毒性評価だけであり、
人間に対する毒性が認められていないのです。
それなのに、マスコミ騒動により、
膨大な税金が焼却炉の更新に使われてしまいました。
・報告書を筆者は読み、また驚いた・・・
「ダイオキシンは人間ではほとんど毒性が認められていない。
急性毒性としてはニキビが最も重い症状であり、それ以外には
認められていない。(p87)
●そして、3つめは京都議定書です。
京都議定書は米国や中国などの発展途上国が
削減義務を持たないことから温暖化防止に効果はありません。
効果がないにもかかわらず、
日本は自分で目標を決め、目標を達成できなければ、
お金で排出枠を買うという仕組みなのです。
・ある国が二酸化炭素を削減する約束をしておきながら、
実際には二酸化炭素を削減することができない時には、
二酸化炭素を削減する余裕のある国から削減枠をお金で買取り、
それを約束に充てることができる・・・お金で問題を解決
できる(p162)
●結論として、著者はリサイクルや温暖化の環境問題は日本に
存在しないと断定しています。
日本は他国に比べゴミを出さない社会であり、
GDP当たりの二酸化炭素の排出量も少ないのです。
・プラスチックのリサイクルに1700億円、家電リサイクルに
1000億円、さらにリサイクル推進のために2000億円だから
国民がリサイクルのために余分に支払ったお金は1年間でトータル
5000億円にもなる。(p42)
●それよりも、資源の枯渇こそが
環境問題であるということに納得しました。
石油がなくなれば、リサイクルも
温暖化も必要なくなるのです。
都合の悪いことは公表しないという
官僚とマスコミの性質を再認識する一冊でした。
★4つとします。
─────────────────
■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・ダイオキシンの騒ぎが起こった直後、多くの自治体は
ごみ焼却炉をお金をかけて改造した。・・・
国が用意したお金は毎年600億円~1800億円に上った。
それが10年以上続き、必要もない施設に巨額の税金が投入された
のである。(p89)
・1950年頃には、南極の気温はマイナス49.0度だったが、
記事が書かれた1984年頃は気温が49.5度まで下がり、
最近ではマイナス50度に近づきつつある(p117)
・日本国民の多くは京都議定書を守ることで地球温暖化が
改善されると信じているが、それも程度である。1度上がる
ところを0.993度上がるというのではどうにもならない
ではないか。つまり、残念ながら京都議定書というのは
地球温暖化にはほとんど何の影響もない。(p159)
▼引用は、この本からです。
洋泉社
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本書の功罪
少なくともゴア氏や山本教授の本よるは良い
一筋縄ではいかない環境問題。
環境問題について誤った認識を植え付ける危険な本
間違いだらけの環境問題【私の評価】★★★★☆88点
■著者紹介・・・武田 邦彦(たけだ くにひこ)
1943年生まれ。
名古屋大学大学院教授を経て、中央大学総合工学研究所教授。
内閣府原子力安全委員会専門委員。
文部科学省科学技術審議会委員。
─────────────────
■関連書評■
a. 「失敗の本質」戸部良一
【私の評価】★★★★★
b. 「日本国の研究」 猪瀬 直樹
【私の評価】★★★★★
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