文藝春秋 (2007/04)
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【私の評価】★★★☆☆
■著者紹介・・・高木 徹(たかぎ とおる)
1965年生まれ。大学卒業後、NHKに入局。
福岡放送局を経て、報道局勤務。
NHKスペシャル「民族浄化 ユーゴ・情報戦の内幕」
「バーミアン 大仏はなぜ破壊されたのか」などを担当。
─────────────────
●旧ソ連のアフガニスタン侵攻に対し、
アフガニスタンはアメリカの支援を受けて戦いました。
旧ソ連撤退後、無政府状態となったアフガニスタンに
秩序を取り戻したのはタリバンだったのです。
・ならずものに襲われる恐怖なしに、国内を旅行したり、商売をしたり、
店をかまえたりする。そんな当たり前のことがタリバンのおかげで
再びできるようになったのです。(パキスタン内務大臣)(p27)
●しかし、タリバンの支配するアフガニスタンに
ビンラディンがやってきてから歯車が狂いはじめました。
ビンラディンは客としてアフガニスタンにやってきましたが、
資金にものを言わせて、アフガニスタンに軍事キャンプなどを
作っていきます。
・「ビンラディンがいなかったら、タリバンは今もつづいていたはずだ」
元タリバン政権の内務次官ハクサルは、悔しさをこめてそう言っている。
(p166)
●さらに悪いことに、タリバン政府から
女性が抑圧されていることが、CNNなどのメディアで
報道されました。
これで、タリバン=悪、というイメージが、
欧米社会で定着してしまったのです。
・ホタクがアメリカで学んできたことの一つは、
海外のメディアの力の大きさと、それを利用することである。(p182)
●タリバン内では、ビンラディンの思想が広まるにつれて、
権力闘争がおこりますが、
最終的にはビンラディンがタリバン内で影響力を強め、
バーミヤンの大仏破壊につながっていきます。
●タリバンが悪者になっていき、
最後にはアメリカに叩き潰されるのを見ていると、
大戦時の日本とイメージが重なってしました。
どこかで歯車が狂ってしうことで、
ひとつの国家が叩き潰されてしまうのです。
・アルカイダの軍事キャンプは、「クラスター爆弾」はもちろん、
「バンカーバスター」や「気化爆弾」など、核兵器と通常兵器の
中間にあるとまで言われるありとあらゆる兵器で、さながらその
実験場のような凄まじい攻撃を受けたのだ。(p316)
●国際関係におけるメディア対策の重要性と、
ひとつの国家を簡単に崩壊させる国際関係というものの重要性を
感じながら、★3つとしました。
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■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・デュプレは、徹底的に現地での活動を行いながら、
同時に各国の外交官を動かし、国連や学者やさまざまな他の
NGOにも声をかけ、それぞれ必ずしも仲がよいとは限らない者たちが、
必要とあれば同じ目的のために協調できる体制をつくりあげていた。(p76)
・民主主義は堕落をもたらします。西洋の国々で、お金、性、
道徳、あらゆる面でどのような腐敗した状況になっているか・・・
かつて異教徒が押しつけてくる共産主義と戦い勝利しました。
今、再び異教徒が押しつけてくる民主主義という悪と戦うのが、
タリバン運動の中核です。(p275)
・ビンラディンは優れたPR戦略家である。それは、若き日に、
対ソ連聖戦時代にやってきたパキスタンで世界各地からイスラム
聖戦士を呼び集めるときから培われた、年季のはいったものである。
(p327)
・私たちの世界が直面する最も大きな危機は、彼らの次の巨大な攻撃である。
そこに核をはじめとする大量破壊兵器が使われることの現実的な危険性を、
国連やアメリカやそのほかさまざまな機関や国は真剣に心配していること
を隠していない。(p337)
▼引用は、この本からです。
「大仏破壊」高木 徹、文藝春秋(2007/04)¥730
【私の評価】★★★☆☆
■関連書評■
a. 「外交敗戦」手嶋 龍一、新潮社
【私の評価】★★★☆☆
http://1book-day.com/blog/2007/03/06/
b. 「CIAは何をしていた?」ロバート・ベア、新潮社
【私の評価】★★★☆☆
http://1book-day.com/blog/2007/01/22/
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