「背後霊の不思議」Ｍ・Ｈ・テスター

【私の評価】★★★☆☆（75点）

●著者は、心霊治療家であり、
　本書のタイトルが「背後霊の不思議」なのですが、
　これほど内容を誤解させる本はないでしょう。

　その内容のほとんどは、
　いわゆる充実した人生をおくるための
　成功法則と同じものになっています。

●まず、病気に対しては、
　心の持ち方の重要性を強調しています。

　つまり、中村天風氏の主張のように
　積極的な思考を持つことで、心が変わり、
　体の免疫力も大きく変わっていくということです。

　これは、病気だけではなく、
　社会の中で生きていくうえで、
　基本となることでしょう。

・実際問題として完全な失敗というものはそうやたらにあるものではない。大ていが一時的な行き詰まりであり、軽いつまずきにすぎない場合が多い。従って積極的に打開策を講ずれば、きっと道は開かれるはずである。（ｐ102）

●生き甲斐については、
　（　与えること　）の大切さを強調しています。

　つまり、与えることで、
　自らが豊かになるということです。

　普通はもらう立場になる場合が多いのですが、
　与える立場になることで、
　レベルの高い生き甲斐というものが
　生まれるということです。

・人間は何に一ばん生き甲斐を見出すのだろうか。それは、自分という一個の人間がこの世に生きたことによって少しでも人のためになったということである。（ｐ88）

●さらに、どこが背後霊と関係するのかわかりませんが、
　お金を手に入れるためのステップ、
　手法も書かれてあります。

　お金は世の中を流れる（　川　）のようなものであり、
　その流れをちょっと変えて自分のほうに
　流れるようにすれば良いのです。

　お金に対して、悪い感情を
　持つ必要はありません。

　なぜ、お金がほしいのかという動機が、
　悪いものでなければ、
　お金を手に入れることは、不浄なことではないし、
　難しいことではないのです。

・まず紙とエンピツを用意していただこう。・・・静かに瞑目して、一体自分ななぜ金が欲しいのか、その動機を思いつくままに記していただきたい。欲しい物を書くのではない。なぜそれがほしいかを正直に書き出すのである。（ｐ127）

●背後霊については１０％くらいしか触れられていないのですが、
　レベルの高い成功法則本でした。

　背後霊に期待すると裏切られますが、
　内容は的確なものだと思います。

　（　不思議　）な本でした。
　★３つとします。

■この本で私が共感したところは次のとおりです。

・西洋のことわざでは、「早寝早起きは人間を健康に、裕福に、そして賢明にする」と言っているが、まさにその通りかも知れない。（ｐ1）

・運はあるとかないとかいう性質のものではない。呼び寄せるものなのである。このことを忘れてはいけない。言い換えれば、幸運はあなた自身が生み出すものなのである。（ｐ106）

▼引用は、この本からです。

【私の評価】★★★☆☆（75点）

■著者経歴・・・Ｍ・Ｈ・テスター

　二年間ヘルニアの激痛に苦しみ、心霊治療家テッド・フリッカーの
　十分間の治療で完治する。同氏から、「あなたにも治病能力がある」
　と指摘され、その後、英国指折りの心霊治療家として活躍する。
　１９８７年他界。

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