「構造改革の真実」竹中 平蔵

| このエントリーをはてなブックマークに追加
構造改革の真実 竹中平蔵大臣日誌
竹中 平蔵
日本経済新聞社
売り上げランキング: 9924
【私の評価】★★★☆☆


●小泉内閣で金融の部門で構造改革を推し進めた
 竹中元大臣の一冊です。

 竹中大臣の業績は、
 不良債権処理、郵政民営化、経済財政諮問会議などですが、
 その裏側で何が起こっていたのかを教えてくれます。


 ・総理は、「民営化法案が否決されたが、郵政民営化を本当に
  しなくていいのか、国民に聞いてみたい。国民が反対なら、
  私は退陣する」と述べた。(p224)


●私は、金融、経済、財政について詳しくありませんので、
 その政策について評価するつもりはありません。

 この本が面白いといえば、政治がどのように動き、
 役人がどのように動くのか知ることができることでしょう。

 特に笑えるのが、役人の行動です。
 面従腹背そのものであり、裏でいろいろと画策しているようです。


 ・民営化には「特殊会社」「民間法人」「完全民営化」の
  三種類のものがある。我々が目指すのは、このうちの「完全民営化」
  である。しかし、もしこれが「完全に民営化」となると
  三つのうちのどれかを完全に実施すればいい、ということになってしまう。
  だから特殊会社でもいいのである。明らかに文案を作成した役人は、
  これを狙っていた。しかも、閣僚が一年で一番忙しいこの時期に、
  持ち回りの決済を取ろうとしていた。これはもうほとんど詐欺(p307)


●役人からすれば、これまで自由に政策運営をコントロールしていたのに、
 外から学者がやってきて、方針を決めてしまうことは、
 とても許すことができないという気持ちは理解できます。

 しかし、土地規制、グリーンピアなどの結果を思い起こせば、
 自分の政策・経営能力の程度はわかるはずです。


 ・官邸事務方の幹部から直接電話があった。「竹中大臣はシナリオの公表を
  考えているらしいが、それに数値を織り込むのは絶対にやめてもらいたい」
  高圧的な内容の電話だった。・・・私は、一歩も譲る気がないことを明確にし、
  その官僚を突き放した。(p254)


●郵政民営化の裏側を、竹中さんの解説で読みながら、
 本当に小泉さんは自民党(それまでの政治手法)をぶっ壊したんだな・・・
 と感じました。★3つとします。


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・小泉総理に対する「変人」という形容は、
  実は前向きな意味で見事に本質を突いていたと私は思う。(p18)


 ・住専というのは、一般庶民の預金を受け入れる機関ではない。つまり銀行
  ではないのである。にもかかわらず、当時住専に公的な資金が使われた。
  それは、住専が倒れれば、そこへの最大の貸出者である農協の経営が
  揺らぐからだ。・・・私は、農協の責任を隠すために政治的に住専に
  公的資金を使うことは誤りであったといまも思っている。(p67)


 ・共産党は政府の失業予測がでたらめであり、このままいけば
  膨大な失業者が発生すると、我々を批判した。・・・テレビ
  朝日「ニュースステーション」でも、この共産党の主張と
  ほとんど同じことが主張されていた。(p252)


 ・小泉内閣以前は、政府経済見通しが前年の12月に取りまとめられると、
  以降一年間経済情勢が変化しても見通しの改定は原則行われない
  ことになっていた。いかにも、数字を出したくない官僚的発想の表れ
  だった。(p280)


 ・高い消費税引き上げを主張するグループは、言い換えれば、
  政府・日銀はまずい経済運亭しかできないから、国民の皆さんは
  高い税金を負担して下さい、と主張しているに等しい。(p330)


▼引用は、この本からです。

構造改革の真実 竹中平蔵大臣日誌
竹中 平蔵
日本経済新聞社
売り上げランキング: 9924
おすすめ度の平均: 4.5
5 「経世済民」の続編
3 竹中大臣の挑戦,その全体像
4 大臣経験者自身による自らの政策現場のレポートは貴重であろう。
1 ☆5つの人、経済分かってるの?
5 TV番組「竹中平蔵・上田晋也のニッポンの作り方」とコラボさせた読み方が最高

【私の評価】★★★☆☆


■著者紹介・・・竹中 平蔵(たけなか へいぞう)

 1951年生まれ。一橋大学経済学部卒。
 日本開発銀行、大蔵省財政金融研究所主任研究官、
 ハーバード大学客員准教授、大阪大学経済学部助教授、
 慶応義塾大学総合政策学部教授などを経て、2001年小泉内閣で、
 経済財政政策担当大臣。2002年に金融担当大臣、
 2004年には郵政民営化担当大臣を兼務。
 2005年総務大臣。現在、慶応義塾大学グローバル
 セキュリティ研究所教授・所長。


楽天ポイントを集めている方はこちら



読んでいただきありがとうございました!

この記事が参考になった方は、クリックをお願いいたします。
↓ ↓ ↓ 
人気ブログランキングに投票する
人気ブログランキングへblogrankings.png


メルマガ「1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』」
42,000名が読んでいる定番書評メルマガです。購読して読書好きになった人が続出中。
もちろん登録は無料!!
        配信には『まぐまぐ』を使用しております。



お気に入りに追加
本のソムリエ公式サイト発行者の日記




この続きは無料メールマガジン 「1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』:1ヶ月30冊を超える情報をe-Mailで」でお読みいただけます。

無料メルマガ購読

スポンサードリンク

googleのお薦め

>月別(2002年7月~)