「多文化社会の人間関係力―実生活に生かす異文化コミュニケーションスキル」八代 京子 山本 喜久江

【私の評価】★★★☆☆（70点）

要約と感想レビュー

　人間とは、だれもが不完全なものです。完璧な人間などおりません。ですから多文化社会で能力を発揮できる人は、先ず自分を肯定的に受容する人です。自分を認めることで、他人も認めることができるのです。

　自立的な人間を目指すトレーニングでは、そうした不完全な自分と仲良くすることを学びます。良い点も悪い点も、強いところも弱いところも、知的能力も感情もすべて含めて、正確な自分を把握し、その自分を温かく受容するのです。

　そうした自己重要感がしっかりしていれば、安定した状態を維持することができるのでしょう。八代さん、良い本をありがとうございました。

この本で私が共感した名言

・まず自分との人間関係が先決です。それがあって、他人との人間関係があると言えます。（ｐ32）

・お勧めは、眠る前に自分を三回褒めることです。日記に三行、書いても良いでしょう。（ｐ36）

・なんでも良いのですが、（例）のように、毎日最低五～七個、感謝のことばを言う習慣をつけましょう（ｐ51）

【私の評価】★★★☆☆（70点）

目次

序章　二十一世紀は多文化社会
第１章　人間関係力
第２章　自己受容・自信
第３章　感情管理・判断保留
第４章　創造性・多面的思考
第５章　自律・責任感（相互依存）
第６章　オープンな心と柔軟性
第７章　コミュニケーション力

著者経歴

　八代京子（やしろ　きょうこ）・・・国際基督教大学大学院博士課程後期単位取得。教育学修士。麗澤大学国際経済学部教授、麗澤大学大学院教授。異文化コミュニケーション学会前会長（１９９５年～１９９９年）。１９９７年より（株）海外放送センターで異文化コミュニケーション、国際理解、多様性、協調的問題解決、交渉とミディエーション等の研修の教材作成、講師養成、企業研修講師を担当している。専攻：異文化コミュニケーション、英語教育、社会言語学

　山本喜久江（やまもと　きくえ）・・・マネジメント・コンサルタント。１９８４年から４年間、トヨタ自動車とＧＭ社の合併会社、Ｎ．Ｕ．Ｍ．Ｍ．Ｉ．にて研修を担当。テンプル大学ジャパン校と桜美林大学で非常勤講師を経て、現在（有）オフィス山本代表、宮城学院女子大学非常勤講師を務める。

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