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「自分を嫌うな―もっと自信をもって生きたい人に贈る「心の処方箋」」加藤 諦三

2007/05/02公開 更新
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自分を嫌うな (知的生きかた文庫)


【私の評価】★★★☆☆(78点)


要約と感想レビュー

弱いものいじめができる人の特徴

十年以上前の職場では、朝になると次のような会話が聞かれました。「今日は機嫌が悪そうだ。報告は午後にしよう・・・」「今日は機嫌が良さそうだ」上司の機嫌を見ながら、仕事をしているのですが、これは上司が機嫌により対応が異なることを知っているからです。


酒の席では、部門のトップから、大勢の同僚の前で「お前の顔は見たくない!」と言われたこともあります。同時期、何人かの同僚が、仕事をこなしきれず、悩み、体調を崩して、職場を去っていきました。


著者は部下をいじめる上司について、すべての部下がいじめられるわけではない。「こいつ弱そうだ、いじめても安全だ、自分の身に危険はない」といえる相手だけに的をしぼって自分のうっぷんを晴らすのであると解説しています。


・甘えた大人が平気で弱い者いじめができるのは、他人の気持ちがわからないからである・・・だから、甘えた大人は他人を平気で傷つけるが、自分が傷ついた時にはヒステリーを起こして騒ぎまくるのである(p146)


素のままの自分を褒めてあげなさい

そうした体験にもかかわらず、私が壊れずに仕事を続けることができたのは、よくよく考えてみれば、私自身、親に褒められて育てられたからではないかと思い当たりました。おまえはダメだ、どうしようもない、という声よりも,おまえは価値がある、なんとなかなる、大丈夫という思いが強かったということです。


この本では、そのままの自分を愛しなさい、素のままの自分を褒めてあげなさい、ということを教えてくれます。しかし、自己評価が低い人が、今すぐに自己評価を高くすることは、実際には、難しいことでしょう。それは当然です。ただ、そうしたことがあることを、この本で知るだけでも大切なことだと思います。


・私は、ハスケルという人がジブラーンに出した手紙の一節を忘れることができない。Nothing you become will disappoint me.(あなたがどんなふうになろうと、私はあなたに失望しない)(p42)


素のままの自分を褒めてあげなさい

世の中には、"ありのままの自分"を見せることを極端に恐れている人がいるという。それでも、自分を好きになろうよ、やりたいことをしてもいいんだよ、自分を褒めてあげようよ、と著者は語るのです。


やや暗い話ばかりで、逆に落ち込みそうになる本ですが、大切なことを教えてくれる本です。大切なことを教えてくれる本ですので、★3つとしました。


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この本で私が共感した名言

・うつ病の特徴は、何より低い自己評価ということである。権力を握って傲慢になる人も、うつ病になる人も、ともに低い自己評価に苦しんでいるのである(p54)


・心の底で自己評価の低い人間は、自分にすりよってくる人間、自分に迎合してくる人間を望む。ところが、自己評価の高い自由な人間は、自分にすりよってくる人間を拒否する。(p188)


・傲慢な人間というのは、心の底で自分を軽蔑している。・・・したがって、日頃、権力や財産を背景にして傲慢に振る舞っている人間が、たったひとりぼっちになった時は、不安げな、頼りない存在になってしまうのである。(p50)


▼引用は、この本からです。
自分を嫌うな (知的生きかた文庫)
加藤 諦三
三笠書房
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【私の評価】★★★☆☆(78点)


目次

1章 「弱い自分」をつくる感情群
2章 なぜ甘えるか、なぜくやしいか
3章 淋しい人間関係はもうたくさん
4章 自分に対する見方をちょっと変えてみる



著者経歴

加藤 諦三(かとう たいぞう)・・・1938年生まれ。社会心理学者。東京大学教養学部卒業。同大学院修士課程修了。現在、早稲田大学名誉教授、ハーバード大学ライシャワー研究所客員研究員、ラジオの「テレフォン人生相談」パーソナリティー


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