日本経済新聞社
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ストーリーに没頭し かつ 戦略の基本ルールが学べた
出世することは正しい動機で
良書です。【私の評価】★★★★★(93点)
■著者紹介・・・三枝 匡(さえぐさ ただし)
1944年生まれ。三井石油化学に入社。75年スタンフォード大学MBA。
ボストン・コンサルティング・グループに転職。
その後、バクスター社、大塚電子、テクノインベストメントの代表取締役。
86年三枝匡事務所を開設。事業再建のため、役員、事業部長、監査役
などの立場で企業に参画する。2002年よりミスミ代表取締役。
●サラリーマン生活をしていると、よほど自覚しないと
( 経営 )というものを考える機会は少ないものです。
また、宮仕えの特性として危機感も少なく、
前からの仕事を継続していくことを考えるものです。
・会社の危機と社員の危機感は必ずしも相関しない。
むしろ業績の悪い会社ほどたるんだ雰囲気であることが多い。
・・・優秀な経営者は危機感を人為的に創り出す。(p16)
●それを個人の資質の問題とするのは簡単ですが、
この本では、企業を引っ張っていくリーダーを育成するためには、
若いうちからリーダーの候補を子会社の社長など
( 経営 )の経験をさせることを提唱しています。
・高成長を狙う小企業のトップは大企業の社長に劣らない難しい
経営判断を次々と迫られ、短期間に凝集した経営経験を積む。
(p93)
●そして、選抜された経営者候補が、子会社の再建などに投入されたとき、
どのような経験をするのか、この本では仮想体験することができるのです。
著者も同じように若くして経営を任された経験を持つことから、
ストーリーの設定と解説は、秀逸です。
●カルロス・ゴーンも若くして経営者として育成されましたが、
日本ではそうした育成をする会社はほとんどないでしょう。
ないからこそ、この本を読んで仮想体験していただきたいと感じました。
ストーリー仕立てで読みやすく、リーダーにふさわしい
仮想体験ができる一冊ということで、★5つとしました。
■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・高リスク投資で少ない案件から投資先を選ぶのは素人のやり方で
失敗率が高まる。リスク投資ばかりを行う米国のベンチャーキャピタルは
・・・広い情報網から案件を集め、100件に一件くらいの割で厳選する。
(p35)
・[皆でやる=誰もしていない]
一人の社員に複数の仕事を兼務させることがやたらに好きな
企業は辻褄あわせをしているだけのことが多い。トップが
「皆でやれ」というのも危険信号だ。(p206)
・花王がトップからボトムまでデータにこだわり、
「成功しても反省を繰り返す」と言われているのは、
会社全体で失敗の疑似体験を蓄積するカルチャーを
作ったからである。(p247)
▼引用は、この本からです。
「経営パワーの危機」三枝 匡、日本経済新聞社(1994/9)¥1,631
【私の評価】★★★★★(93点)
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