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「祖父東条英機「一切語るなかれ」」東條 由布子

2007/03/22公開 更新
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祖父東條英機「一切語るなかれ」 (文春文庫)

【私の評価】★★☆☆☆(65点)


■日米開戦時の総理大臣、A級戦犯として処刑された東条英機とは、
 どんな人間だったのか。


 家族との関係からは、
 あまり本人の姿は見えてきませんでした。


 家族は、東条英機がA級戦犯となったことで、
 かなり苦労したようです。


 東條さん
 良い本をありがとうございました。


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■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・終戦と同時に日本窒素株式会社は東條英機の長男である父を
 「退職勧告書」で解雇した。しかし、野口社長は秘書課の
 岩崎さんを通じて退職後の東條にいろいろ配慮して下さった
 ふしがある(p18)


・八月十日の夜、日本の海外向け放送は密かに
 「ポツダム宣言受諾」を流した。
 祖父は昭和二十年八月九日の日付で父宛に遺髪を残した(p38)


・三浦(義一)先生は当時の政界にかなり影響力をもった
 方である。尊王思想で和歌道の修練をその基本に置く
 精神修養団体、景山正治さんが創立された大東塾の
 顧問をされていた。(p44)


・三浦先生の考え方は違っていた。たとえ死刑になったとしても、
 法廷では東條は堂々と自分の考えを述べるべきだと。
 そうでなければ、なぜ戦争を始めたかの一番大切なところが
 曖昧になるという立場をとられた。祖父もまったく三浦先生と
 同じ考えだったからこそ、あれほど堂々と法廷で自論を述べる
 ことが出来たのであろう(p50)


・九月三日、祖父は父・英隆に宛てた遺書を認めた・・・
 一、父は茲(ここ)に大義のため自決す
 二、すでに申開けあるを以て特に申し残すことなきも、
  1、祖先の祭祀を絶たざること、墓地の管理を怠る可らず
  2、母に遠隔しつるを以て間接ながら孝養を尽せ
  3、何なりとも働きを立派に御奉公を全うすべし
  4、子供等を立派に育て御国の為になる様なものにせよ
 三、万事伊東に在る間三浦氏に相談し援助を求むべし(p66)


・遺書                 東條英機
 開戦当時の責任者として敗戦のあとをみると実に断腸の
 思いがする。・・・国内的の自らの責任は死を以て
 償えるものではない。・・元来日本の軍隊は、陛下の
 仁慈の御志に依り行動すべきものであったが、一部
 過ちを犯し、世界の誤解を受けたのは遺憾であった(p140)


祖父東條英機「一切語るなかれ」 (文春文庫)
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【私の評価】★★☆☆☆(65点)

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